京都芸術大学 通信教育部

芸術史講義(アジア)4

朝鮮半島、インド、東南アジアの文学、上演芸術について学びます。

はじめに - シラバス -

担当教員からのメッセージ

受講生のみなさん、はじめまして。この科目を担当する赤松紀彦、前田尚香と申します。
この講義では、芸術史講義アジア3で扱った中国を除く、アジア各地の言語芸術と上演芸術を見てゆきます。五章ごとに大きく、朝鮮半島、インド、東南アジアに分けられていますが、それぞれの芸術が持つ様式的特徴の背景には、民族、地域のみならず、宗教の違いがあることに注意していただければ、理解がいっそう深まるに違いありません。

  • 授業概要 アジア諸地域の文学、演劇、音楽などさまざまな上演芸術の歴史を体系的に学習します。韓国、インド、さらにベトナム、ミャンマー、カンボジア、インドネシア・マレーシア、タイ・ラオスといった東南アジア諸国の上演芸術をとりあげて、各時代・各地域におけるそれらの展開を映像資料をふんだんに用いながら、歴史的に跡づけます。なお、西アジア、イスラームのそれについては、本編では割愛しました。
    視聴後、みなさんには各章の終わりで小テスト(章末テスト)を受けていただき、小テストに合格した後につぎの章に進んでいただきます。すべての章の学習を終えた方は、最後にレポートを提出して全体講評を受けてください。開講中は、質問を随時受け付けていますので、どしどしお寄せいただければと思います。
    授業目標 最初の五章では、韓国、すなわち朝鮮半島の上演芸術について、上古、三国・統一新羅、高麗、李氏朝鮮と時代を追ってその諸相を歴史的に跡づけ、さらに日本でもよく知られたパンソリ・仮面劇(タルチュム)・人形劇など民衆に愛され続けてきたいわゆる民俗劇について学びます。
    次の五章はインドです。インドもまた古代よりさまざまな芸術が花開いた地域です。ここでは、インドの文化と聖典、文学、演劇、舞踏、音楽とジャンル別にその展開を追います。
    そして最後の五章は、東南アジアのさまざまな芸術を国別に学んで行きます。中にはこれまで我が国ではあまり紹介されることのなかったものも含まれます。その多彩な芸術の世界は、大いに皆さんを魅了することでしょう。
    授業の流れ ・1章 韓国 上古時代-萌芽期の芸能
    ・2章 三国・統一新羅時代-東アジア文化交流の始まり
    ・3章 高麗時代-仏教行事と芸能
    ・4章 李氏朝鮮時代-民衆の文学と芸能の展開
    ・5章 韓国の民俗劇-諷刺と即興
    ・6章 インドの文化と聖典-上演系芸術の基層
    ・7章 インドの文学-神々と人々の戯れ
    ・8章 インドの演劇-言葉と身体の統合
    ・9章 インドの舞踊と芸能-静寂と狂騒
    ・10章 インドの音楽-声が奏でる音の世界
    ・11章 ベトナムの芸能-民族の移動、外的影響による伝統芸能の広がり
    ・12章 ミャンマーの芸能-口承と書承によって伝えられる芸能
    ・13章 カンボジアの芸能-洗練された古典芸能と日常に根づく庶民の芸能
    ・14章 インドネシアとマレーシアの上演芸術-島嶼世界における歴史と文化の重層性
    ・15章 タイの芸能-国境を越えて広がるさまざまなカタチ
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