こども芸術学科

「 色を学ぶお祭り 」

知っていますか?

巨匠たちが作る優れた作品には知性と野性(感性)の両方が具わっていることを。絵画、デザイン、工芸など、どのようなジャンルであれ作品を作る時に色彩は欠かせない造形要素の一つです。

こども芸術学科1年次「造形表現1」の前期授業ではまず色について学んでいきました。まずは大学生らしく知的に・・・「黄色と紫を混ぜたら何色になる?」「なぜ色相環には茶色がないの?」「ドラえもんとガンダムとセーラームーンに共通する配色の原理は?」「カルビーポテトチップスうす塩味がよく売れる色の秘密とは?」意外と知らない色の理屈を識って学生たちはフムフムなるほどという様子。

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さて、知性で学んだ後は野性(感性)の出番です。自転車が転ばずに走る理屈を知ったところでそのまま自転車に乗れるようになるわけではありません。美術も同じ。作り手としては頭で覚えるだけでなく身体で覚える必要があります。色彩感覚を作るのはセンスや才能というよりどれだけたくさんの色を使ったことがあるかという経験値が重要。パレット代わりに机に敷いていた大きな紙を制限時間5分で色で埋め尽くすように言われてみんな必死です。

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最初はみんな筆で塗っていましたが気がつけば手で直接絵の具を画面にのばして塗っています。待ってましたとばかりに先生が画面に液体糊を垂らすと、目から入ってくるたくさんの色と手から伝わるニュルニュルの感触でクラスは色のお祭り状態。野性 MAXです!!

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たくさんの色彩には人を興奮させ、昂揚させる効果があります。色とはまさに目から入ってくる光の刺激だからでしょうね。テレビのバラエティー番組の背景セットがカラフルなことと、創られた当時のお寺や仏像が極彩色だったことは色によって人を非日常に連れていくという意味では同じことなのかもしれません。

よく晴れた春の日のとても楽しい色のお祭りでした。

 

由井(教員)

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