京都芸術大学 通信教育部

芸術教養講義2

私たちの暮らしのリズムを刻むイベントや行事の持つ意義を考察する視点を学びます。

はじめに - シラバス -

担当教員からのメッセージ

この授業で扱う「時間のデザイン」とは、生活に現れる様々なイベントが、生活時間の中でどのように位置づけられ意味づけられているのかを探る視点です。
「時間のデザイン」にアプローチすることは、連続する物理的時間をある意志を持って分節化し、そこに意味を付与すること(=プログラムすること)だと考えます。今ある世界を再構築する契機を与えるものが「時間のデザイン」ということができます。イベントに参加する視点から「時間のデザイン」にアプローチし、今ある生活世界を再構築するまなざし獲得するデザインのあり方を学んでいたきたいと考えております。

  • 授業概要 <「時間のデザイン」に関する理論的背景を学ぶ>
    この講義では、「時間のデザイン」という概念の理論的背景、特に時間の多元性に着目した文化人類学や社会学、歴史学等の学説を学びながら、「時間のデザイン」とは何かについて学びます。

    <アートや環境、地域活性といったイベントにおける「時間のデザイン」を学ぶ>
    アート、環境、地域活性等で実施される、様々な規模や目的を持ったイベントに着目し、それらに埋め込まれた「時間のデザイン」を読み解きながら、時間をめぐるデザインのあり方とその意義について考察していきます。

    なお、本科目の授業コミュニティでは「道標」トピックで授業の補足を行います。また「お知らせ」トピックで提出期間に関する情報や、質問の多かった事項への回答、訂正情報などを周知することがありますので、開講期間中は必ず定期的に授業コミュニティを確認するようにしてください。
    授業目標 「時間のデザイン」の理論的背景、様々な事例を通して学びながら、自分たちの身近にある行事やイベントにどのような時間のデザインが埋め込まれており、地域や生活にどのような影響を与えているのかを考えることのできる視点の獲得を目指します。
    授業の流れ ・1章 時間のデザインにアプローチするために
    ・2章 普遍的な時間のデザイン
    ・3章 歴史の再構成という時間のデザイン
    ・4章 季節感に見られる時間のデザイン
    ・5章 現代社会に見られる時間のデザインの特徴
    ・6章 スペシャリストが着目する時間のデザイン
    ・7章 プログラムとストーリーという時間のデザイン
    ・8章 はじまりと終わりを巡る時間のデザイン
    ・9章 エコイベントが変える未来の時間
    ・10章 フロー体験という時間のデザイン
    ・11章 プロジェクション・マッピングが変える都市の時間
    ・12章 歴史と先進が融合する時間のデザイン
    ・13章 アートプロジェクトにおける「越境する時間感覚」
    ・14章 作品そのものに「ダイブする」時間のデザイン
    ・15章 時間のデザインを振り返る
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