写真コース 森屋 早苗
デジタル/インクジェットプリント
母のメモ
私の家には至るところにメモ用紙とペンがある。それは、母がいろいろなメモを取る習慣があるからだ。
買い物メモ、料理番組のレシピ、毎日の気温、時にはカボチャやリンゴにまで油性ペンでメモをしている。
時代の変化と共に、メモに加えてスマホで写真を撮り、さらには写真にもデジタルメモを残している。
私には平凡に見える日常も、母にとっては大切な時間の塊なのだ。
私にとってのメモは単なる記録でしかないが、母にとってのメモは、愛着のある記憶を手繰り寄せるためのトリガーにもなっているのだろう。
作品を通して見えてきた母は、失われていく今を強く抱きしめながら、友人や家族への愛情に溢れ、力強く生きてきた人なのだと知った。
森屋 早苗
写真コース
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