情報デザインコース 村岡 マリ
アンナさんのパン
絵本 / 175mmx192mm 44ページ 紙 水彩絵具 Photoshop Illustrator
『アンナさんのパン』
テーマは ”UBI CARITAS(いつくしみのあるところ)”です。作品の骨組みとなったのはマタイ福音書25:31〜46の「最後の審判のたとえ話」で、「わたしの父に祝福された人たち、さあ、世の初めからあなたがたのために用意されている国を受け継ぎなさい。あなたがたは、わたしが飢えていたときに食べさせ、渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢屋にいたときに訪ねてくれたからである』という言葉です。
<あらすじ>
若い頃、夫と幼い娘を事故で亡くしたアンナさんはパン屋をやっているお婆さんです。近所の人たちは、アンナさんの作るパンが大好きです。
ある日、アンナさんに王様から一通の手紙が届きました。「明日あなたの店に行きます」と書かれていました。アンナは悪戯かと思いましいたが、パンを多めに作り、ケーキも準備しました。
翌日、いつもパンを買いに来る向いの花屋さんが来ないのを心配したアンナさんが訪ねて行くと、花屋さんは風邪で寝込んでいたので、アンナさんはパンを差し入れました。
午後になると、店の前を行ったり来たりする少年がいました。アンナさんが声をかけると、貧しい少年は母親の誕生日だからケーキが欲しいと言いました。アンナさんはケーキにデコレーションを施し、少年に小銭1枚で譲りました。
夕方、また王様から宮殿への招待状が届きました。「明日、宮殿にお越しください」と書かれていました。アンナは「また悪戯か」と思いましたが、明日、宮殿に行ってみようと思いました。
翌日、アンナさんは宮殿に向かいました。歩いて行くと、公園のベンチにホームレスの男性が座っていて、アンナさんはお土産のパンを籠ごと彼に渡しました。
歩いているうちに、アンナさんは段々若くなっていきました。宮殿に着くと、門番が鍵を開けてくれたので入っていくと、昔、亡くなった夫と娘に再会しました。
王様の前に出て、アンナは「どうして昨日はお店に来てくれなかったのですか」と訊ねました。王様は「私は、毎日あなたの店に行っていました。あなたが人に親切にしたことは、すべて私にしてくれたことです。ありがとう、アンナさん。これからはこの王国で幸せに暮らしてください。」と言いました。
アンナさんは王国で幸せに暮らしています。今も。
差別やいじめ、戦争をやめ、互いを大切にして幸せになることを願って、この絵本を作成しました。
村岡 マリ
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