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空間演出デザインコース 江南 友香子

作品:メディカルトラベルキット5点(A5サイズ W148 × H210、B5サイズ W182×D50×H257)、メディカルトラベルキット説明書1冊、情報発信BOOK1冊、オリジナルパッケージ4点、 Personal Health Record (W125×H249)


コンセプト:「健康に出発して、楽しく滞在し、元気に帰国する」を当たり前に


トラベルヘルスについて考えたことはありますか。
コロナ禍を経て、旅行・ビジネス・イベントなど海外への渡航需要は回復傾向にあります。
異国の地では、言葉・文化など日本人を取り巻く環境は全く異なっていることは想像の範疇ではないでしょうか。
そして、情勢や治安などニュースで取り沙汰されるインパクトのあるトラブルの印象は強く、海外で身を守る上で気をつけるべき事は治安由来のものと認識されがちです。
しかしながら、日本人が海外で命を落としている大半の原因は「傷病」です。
諸外国と日本では医療事情や医療水準は大きく異なっており、時差・気候の違い・食事・衛生状態・慣れない環境での疲れやストレスなど、健康を阻害する要因は数多く存在しています。
日本ではまだまだ海外渡航に際して、“健康” という側面からリスクを想定するリテラシーが定着していない現状があります。

そこで、トラベルヘルスに対するデザインアプローチの可能性と社会的意義を感じたことが 卒業制作のテーマ設定の背景となり、発想の原点となりました。
まだまだ当たり前ではない「健康に出発して、楽しく滞在して、元気に帰国する」が当たり前になる日が来ることを願って、“ Travel Health Design Project ”を企画しました。


テーマ:Travel Health Design Project
〜海外渡航者の健康を守るデザインアプローチ〜
海外に行けるぐらい元気な健康状態にあり、日頃から健康な人ほど異国の地での不測の事態を想定していない傾向にあります。
“健康”という側面からリスクを想定するリテラシーはまだまだ定着していないと分析し「渡航×予防×デザイン」のコラボレーション“ Travel Health Design Project ”を企画。
トラベルヘルスに対するデザインアプローチとして「海外渡航者の健康を守るモノ・コトのデザイン」に取り組みました。

渡航が健康上のリスクとなることが認知されず、優先度高く予防行動を起こすような動機にならない現状がある背景には ①公的機関など信憑性が高いとされる情報源であっても、渡航に関連した健康情報発信の存在が認知されていない ②万人に認知されやすく、理解されやすい情報発信がなされていない③情報が届いていたとしても、トラベルヘルスが “自分ごと” として認知されていないといった現状があると分析した。

そこで、予防・意識づけのためのアプローチとして「情報発信」 渡航先での体調不良等、有事の備えとして「メディカルトラベルキット」 その他、Personal Health Record、オリジナルパッケージをデザインし、 モノ・コトを中心に「海外渡航者の健康を守るデザイン」に取り組んだ。

【トラベルヘルス情報発信】公的な情報源に基づいて、渡航に関わる健康情報をまとめたBOOKを作成。渡航前から帰国後までを網羅した内容で、時には辞書のように使える一冊。旅雑誌のように手に取りたくなるようなデザインを意識した。

【Personal Health Record】渡航先で病院を受診することになった時や、意識不明で搬送された時でも自分の情報が伝えられるように作成。 身分証明として確認される機会の多いパスポートと一緒に携帯できる W125×H249 の三つ折りサイズ。

【メディカルトラベルキット】パスポートや着替えを準備するのと同じように、自分に必要な予防と応急処置を備える渡航に特化した救急箱。自分が使いやすい形をセレクトし、コンパクトに持ち運ぶことができるよう考案した。厚生労働省検疫所の推奨に基づいた内容構成で、自分に合った中身にデザインし、主体性を持ってオリジナルのメディカルトラベルキットを準備することができる。

【オリジナルパッケージ / ロゴ】 トラベルヘルスに興味を持つきっかけとなるようにオリジナルパッケージとロゴを作成。パッケージのデザイン性を高めることで、盲点になりやすい性感染症など、まだまだ日本ではセンシティブな話題になりやすい内容も身近に考えやすくなるように。

江南 友香子

空間演出デザインコース

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