京都芸術大学 通信教育部

芸術史講義(近現代)4

近現代の欧米とアジアの音楽、映画そしてサブカルチャーの変遷を学びます。

はじめに - シラバス -

担当教員からのメッセージ

受講生の皆さん、科目を担当する大辻都です。
「芸術史講義(近現代)」は、文字通り、現在なお進行中の芸術を知ることを目的としています。つまり、今を生きる私たちにダイレクトにつながっている科目だと考えてください。
あなたの身の回りに起きていることと結びつけながら、興味を持って学んでもらえたらと願っています。

  • 授業概要 近現代、特に19世紀末からの音楽、映画、そしてマンガやアニメーションなどのさまざまな上演芸術について学習します。シェーンベルクやジョン・ケージなどの現代音楽、ジャズ、ロック、ワールドミュージック、ハリウッド映画、ヌーヴェル・ヴァーグ、日本やアジアの映画、手塚治虫のマンガや宮崎駿のアニメーションを紹介します。
    西欧の上演芸術とアジアや日本のそれとの違いについて比較検討し、それぞれの芸術的な潮流について概観します。また、個々の作品や作家に関する基礎的な知識を身につけます。
    授業目標 近現代になるとこれまでになく価値の多様化が進み、それは芸術作品にも反映されてゆきます。また、科学技術の進歩が芸術のあり方そのものに変化をもたらした時代でもあります。もっとも大きな特徴はレコード、CD、写真、映画など「複製メディア」の台頭で、この流れにより、一回かぎりの演奏、ひとつしかない作品を鑑賞するという常識は根底から覆され、文学、美術、舞台芸術、音楽など、従来からある芸術ジャンルに影響を与えました。
    この科目では「芸術史講義(近現代)3」「芸術史講義(近現代)4」を通じて、現在進行形でもあるこうした芸術動向の全体像をできるかぎり捉えることを目標とします。
    授業の流れ ・1章 現代の音楽1-電子音響・ノイズ
    ・2章 現代の音楽2-リズム、ビート
    ・3章 現代の音楽3-混血性
    ・4章 現代の音楽4-環境
    ・5章 現代の音楽5-方法論・進歩主義?
    ・6章 映画1-古典的ハリウッド映画の功罪
    ・7章 映画2-初期映画の可能性と魅力
    ・8章 映画3-「夢の工場」の発展と盛衰
    ・9章 映画4-ヨーロッパ映画の多様性と革新性
    ・10章 映画5-アジアのなかの日本映画
    ・11章 映画6-映像の現在 新しい映像の世紀に向けて
    ・12章 サブカルチャー1-敗戦後のアイデンティティの復興
    ・13章 サブカルチャー2-消費社会と虚構の時代
    ・14章 サブカルチャー3-グローバル化する中国と新しい地理感覚
    ・15章 〈21世紀〉に向き合う芸術思想-9.11と3.11のあとで
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