これって私だけ?人との関わりの中での心の中
イラストレーションコース 高本小鈴
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本作品はHSPという概念を題材に、心の中でもやもやとはびこる思考の重なりを視覚化したポスター作品である。人物の周囲に配置した文字は心の声を表しており、ガタガタとした文字の羅列にすることであえて読みづらい状態にし、気持ちが整理されず、逃げ出すことができない場面を表している。このポスターを見た鑑賞者がこの作品を通して、自分の心を知るきっかけになることや周りの人々に認知してもらいたいということを目的としているHSP(Highly Sensitive Person)についての啓発ポスターとして今作品を制作した。
HSPとは、感受性が非常に高く、周囲の刺激を人一倍強く感じる人々のことであり、これは病気ではなく、その人個人の特性であることがわかっている。例えば、些細なことが気になってしまったり、音や光が気になって辛いと感じたり、やらなけらばならないことが増えると一度に処理し切ることができず心の負担となりパニックになる等、日常生活を行う上で多岐に渡る症状がでることがある。
私自身がHSPの特性を持っており、そのことに気がつく前は「コミュニケーションが大事な人間社会で、些細なことを気にしてどっと疲れてしまう自分はおかしいのではないか?」と悩んだことがあった。しかし、HSPというものを知ったことで、一人の時間を大切にしたり、無理に人と関わることを控える等、環境を変えることにより、とても気持ちが楽になった経験があった。
しかし、HSPという言葉を知っている人はどれほどいるのだろう?と、疑問に思ったことがこの作品作りのきっかけとなった。
HSPという特性を様々な人に知ってもらうことで、HSPに対する理解や興味を深めるきっかけになったり、同じように悩みを抱える人への希望になればと思いこのポスターの制作に取り組んだ。
HSPにおける、小さなことを気にしてしまうことや、光や音を敏感に感じ取り、日常的な生活を送ることが難しいことや感情に囚われて追い込まれている様子を俯瞰構図で表現した。また、イラスト全体を紫でまとめて、紫のカラーイメージである不安定さをイラストの中に落とし込んだ。
最後に、HSPの症状を3つ取り上げ、その正体は実は「HSP」であるかもしれないという鑑賞者に直接訴えかけるようなポスターにした。
高本小鈴
イラストレーションコース
2026年3月卒業見込みです。
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