空間演出デザインコース 鬼頭 潤一
人生100年時代の新しい空間とすまい方 ーMITという生活様式ー
「少子高齢化」は日本を説明する際の枕詞として切っても切れないキーワードとして定着していますが、この問題に対する実践的な対策というのは一向に見えてこない、というのが実際です。経済的、構造的な理由から一筋縄ではいかないことも理解はできるのですが、それ以上に「自分とは関係の無い、遠い未来の空想世界の話」と多く人の思考が停止してしまう、その心理的な理由こそが進展を生まない最も大きな要因であると考えます。
ロボットに代表されるテクノロジーを積極的に活用するというアプローチは、ともすると「温かみがない」、「人と人が触れ合うことが大切」という感情的な議論になりがちです。しかし、メガネも、ウォッシュレットも、スマホも全て、人々のお困り事から生まれた技術革新であり、今では生活に深く浸透し多くの人が抵抗なく利用しています。
本書ではMITという生活様式を提案し、この人類史上初めてとなる100年というライフスパンをどうしたらイキイキ過ごすことができるのかについて考察を重ねてきました。「高齢者におけるインフラとしてのすまい」は社会としても、一個人の幸せとしても無視することができないテーマであると、改めて思い至っています。高齢者の長生きにまつわる諸問題に対して、1人でも多く気づきを与えることができたなら幸いです。
MIT ー長生きが楽しくなる暮らし方ー
鬼頭 潤一
空間演出デザインコース
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