イラストレーションコース 北村 梨沙
■ タイトル
My daughter is loved everyday.(うちの娘は今日も愛されています。)
■ 説明
私には可愛くて大好きな7歳の娘がいます。
娘は1歳の時に難病を発病し、その後遺症で重度心身障害児になりました。
当時の私は、後遺症が残った娘のことを受け入れられず、
命が助かったことを喜んでいいのかも分かりませんでした。
そして、
自分から湧き上がってくるこの感情が、
罪悪感となり、その後の私を苦しめることになります。
でも今の私は違います。
月日が流れ、娘を大事に思ってくれる多くの人、多くの子どもたちに出会いました。
在宅医療で子どもと、ごくありふれた日常を過ごしているママたち
入院先で出会った、障害や病気と向き合っている子どもたち
娘のありのままを受け入れてくれた、保育園の子どもたちと先生方
娘と共に過ごし、出会えた人たちのおかげで、
当時の私には分からなかった”何も変わっていない娘”の姿が見えてきました。
そして、あの時に言えなかった
「娘の命を助けてくれて、ありがとうございます」
「私たちのところへ、生きて帰ってきてくれて、ありがとう」
を伝えるために、このイラストを作成しました。
母親である私の移り変わる心情を、背景の手紙と明暗で表現しています。
変わることなく、美しく強く、真っすぐに生きている娘の横顔を、母親にしか見えないアングルでリアルに描きました。
あどけない表情、大きな黒目、長いまつげ。
多くの経験の中で、母親である私自身、
後遺症の残った娘のことを”障害”という偏見の目で見ていたことに気付くことになります。
その子の命の背景にあるものは何か、
どんな想いの中で今を生きているのか、
障害という言葉を見るのではなく、娘自身を見てほしい、という想いが強くなりました。
どこかで誰かに教わってしまった障害という名の”偏見””固定概念”の正体は何なのか、
このイラストをキッカケに、少しだけでも考えていただける嬉しいです。
うちの娘は今日も”多くの人に”愛されています。
私も娘のことを心から愛せています。
あの頃、渡すことのできなかったラブレターを、今日も渡し続けています
北村 梨沙
イラストレーションコース
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