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ランドスケープデザインコース 河原 尚美

Well-being ~心地いい空間で健全な心身をとりもどす~


well-beingは、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることであり、誰もが心身ともに良好な状態にありたいと望んでいます。今回は、その良好な状態を保つための場所、空間づくりを創造したいと考え取り組みました。
計画対象地は、鹿児島県の中央に位置する姶良市の南にあるなぎさ公園あいら、面積18000㎡です。この公園は、平成11年に隣接する重富漁港整備事業で作られました。この場所は、公園の目の前にジオパークである錦江湾、桜島が広がり、自然環境に恵まれ、豊かな生態系が広がっています。
公園の東側は錦江湾があり、①の児童広場と②の芝生広場を③の遊歩道が囲んでいます。①と②の間には遠路がありますが少し角度がついており、その延長線上には⑥の写真でみられる桜島を真正面からみることができます。
この公園に海がもたらすものとしてリラックスやいやし、公園がもたらすものとして、緑の中での運動、ストレスの軽減と精神的健康の向上を期待します。恵まれた自然と公園をかけあわせると健康増進につながると考え、さらにより効果的な運動をおこなうためにスローピング効果をとりいれることでwell-beingを具現化したいと考えました。スローピング効果とは傾斜を利用して短時間で効率よく運動効果を上げるといわれ、傾斜5度くらいのゆるやかな坂道を利用した場合、平地の2-3倍もの運動強度になるといわれています。下肢筋力や体幹の筋肉を強化すると、姿勢を楽に保ち、安定して運動できます。
公園の問題点は、休憩施設の老朽化、魅力ある土地でもあるにもかかわらず公園としての知名度が低い、利用しやすさを高める設備不足があげられます。課題は、手入れが十分でない広場、休憩所をリニューアルし、訪れた人が日常生活から開放され、活力を取り戻す空間を作る、さらに楽しみながら、意識せずとも健康になれる場を作り出すなどここにしかない場の創設を行い、心身ともに自然とふれあい健康になる、最終的に目指すのはQOLの向上、豊かな人生に寄与することです。
人間の苦しみには身体的,精神的,社会的,スピリチュアルな要素があります。これらが互いに影響し合い,全体として苦しみを形成するという全人的苦痛という概念があります。苦しみを少しでもとりのぞけるようになれば、ウェルビーイングに近づけるのではないかと考え、この概念にヒントを得てこの公園で体験できることを4つの面から検討しました。

河原 尚美

ランドスケープデザインコース

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