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空間演出デザインコース 佐々木 千明

無線綴じ 変形判(180mm×180mm) 4冊(24p×1冊, 44p×3冊)


作品タイトル:
もりくる

作品説明:
日本は国土の2/3を占める森林の豊かな国です。かつての日本人にとって、建材や肥料、燃料など、森林の恵みは生活に身近なものでした。現代の私たちは森林に目を向ける機会は少なくなりましたが、それでも森林は災害を防止し、水や空気をきれいにする、なくてはならない存在です。
この広大な森林の多くは、長い年月をかけて手が加えられた人工林です。そのため、放置すると生態系のバランスが崩れ、荒れ果てしまいます。森林が本来持っていた機能を失うことで、害獣や災害が増えるなど、私たちの生活は影響を受けるのです。
豊かな森林を次の世代に受け継ぐためには、私たちが行動を起こす必要があります。しかし、都会に住む私たちにとって、森林は縁遠いものです。なぜ行動をすべきなのか、何をするべきなのか、分からないことだらけです。
私は、森林はみんなの財産であるからこそ、誰もが課題を知り、自分なりのアクションを考える必要があるのではないか、という想いを持ちました。そこで、「森林に行き、行動を起こそう」と思う人を増やす森林体験をデザインしました。

コンセプト立案の着眼点 森林体験として思いつくのは、森林浴や森林教育ではないでしょうか。これらは「気持ちが良いな」「楽しいな」と感じる活動です。もちろんそられは非常に大切な原体験ですが、そこから「森林について行動を起こそう」と思う人を一人でも多く増やすことが重要です。 そこで、作品制作では「森林が好き」を入口に「行動を起こす」につなげるために、ステップに分けた森林体験の仕組みをデザインすることにしました。

行動につなげる3つのステップ 森林が好きな人が、最終的に行動を起こしたくなる森林体験の仕組みとして、3つのステップ「もりくる3STEP」を提案します。 「ひかれる」は、森林が好きな人をもっと好きになってもらいます。五感を刺激する活動を重視します。 「みつける」は、森林の過去や未来を想像することで、森林の課題を知ります。能動的な観察を重視します。 「みつける」は、実際に森林のために行動します。作業を通じて、森林が変わっていく達成感を大事にします。

作品の概要 一人でも多くの人がもりくるプログラムを体験し、森林について行動して欲しいと考えています。そのためには、この活動の周知に加えて、もりくるプログラムが誰でも簡単に作成・実行できることが重要だと考えました。そこで卒業制作では、アクティビティを各ステップにそれぞれ9~13つ、ラーニングを各テップにそれぞれ2~4つ用意しました。好きなものを3~4つ選び組み合わせることで、四季や多様な参加者に対応して、もりくるプログラムを作成することができます。

作品 もりくるプログラムを作成し、実行するために必要なアイテムとして、冊子を制作しました。冊子は4冊組で、総合冊子「もりくる」は、この活動の全体像やもりくるプログラムについて記載しています。3STEP冊子「ひかれる」「みつける」「かかわる」は、もりくるプログラムの事例やアクティビティ、ラーニングの事例を記載しています。これらの冊子を読み、アクティビティやラーニングを選んで組み合わせることで、誰でも簡単に、もりくるプログラムが作成できます。

イベントの様子 森が好きな人や自然保護に興味を持つ人を対象に実施した、「かかわる」のイベントの内容とインタビューの様子を動画にまとめました。間伐、枝打ち、道づくりのアクティビティと、木や森のなりたち、森林の課題についてラーニングを行いました。

佐々木 千明

空間演出デザインコース

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