キャラクターデザイン学科

インタビュー

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2020年11月25日  インタビュー

イマ話題の『死亡フラグ図鑑』作者はキャラクターデザイン学科OB!

こんにちはキャラクターデザイン学科です。

 

早速ですがみなさんは、

マンガや映画、アニメーションを観ていて、こんな場面を想像することはありませんか?

 

・窮地をお金で助かろうとする悪人「頼む!金ならいくらでも払う!」

・戦闘の真っ只中に結婚することを話し出すひと「オレ、この戦いが終わったら結婚するんだ!」

 

こんな台詞に出くわすと「あ、この人やられてしまうのでは…」と今後の展開を予想してしまいます。

なんと、そんな死亡フラグだけを集めた書籍、『死亡フラグ図鑑』!

ネットニュースや様々な書籍系ランキングはもちろん、朝の情報番組などでも取り上げられていてイマ話題になっています!!

 

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この「死亡フラグ図鑑」作者の茶んたさんは、なんとわが京都芸術大学キャラクターデザイン学科の卒業生なのです!

ちょっと自慢!

 

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今回はそんな茶んたさんにインタビューさせて頂きました!

『死亡フラグ図鑑』の魅力と、どんな人にオススメか教えてください!

「映画、漫画、アニメ、ドラマなどを色々見ている人には楽しめる内容だと思います。変な本です」

 

変な本ですか(笑)ちなみに茶んたさんご自身の思い入れフラグはどれでした?

「『叫びながらマシンガンを乱射する人』が自分も危機的状況になったらやってしまいそうで好きです」

 

そんな茶んたさんが大学時代に身につけた能力や、役に立った経験はどんなことですか?

「とある先生伝いでライブ・ペイントのイベントに出て、人に絵を見られるという意識を改めて実感したのはとても大きい経験でした」

 

なるほど!

今回の内容も学生の頃からコツコツS N Sにアップし続けておられたと聞きました!

見られる意識があってこそ、なんですよね。

では最後に、これからクリエイターを目指すみなさんへ向けて、SNSの活用法などを教えてください!

 

「色んなナウい情報はなるべく取り込んだ方がいいと思いました。古い価値観では面白いものは作れないと思います。新作映画を見たり、ニュースを見たり、新刊を買ったり、ツイッターしたりしましょう」

 

ちゃんとイマに触れることが大切なんですね。茶んたさん、ありがとうございます!!

ぜひみなさんも話題の『死亡フラグ図鑑』でイマに触れてみてください!

 

『明日から使える死亡フラグ図鑑』

 https://www.amazon.co.jp/dp/4299009878/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_bLGUFbHBSD857

 

茶んたさんtwitter

twitter:@Chanta_in_inari

 

 

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2020年11月18日  インタビュー

濱田桜子さんASIAGRAPH2020inTokyoにて最優秀賞!!

 

朗報です!

 

キャラクター・デザイン学科の一年生濱田桜子さんの作品がASIAGRAPH2020InTOKYO

特別公募部門 パソコン甲子園高校生国際部門にて見事入賞、最優秀賞に選ばれました!!!

おめでとうございます!!!

 

どんな絵か拝見させていただきながらインタビューさせていただきました。

 

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おお〜可愛らしいですね!一つ一つのカエルの表情といい雨の表現といい実に見事に描かれてます!どんな思いがあってこの絵を描かれたのですか?

 

「今まで、背景をじっくり描いたデジタルの作品がなくて、自分の高校生の時の代表作品を描こう!と思ったのがきっかけでした」

 

どれくらい作成に時間がかかりましたか?

 

「期末テストで時間が空いてる時にちまちま描いていました。iPadのプロクリエイトというアプリで約30時間かかりました」

 

特にこだわったポイントは?

 

「こだわりポイントは、複雑な色使いです。単調な塗りにならないように、色んな色を重ねて塗りました。雨とカエルとセーラー服の女の子を描きたかったので、青色や緑色を主に使いました。その色使いに線画が埋もれないように、オレンジ色を使っているのもお気に入りポイントです。雨で視界がボヤけてる感じを出したかったので絵全体の周りを大胆にぼかしてます」

 

いつ頃からイラストは描かれてるんですか?

 

「自分は絵が特技なんだと自覚したのは小学2年生ごろで、自由帳にポケモンの絵ばかりを描いてました。中学生に入り、コピックや水彩色鉛筆、Gペンなどのアナログ画材にハマり、高校生では、iPadでデジタルイラストを描きまくってました」

 

なるほど不断の努力が実を結んだわけですね!今回の受賞をうけてこれからどんな絵を描いていこうと思われますか?

 

「今回の受賞した絵は、高校生の時に描いた絵だったので、次に挑むコンテストでは、大学入学後で得た表現力と想像力を存分に活かしたいです!今、背景の構図について授業で学んでいるので、背景を上手に描けるように進化したいです。自分にしか描けない画風を目指してます。大学卒業までに、20回受賞するのが目標で残り12回、頑張ります!!」

 

え!あと12回?ってことはすでに

 

「高校生の時に色々コンクールに応募していたので…、佳作といった小さい受賞から優秀賞など…7回受賞しました」

 

お、恐れ入りました。。

 

そんな濱田桜子さんの活躍の模様はこちらからご覧になられます!

まだペンネームのみ発表しかないようで(ハマハマさんのペンネーム)

 

http://www.asiagraph.jp

 

濱田桜子さん、この度はまことにおめでとうございます!!!

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2019年10月5日  インタビュー

ゼミ通ヒーローズ Vol.11~伊藤舞と「Japan Expo」について語るの巻 Part 1~

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ゼミ通ヒーローズ Vol.11

 

伊藤舞と「Japan Expo」について語るの巻 Part1

 

今回のゼミ通ヒーローズは、村上ゼミ2年生(12期生)の伊藤舞さん(大阪成蹊女子高等学校出身)

をピックアップします。

 

村上

そういやこのゼミ通という企画の主旨をまだ話してなかったね。

 

伊藤

聞いていないですね。

 

村上

そもそも「ゲームゼミ」って何やってるか分からないという疑問に答えるための企画として、今年の頭からスタートさせたんだけど、

 

伊藤

あー、確かに分かりにくいですもんね。

 

村上

外野からは単に「ゲーム作ってるんでしょ?」って思われてる。

そりゃま確かにゲーム作るんだけどさ。

ただデジタルゲームの作り方を教えるだけみたいな印象を持たれてるんじゃないかと思ってね。

ゲームだけじゃなくて遊び全体を研究するところなんだって広く浸透させていきたいわけ。

かといって、我々のゼミはこんな活動をしていますってテキストにまとめたって誰も読まないし伝わるとも思ってない。

高校生や新入生に対して「先輩方がこんなことやってます」って言ったら一発で伝わるし、自分の近い将来のビジョンが見えるので一石二鳥かなと。

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パリで開催されたJapan Expo2019のステージイベントにて、似顔絵制作の実演をする伊藤さん

 

村上

伊藤は絵が上手いからイラストゼミに行くものだと思ってたんだけど、ゲームゼミが第一希望だったから驚いたんだよね。

1年のときのグループワークでも、イラスト担当でありながらかなり積極的にゲーム企画に入り込んでたから「ゲームが好きなんだなぁ」くらいに思ってたんだけど。

 

伊藤

昔から絵を描くのは凄く好きで、ずっと続けてることなんですけど、それと同じくらいゲームも子供の頃から好きでした。

父親が凄くゲームが好きな人で、大人になっても小学生に混じってゲーム屋さんに並んだりして。

その影響からか小さい頃から「将来の夢は?」と聞かれたらゲーム関係で絵が描ける仕事に就きたいって言ってましたね。

高校生の時にこの大学に行くって決めて、村上先生とオープンキャンパスで話をさせていただいて、

 

村上

オープンキャンパスで話したっけ?

 

伊藤

…覚えてないと思うんですけど。覚えてます?

 

村上

お、おう。覚えてる覚えてる。

 

伊藤

本当ですか?絶対嘘(笑)

 

村上

いや、本当に覚えてるって。制服着てきたよね。

 

伊藤

着てないです。

 

(中略)

 

伊藤

芸術大学って絵を描いてばっかりなのかと思ってたら、ゲームも作れるし発想法も磨けるし、色々出来るって分かって、それでここに決めたんです。

だから実は入った時からゲームゼミ志望でしたね。…て、ずっと言ってたのに、村上先生全然覚えてくれない(笑)

 

村上

いや、覚えてる覚えてる(笑)

 

伊藤

もういいです。

 

(中略)

 

伊藤

企画をやりたいっていうよりは、チームとしてゲームの企画があってそれにデザイナーとして参加したいという感じで、

そこはプランナー志望の学生とは少し違うかも知れないですけど。

 

村上

今はゼミの内容的に絵を描くことがあまりないよね。周りのデザイナーに振ることの方が多いんじゃない?

 

伊藤

振ってはいましたけど、やっぱり最終的にはこちらで絵を加えたりとか、クォリティを一定に保つために結構描いてましたね。

今思えばそれが正解だったのかどうか悩ましいんですよ。ちょっと出しゃばり過ぎてしまったというか…。

思ってることを全部ストレートに言ってしまう癖があるので、ちょっとそこは反省点です。

 

村上

そのプロジェクトとは別に、今年度はJapan Expoという大きなイベントがあって、

パリでの出品に向けて全ゼミ合同で一つのものを作るという一見無謀とも思える企画が動いてたわけだけど、そこについて触れてみようかな。

 

伊藤

まあ色々ありましたね(笑)。でもうちらは企画をやって全体の方向性をまとめたりで、最初は大変でしたけど、

その後でイラストを描いたりアニメーションをつけたりする他のゼミの人たちに比べると全然ラクだったのかなと。

どのゼミも短い期間であの膨大な作業量をよくこなしたなと思ってビックリしました。

 

村上

確かに、よく間に合ったよね。

 

伊藤

各ゼミの皆さんが頑張ったのもありますけど、やっぱり全体を束ねたプロデュースゼミの力なのかなと思いますね。

Japan Expoにかける想いはプロデュースゼミのリーダーのお二人から色々聞いていて、本当にすごいなと思いました。

 

村上

石鍋先生(プロデュースゼミの担当教員)が最後の最後まで「学生を信じる」って言い切ってたところがゼミ生に伝わったのかもね。

「やれ」って強制されるんじゃなくて、信じてくれてるなら頑張るしかないっていうね。

今「ゲーム制作応用」の授業では、強制ではなく誘導の力を使って人を動かすという研究をしてるんだけど、強制でも誘導でもなく「信じる」ってすごいなって思うね。

で、今回はJapan Expo用のコンテンツとして「メンコ」を企画・制作したわけだけど、そのいきさつを説明してくれる?

 

伊藤

まず2年生ゼミで決めたというよりは、3年生のゲームゼミの方で先にメンコのアイデアが出てたんです。

その話を聞いた瞬間に2年生も全員「メンコ、ええやん」ってなって、それに追従する形になりましたね。

 

村上

メンコって聞いてどう思った?

 

伊藤

昔ながらの日本の文化だし、遊びの要素も発展させやすそうというか、色んなアレンジもできそうだし、逆に今までにないなって思いました。

それに非言語ゲームだと言葉の通じないフランス人でも楽しく遊び合えるんじゃないかなと思って、凄くいいと思いました。

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村上

多分そこがウチらしさなんだろうね。最初にプロデュースゼミからオーダーとしてあったのは「トレーディングカード」。

ゲーム性よりも絵を見せることを中心にした企画にして欲しいっていうこと。

 

伊藤

Japan Expoのブースで実演販売というか、学生と一緒にフランス人来場者にも遊んでいただくというのを計画してたじゃないですか。

でも実際にはブースが思ったよりも狭くて、その場での実演はできなかったんですよね。似顔絵コーナーを設けていて、6人が座るともう一杯一杯で。

 

村上

元々は、日本の文化を伝えるということと、言葉はなくてもその動きを見てるだけで楽しいとか、更には絵柄の美しさで勝負できるという。

古さの中から新しさを見つける横井軍平イズムでゲームゼミらしい企画にはなっていたと思うけどね。

 

伊藤

「枯れた技術の水平思考」ですね。

 

村上

それでもプロデュースゼミのお陰で、全部のゼミを絡めて実現するという意味ではうまくまとめたな、って気がするね。

実際に出来上がったものを遊んでみてどうだった?

 

伊藤

メンコって思いのほかひっくり返らないんですね(笑)

 

村上

あれ実は上から叩きつけて風圧でめくるんじゃなくて、横からスライドさせてカードの下に潜り込ませると案外簡単にひっくり返ったりする。

 

伊藤

下に入ったらそれでOKとか、擦り抜けてもOKとか。地方ルールだけでも色々あるみたいですね。

でも企画段階では、素材とか大きさ、形、あと投げ方を含めて色々検証しましたけど、結局できたものでもちょっと難しかったですね。

 

村上

自分が子供の頃はもっと頻繁にひっくり返ってたような記憶があるんだけどね。

何度も遊ぶうちに厚紙がだんだんしなってきて、形が歪になるからどんな風にひっくり返るかも分からなくなってそれが面白いというか。

 

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Japan Expoの会場で販売されたメンコ用カード

 

村上

そういえば現地で、カードを単体ではなく箱で買ってくれた人いたよね。ブースの壁紙も欲しいとか言われて。

 

伊藤

なんか、すごく気に入ってくれてましたね。やっぱりキャラクターイラストの力なんですかね。

絵が可愛いというだけじゃなくて、これで遊ぶこともできるっていう楽しみ方の広がりがあったのも大きかったと思いますね。

 

村上

似顔絵と抱き合わせで販売してたのも大きいかもね。

 

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Japan Expoのブースにて。一枚描く度にお客様との記念撮影をしました。

 

伊藤

似顔絵の人気は本当にすごかったですね。前半、特に一日目はかなりヤバくて…。

京都造形大だけじゃなくて京都市のブースの方も並行して運営していたので、お客さんも次から次へと途切れることがなくてどんどん増えていって、

椅子を全部お客さんに渡して私たち描き手は地面に座って描いて、できるだけたくさんの人に入っていただけるようにしてましたね。

本来似顔絵担当ではなかった先輩も駆り出されて皆で休憩なしで回してました。

会期の後半には村上先生と小岩先生(音楽プロデュースの担当教員)が合流されて、

そこからお客さんが大勢いる時でも無理矢理休憩をとるようにしてローテーションを組んでいったので何とかなったんですけど。

 

村上

徐々に認知されてきてるのか、年々人気が出てきてるね。

そもそも似顔絵は予定になかったんだけど、一人の学生が何となく近くにいたフランス人の似顔絵を描いてプレゼントしたら喜ばれて。

そんなに社交的なタイプではない学生だったんだけど、そこから急に自信がついて楽しくなってきたみたいでどんどん無料で描き始めて、

「似顔絵コーナー始めます!」て勝手に言いだしたんだよね。そしたらガンガンお客さんが入ってきて二時間待ちの行列になったっていうのがそもそもの始まり。

あれれ、なんだか凄いことになってきたぞ。どうしよう、みたいな。

 

伊藤

今年も、最初は10€で始めたんですけど、あまりにも大勢来るし全然現場が回らなくなったので、人を減らすために15€に値上げしたんですよ。

それでも行列が途切れなかったですけど…。それを考えたら、最初に無料でやってたっていうのが信じられなくて…壮絶な状況だったんでしょうね。

 

 

Part2に続く

 

 

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2019年9月12日  インタビュー

ゼミ通ヒーローズ Vol.10_ 2

 

ゼミ通ロゴ

 

ゼミ通ヒーローズ Vol.10

ゲームジャム座談会の巻 Part2

 

 

 

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村上

さてさて現場の話に戻そう。

実際にゲームを開発したスタッフの構成とかワークフローの話をしたいんだ。

 

石倉

ゲームジャム当日は、専門学校のナオヤさんを含めプログラマーが2人。

プランナーが3人、あとは全員デザイナーで、デザイナーの内訳としては、

キャラクターデザインが3人、UIデザインが2人、アニメーションが1人、背景画が1人。

あとは現場には来てなかったですけど前日にタイトルロゴを作ってくれた人が1人。

 

村上

来年やるときにはプログラマーを45人連れて行かなきゃキツいね。

デザイナーが多かった点では人海戦術で効率良く作業は進んだけど。

 

石倉

でもそのお陰で仕事を依頼したら物凄いスピードで絵がどんどん仕上がってくるんですよね。

お願いしたら何でも返ってくるっていう安心感は大きかったです。

 

村上

現場での情報共有の仕方は?

 

仕様書を作る時間はなかったので、口頭指示か、ホワイトボードを使ってやってましたね。

 

石倉

上がってきた絵を僕がチェックして、OKであればプログラマーにデータを渡して実装していただくという流れでした。

 

村上

崎と熊澤は?

 

ゲームジャムが始まる前から、正直「音」関係の作業をする人って多分いないんやろうなぁって思ってたし、

編集ツールのPremiereを扱えるのも僕しかいないと思ってたから、

何となく必然的に僕がやる事になるやろなと思ってましたね。

 

村上

開発の終盤になって、「そういや音ってどうする?」

みたいな話になって現場がパニクるのが容易に予想できたから最初に名乗り上げたと。

 

そうです。

 

熊澤

私は、音楽と効果音のフリー素材をネットで拾ってきて、それを崎先輩に確認していただいて、という感じでひたすら素材探しをしてましたね。

 

村上

デザイナーのワークフローはどんな感じだった?

 

奥田

最初に作るべき素材は全部決まってたし、皆それを理解してるところからのスタートだったので、動ける人はどんどん動いてましたね。

私はUI周りを総合的に見てたんですけど、手の空いた人がいたら仕事を振って、

石倉先輩にチェックしていただいてプログラマーさんにデータを渡すという流れでした。

 

村上

ウチの場合、デザイナーといえども1年生の時からみんなゲームプランナーとしての勉強をするから、

2年生にもなると「絵が描けるプランナー」「プランニングができるデザイナー」みたいな感じでゲームデザインを理解してるもんね。

両方分かってるからこそ企画意図を説明するだけでそこから最終イメージまで膨らませて作業をしてくれるから話が速いよね。

 

石倉

企画の時に絵も一緒に考えて、まず最初に画面のレイアウトとUIを整理して必要な素材の工数を出したり。

 

ニュアンスの全体像が見えてたからスタートダッシュは良かったよな。

 

奥田

ちょむ(吉田未来/当日参加していたデザイナー)にゲーム全体のメインカラーを決めてもらったんですよ。

使う色を最初に全部決めてカラーパレットを用意してもらって。

ポップなホラー要素がちょむの作風に合ってるなと思ったので、コンセプトに合わせてゾンビっぽい色とか世界観を決めていってもらいました。

 

菊竹

基本的にこのパレットだけで構成されてたので、あまり悩まないでどんどんデザイン素材を作っていく事ができましたね。

 

村上

こちらからは何も指示を出してないのに、すごい組織力だ(笑)

それぞれの作業の中で苦労したポイントは何かある?

 

石倉

苦労というか、宿泊のときの崎のいびきがうるさかったことくらいですかね。

制作については、チームとしてのまとまりも良かったし、プログラマーのナオヤさんにイメージを伝えた時も、

できる事とできない事をちゃんとメリハリをつけて説明してくれるので意思疎通もスムーズでと、ても居心地の良い環境でディレクターをやらせていただけたなぁという感想です。

 

菊竹

キャラクターを作ること自体はすぐに出来てちゃんと完成したんですけど、点数別に3人のキャラクターを並べたときに、

どれが一番点数の高いキャラクターなのかが一目で分からないっていうところが悩みでしたね。

 

村上

そこだけ各スタッフによって想い描いてたビジョンがバラついてた印象があったね。

髪の毛の色が明るい人は点数が高いっていう設定だったけど、そもそも「明るいって何?」という時点でイメージがズレてたね。

ゲーム画面で見ると、背景色が紫だったから黄色い髪の毛のキャラの方が目立ってて点数が高く見えるし、

でも実際には赤い髪のキャラが一番高かったんだけど、背景色が紫だったから、紫の上に赤を置いてもあまり目立たないという誤算があったね。

 

菊竹

実際にビットサミットの会場でお客さんにプレイしてもらったときに「どれが一番高いの?」て聞かれて…そこは反省点ですね。

作る前に背景も含めてもっとすり合わせをしておけば良かったなって思いました。

 

村上

コンセプトは「採用したくなる就活生」が点が高いという設定だったから、見た目が真面目そうな人ほど点が高くて、ヤンキーっぽいやつが点が低い設定にしてたよね。

 

結局ファンキーなやつほど点が高いっていう設定に変わってしまってましたね…。

 

石倉

デザイン面では、ゾンビとしてどんどん体が崩れていく方ができの悪い人で、欠損の少ない人ほど優秀っていう話もあったんですけど、

表示されるキャラクターのサイズが小さくて、プレイヤーとしてはゲームの展開上そんな細部まで見てる余裕もないので結局視認性優先で色を明るくしましたね。

 

奥田

UIはまだ勉強をしていない領域だったので正直どうしようって思いました。

でもゲーム全体をパソコンのデスクトップ上の世界としてまとめようって話になって、社長キャラがスカイプで出てきたりとか、

別のウィンドウ上で社員を管理してるような構想が出てきて徐々に見せるべきものが明確になってきましたね。

 

村上

あれだけ大勢のスタッフがいて皆がバラバラでデータを持ってくるから、予めパレットが決まってたとはいえ、

実際に画面に配置すると思ってたような感じにはならなかったりするだろうし、整合性を取るのは苦労してたよね。

 

奥田

サンプルを作る時に、大きさとか見てみたんですけど、結構難しかったのと、背景画がほとんどウィンドウで隠れていたので、

メインのウィンドウを半透明にした方が良いんじゃないかとか、色々試しました。UI周りは全体的に色々大変でした。

 

音の領域は、ビジュアルよりも先に遊んでる人の耳に届いて世界観を決定づけるものでもあるから、ゾンビの血生臭い感じを出すことが優先なのか、

デスクトップの世界観というところから電子感を重視すべきか、比重をどっちにするかで悩みました。

クリックしたときの音として、最初は「ピコン!」ていう電子音で進めてたんですけど、

最終的には「グシャ!」ていう汚い感じの音を実装しました。

 

村上

狙いとしてああいうポップな世界観だったので、あえてギャップを持たせてリアルに腐食した肉っぽい音を出すべきか議論してたね。

 

最終的にはボタンを押したときの感覚とか気持ち良さを優先に決めていきました。

 

村上

採用通知を落とすときの音が気持ち良いよね。

通知が当たった時の音はどのゾンビも一緒だったっけ?

 

一緒です。「ぶちゃちょばげ!」ていう北斗の拳っぽい感じの音です。その後で鳴るゾンビの昇天音として

「しょわー…きらきらきら…」って澄んだ感じの綺麗な音を入れる事でプレイヤーに達成感を与えるようにしています。

 

村上

ゲームプレイの気持ち良さは効果音で決まる事が多いし、気持ち良いと病みつきになってついついボタンを押してしまうよね。

マリオがジャンプするときの音が気持ち良いから、障害物が何もない所でもつい意味もなくジャンプを繰り返してしまったりするよね。

 

そうですね。他には合格通知と不合格通知を切り替えるときの「カチャコ!」ていう音がかなり苦労しましたね。

色々試してみて結果的にハンドガンのリロード音を使ったんですよ。あれが一番気持ち良くて。騒がしい展示会場でもちゃんと主張できる音にして、

それが遊びの気持ち良さにつながらないと意味がないので、あの音にして正解だったと思います。

これはプレイヤーが介入できる数少ない要素というか、即時フィードバックを促す大事なところなので、通知の切り替えと、それを落とすときの音はとにかく小気味良くしました。

あとは、熊澤さんに吹き込んでもらった女ゾンビの声を加工してどこまでブサイクにするか(笑)あんまり低すぎるとマツコになるんで。

 

一同

(笑)

 

石倉

最初にあがってきたとき、ゾンビの声が小さくて全然聞こえなかったんですよ。BGMの「天国と地獄」のボリュームが大きくて。

ていうかこの曲を使ってゲームを作ることが昔からの夢だったので、そこに力が入ってしまったんです。

 

村上

は?なにそれ(笑)

 

石倉

卒業までに「天国と地獄」を使ったゲームを作るって決めてたんですよ。だから、今回は「これだけは通してくれ」ってお願いして実装させてもらいました。

 

村上

結果的にあの慌ただしいゲームの雰囲気に合ってたから良かったけどね。

 

石倉

で、かなり調整をして何とか効果音も音楽も両方聞こえやすい音量と音質にしてもらって、綺麗に収まりました。

 

熊澤

でも、「天国と地獄」になると思ってなかったので、最初は背景の色とかビジュアルの雰囲気から、この色だったら可愛い系の音なのかな、

それともちょっとホラーチックな物々しい感じの音がいいかな、とその二択で考えて効果音を探してました。

で、途中で「天国と地獄」に決まったって聞いて、二つのイメージとも全然違ってたから「ど、どうしよう!!」てなりました。

 

石倉

(爆笑)

 

ところで、村上先生が社長役でゲーム内に登場してるけど、これは誰のアイデア?

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奥田

私が落書きで村上先生を描いてて、それ見た伊藤舞(デザイナー)が

「あ、これいいやん。これ社長にしたら?」って言い出したのが始まりで、私のラフをもとに伊藤舞が清書していきました。

 

菊竹

先生にバレないように、こっそり描いてたんですよ。先生が近づいてきたら皆でモニター隠して(笑)

 

村上

最初に出てた案を見て、どうも社長のセリフが優しすぎるというかブラック感が足りなくて、「俺ならこう言うな」って言った瞬間に

石倉がすごい嬉しそうな顔するから、隠し事してたのもバレバレだったよ。

 

奥田

社長のコメントとして、村上先生らしい言葉を引き出そうとして、先生ならどう言います?って。先生と先輩との会話が人狼みたいになってました(笑)

 

村上

で、結果的にファミ通の人に「社長がうさん臭くていいよね」って言われた(笑)

ちょっと話は変わるけど、今回、2年~4年のゲームゼミの学生が入り混じって制作をしてみてどうだった?

 

石倉

この企画の前にも学年やゼミをまたいでハッカソンを一緒にやってた経緯もあって、何人かは顔馴染みになってましたね。

 

菊竹

学校終わりの部活みたいな感じで、先輩後輩でワイワイガヤガヤやって、アットホームな感じですごい楽しかったです。

 

奥田

ウチらみたいな騒がしい2年生に混じって、真面目な大瀬先輩が一人黙々とアニメーションを作り込んでるのがなんだか申し訳なくて(笑)

 

石倉

大瀬は職人気質だからひたすら仕事に集中してましたね。

 

村上

彼女は去年までアニメゼミにいたから、そこでの経験を活かして、パターンでのアニメーションを制作してくれたりして、持ち味は活かせたよね。

ただ、表示サイズが小さかったから、拘りのアニメーションがほとんど視認されないという(笑)

 

熊澤

私は中学校の時に部活に入ってたんですけど、中学校って上下関係がめちゃくちゃ厳しいじゃないですか。

最初そのイメージで今回の現場に行ったので、何て話せばいいんだろうって凄く心配でした。崎先輩とか見た目怖いし。

 

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熊澤

でも実際に話したら案外アットホームな感じだったので良かった~って思いました。

 

石倉

アットホームな感じを作るっていうか、「ちゃんと伝える」みたいなことはプランナーの基本なので、

そこは皆できてることが前提になるじゃないですかね。現場の空気作りとか人との接し方とか。

 

村上

あと、今回の作品は何が評価されたんだと思う?受賞は逃したものの、

後から大手の雑誌二社からの取材を受けてメディアで公表していただけた理由っていうのは何なんだろう?

 

それ、一つ僕なりの仮説がありまして。

 

一同

ほほう!

 

僕らがモチーフにした就活のイメージって、子供の頃にニュースなんかで聞いてた所謂就職氷河期のイメージですよね。

それで、今回取材に来られた方たちって、ど真ん中でそれを経験された人達じゃないかと思うんですよ。

いい感じでトラウマを刺激されて気になる作品として取り上げてくれたんじゃないかなって勝手に思ってます。

 

石倉

僕としては、プレイした時の感情曲線が明確だったというかメリハリの効いたゲームだったからかなって思ってます。

「これ、アクションゲームです」て言って渡されたら「あー、こんな感じか」で終わるんでしょうけど、見た目がパズルゲームみたいなのに、

いざ遊んでみると全然イメージが違うっていうギャップでも驚くし、その驚きって、つい誰かに言いたくなる面白さだと思うんですよ。

「これ作ったやつ頭おかしいよ。面白いからやってみなよ」って。

 

うーん、それはあるかもな。

 

菊竹

ゾンビが就活するっていうワケ分からなさとか。

 

西村

私はシンプルにビジュアルがいいなって思いました。まずパッとみて面白そうだなと思うし、情報も整理されてるし、遊んでみたくなるので。

 

村上

人を惹きつける切っ掛けはまずそこにあると思う。「おっ、ちゃんと作り込んである。じゃあ遊んであげよう」って。

そして「なんじゃこりゃ!」ってなる(笑)。このゲームはそういう感情曲線になってるよね。

ファミ通さんに掲載されたみたいに「落ち物ゲームかと思いきやクレーンゲームみたいな遊び方だった」っていう例え話が凄くうまくて、

逆にこっちが「なるほど、我々はそういうゲームを作ってたのか!」て思わされたね。

 

一同

確かに!

 

結局このゲームって、ジャンルは何なの?ポスターにはSSSとか書いてあったけど。

 

奥田

あれは村上先生が急に「就活シューティングシステム、略してSSS」って思いついて、それでポスターを作ったんですよ。

 

村上

嘘でも「前代未聞の××システム!」とか書かれると興味湧くでしょ。Sって付いたらなんかレベル高そうだし。ゲーム開発の仕事をしてた頃は、

毎回「××システム」って名前をつけて、その略語がキャッチーになるように考えて、とにかくお客さんの記憶に残るようにするっていうやり方をしてたもんだから、つい。

 

奥田

あの時先生頭バグってるって思いました。顔にパックしながら仕事してたし、ワケわかんない(笑)

 

村上

バグってるのはいつもの事なんだけど…。そういやポスター作ったのってビットサミットに出展する前日だったよな。

奥田

そうですよ。前日の夜にポスターと取扱説明書を作ったんです。私が通ってた英会話の先生に急遽電話してその場で説明書の英訳してもらったりして。

 

村上

あの時のスケジュールは本当に無茶苦茶だったね。でもそう言える制作の方が後から思い返した時に良い思い出になるもんなんだよね。

 

石倉

勢いがあったからこそ作れたものだと思いますしね。一回立ち止まって吟味してたら多分企画が頓挫してましたよ。

 

トランス状態になるにはあの二日間っていう時間が心地よかったですね。

 

村上

まぁ、そんなこんなで無事に全行程終了したわけだけど、思い出話をし出すと切りがないのでそろそろこの辺でお開きにしましょう。

それでは皆さんありがとうございました。

 

一同

ありがとうございました。

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2019年9月4日  インタビュー

ゼミ通ヒーローズ Vol.10

 

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ゼミ通ヒーローズ Vol.10

ゲームジャム座談会の巻 Part1

 

「ゼミ通ヒーローズ」とは、キャラクターデザイン学科のゲームゼミに在籍する学生たちのインタビューを行ないながら、

ゲーム・遊びの研究内容について掘り下げていくというものです。

今春、vol.0109を実施し、この度シーズン2と題して更にコアなインタビューとして復活させたいと思います。

もうかれこれ3か月以上前の話。我がゲームゼミの学生たちがビットサミット主催のゲームジャム(2日間でゲームを開発するコンテスト)に参加しました。

その完成作品「わーきんぐでっど」がゲーム雑誌のファミ通や電撃PlayStationに記事として取り上げていただいたこともあり、

制作に関わった一部のメンバーと共に、当時の制作を振り返ってみたいと思います。

ゼミ通座談会 ゼミ通座談会2

「わーきんぐでっど」とは。

新卒採用したい就活ゾンビに合格通知を与え、よりレベルの高いゾンビを獲得するゲーム。

左右移動で通知を落とす場所を決め、決定ボタン入力で通知を落下させます。合格通知に当たったゾンビは昇天して画面右下の控室へ移動しますが、

不合格通知に当たったゾンビは突然暴れ始め、ゾンビたちの配置をメチャクチャに引っ掻き回します。

ゾンビにはランクがあり、髪の色が「青<黄<赤」で点数が異なります。高得点となる赤い髪のゾンビを獲得するために、

邪魔なゾンビに一旦不合格通知を与えて場所を移動させ、タイミングを見計らって通知を落としていきます。

ノルマの点数を獲得できればゲームクリア、ダメならゲームオーバーとなります。

このゲームは、ファミ通.comと電撃PlayStationにて紹介記事を掲載していただきました。

ファミ通.com    https://www.famitsu.com/news/201906/05177330.html

電撃PlayStation  https://dengekionline.com/articles/2559/

 

 

村上

ていうか、今回の収録はプランナー4人だけでゲーム企画の話をする予定だったんだけど、

デザイナーの菊竹と奥田が乱入してきたので、急遽6人での収録となります。では皆さん宜しくお願いします。

 

一同

はい、お願いします。

 

村上

では、まずは一人ひとり名前と役職を教えて下さい。

 

石倉

3年の石倉凛太郎(鹿児島工業高等専門学校出身)です。今回はディレクターをやらせていただきました。

石倉

3年生のリーダー。

最近眼鏡を外して髪型を変えたが、これがお年頃的なアレなのかリーダーとしての心変わりなのかは本人のみぞ知る。

 

菊竹

2年の菊竹茉由(福岡県立八幡中央高等学校出身)です。キャラクタ―デザイン兼プランナーでした。

プランナーとしては、企画立ち上げの時に案出しをしたくらいですけど。

菊竹

2年生のリーダー。絵も描けてプランニングも出来る、所謂歌って踊れるゲームデザイナー。

高校がかなり厳しかったらしく、すっかり心身共に打たれ強くなった。

                                                   

奥田

2年の奥田菜陽(広島県立広島観音高等学校出身)です。ゲームの中のUIデザインを担当しました。

UIデザインを授業で習うのは後期からなのでまだ先なんですけど、一足先にやってしまいました。

奥田

2年生で代議員という大役を司るプランナー兼デザイナー。

とにかく辛いものが大好物で、出された料理には悉く大量の一味唐辛子をまぶし、

RBG値でいうところの「255.0.0」くらい真っ赤に染め上げる。

 

3年の崎佑輔(奈良県立桜井高等学校出身)です。プランナーという名の声優をしました。効果音・音楽含め音周り全般の編集もやってました。

崎

2年次はプロデュースゼミに在籍していたが、3年次よりゲームゼミに転籍。次々にアイデアを広げ、

遠慮なさすぎる発言でチームを鼓舞するアグレッシブなプランナー。

 

熊澤

2年の熊澤優依(京都市立銅駝美術工芸高等学校出身)です。崎先輩のサポートという形で音関連のプランナーをやってました。あと、女版ゾンビの声も担当しました。

熊澤

ゲーム音楽とノベルゲームに興味を持ち、普段はシナリオ作りを中心に勉強しているゲームプランナー。

残念ながら今回の企画ではシナリオは必要なかった…。

 

西村

2年の西村涼(大阪府立港南造形高等学校出身)です。授業の関係でゲームジャムの現場には行けなかったんですけど、今回はプランナーを担当しました。

西村

物静かな性格ながら内に秘めた熱い向上心から休むことなく技術的な実験を繰り返すなど日々鍛錬を怠らない。

ゲームゼミが誇る静かなるリーサルウェポン。

 

村上

では、今回のゼミ通ヒーローズはこの面々で対談形式という形で進めていこうと思います。

実際にはゲームジャムの現場で制作に携わったメンバーは、プランナー、デザイナー、プログラマー合わせて12名で、

その他にも、開催前の準備として仕様を考えたりタイトルロゴを作ったりした人を含めると総勢17名くらいになるのかな。

ゲーム開発の中身について触れる前に、そもそも今回のこの企画が何だったのか、プロジェクトの全容について触れておこうか。

まず、今回「ゲームジャム」というイベントに参加したんだけど、このゲームジャムとは「ハッカソン」のゲーム版のことね。

元々ハッカソンはIT関連の企画としてプログラマーを集めて、24時間以内とか48時間以内という制限の中で何か社会に役立つ技術を開発しようっていうイベント。

エンジニアリング用語のハックとマラソンを足した造語ね。ゲームジャムもこれと同じで、

48時間以内に企画・デザイン・サウンド全てを含めてコンピュータ上で動作するゲームを作るコンテストってことになる。

そしてビットサミット(日本最大級のインディーズゲームの祭典)が京都で開催される関係で、京都=学生の町、

歴史文化と最新テクノロジーの混在する町、そして任天堂のお膝元、みたいなところから、

ビットサミットの運営スタッフが関西の大学や専門学校に呼び掛けてゲームジャムを行なうことになったわけ。

で、そこで参加したのが、立命館大学、京都精華大学、大阪電通大、京都コンピュータ学院、ECCコンピュータ専門学校、そして京都造形芸術大学の6校。

その6校の中でゲームデザインやアート、プログラムに興味のある学生たちをシャッフルして、いくつかのチームを作ってそこで出来を競い合うというのが概要です。

 

石倉

他の教育機関からの参加者はバラバラにしてシャッフルしてましたけど、うちはシャッフルしませんでしたね。

京都コンピュータ学院からナオヤさん(メインプログラムを担当した学生)を吸収しただけっていう。

 

おいしいところだけ取ってったな(笑)

 

村上

たった二日間でゲームを完成させたわけだけど、結果的には我々の作ったゲームが「ファミ通.com」さんと「電撃PlayStation」さんの取材を受けて

記事を掲載していただけるという大変ありがたいお話もあったので、ぜひこれは皆さんの実績としてポートフォリオに載せるなど大いに利用しちゃって下さい(笑)。

ではゲームの中身の話をしていこうかな。

 

石倉

まず今回は参加した全チーム共通で「渾然一体」というテーマが与えられたので、それを元にゲームゼミの2年~4年全体のグループLINE上で企画のコンペをやりましたね。

 

村上

40人もゼミ生がいるとはいえ、ゴールデンウィークのど真ん中だったし、せいぜい56個のネタが集まったらいいなと思ってたんだけど、

皆やたらムキになってどんどん企画を考えて、結局半日で32個ものゲーム企画が上がってきた。あの時のゼミ生全体のテンションの高さはヤバかったよね。

このノリとスピード感がゲームゼミの特徴だなって痛感したよ。

 

 

ゼミ通座談会4

コンペ形式で2年生~4年生の企画草案を集めたところ、6時間で32案ものゲーム企画が集まりました。

 

石倉

あのコンペが始まった時、僕は東京観光で秋葉原にいたんですけど、後輩が頑張ってアイデアを出してるのをLINEで見てて、

ネットカフェにこもってずっとゲーム企画のネタ出しをやってました。

 

村上

観光しろよ。せっかく東京まで行ってるのに(笑)

 

石倉

結局僕は10個くらいゲーム企画案を出しましたね。

 

村上

ここでゼミ生全員で投票をして、西村の作品が見事1位に。

 

西村

はい、ありがとうございます。

 

村上

一番最初の企画案には何て書いてあった?

 

西村

「降り積もる屍に魂を入れていくテトリス型ゲーム。屍に魂が入ると奇声が鳴り、動き出す。入れる度徐々に音が増えていく。

ステージクリア後には1つの曲(不協和音)が出来上がっている。ステージの進行と共に、蘇った人間と、

この世を滅ぼさない為に人を蘇らせる神(プレイヤー)の苦難のストーリーが展開していく」という内容の提案でした。

 

村上

不協和音を渾然一体と解釈した企画だったね。

 

西村

プロットでは抽象的な表現も使ってたので言葉だけじゃ理解してもらえないかもと思って、イラストを描いてアップしたり、

あとはもっと具体的に伝えるためにUNITYで実際に動いてるところを作ってみて、その動画をアップしたりしました。

ゾンビたちがポップコーンみたいに弾けて暴れてたら面白いな、と思って。

これがイメージ画です。

 

ゼミ通座談会5

 

村上

これがアップされた瞬間に全員のイメージががっちり共有できたね。

不思議なことに、抽象的な文章でありながら他の学生が出してきた具体的な案よりも感覚的に「あれ、なんか面白そうだぞ」って思ったんだよな。

みんなは何に魅力を感じた?

 

僕は厨二心を刺激されました。特に不協和音のくだりが。

 

菊竹

私は、他の企画よりも内容が想像しやすかったです。

 

奥田

先生も大絶賛してましたけど、そもそもゾンビっていうモチーフがみんなの共通意識としてあるし、

現代社会へのアンチテーゼとしても使いやすいと感じたからですかね。

 

村上先生が最初に大絶賛しちゃったから全員バイアスがかかった可能性はありますね(笑)

 

村上

それは言えてる。反省するわ(苦笑)

 

石倉

このプロットをもとにどうやってゲームにするかを考えた時に、ちょうどJapan Expoに持ち込むゲーム企画も同時並行で進んでいて、

しかもゲームジャムはテーマ発表から開催まで一週間を切ってる状態だったからとにかく時間がなくて、

リーダーだけ集まって大まかな仕様の方向性を決めることになったんです。

パッと見た感じは普通の落ち物ゲーム(テトリスやぷよぷよみたいなもの)なのに、

実際に遊んでみたらかなりぶっ壊れた印象のゲームにするっていうのを狙ってました。

そして、ゾンビゲームのシチュエーションとして「就活」をモチーフにしようとか、画面構成なんかを固めていきました。

その他にも遊びの要素としてどんなものがあれば面白くなるかを話し合いながら詰めていきました。

その後全メンバーを集めて仕様の詳細を固めていって、UIを含めた画面レイアウトもこの段階で決めました。

 

菊竹

その時既にゲームジャム開催の二日前でしたね(笑)

作品のテーマとは別に「多様性」っていうイベント全体のテーマがあって、そこにも就活の要素を結びつけてましたね。

なんでこの国の就活生はみんな同じスーツを着て同じ髪型をしなきゃいけないのかっていう疑問から、

そんな就活生に「多様性」を感じる事ができないっていうアンチテーゼをゲームの中に盛り込んでいきました。

多様性を奪われた立場からの、多様性を取り戻すゲームみたいな設定でしたね。

 

村上

最終的にその設定をゲームストーリーとしてシステムに絡めていったのね。

 

ゲーム自体のテーマとなってる「渾然一体」は、就活ゾンビの呻き声の不協和音という意味合いと、

暴れるゾンビたちが画面中を混ざり合って弾ける様子に込めたんですよね。まるでミキサーの中身を覗いてるみたいな感じで。

 

西村

そこは私が想い描いていた通りのゲームになってたと思います。

 

村上

完成したゲームはビットサミットに出品させていただけたけど、他のライバルチームの作品はどうだった?

 

熊澤

今回優勝した、赤と青の色眼鏡をつけて遊ぶゲームが感動しました。これは二人で遊ぶゲームだったんですけど、画面の中に青い障害物と赤い障害物があって、

赤い眼鏡をつけてる人には赤い障害物が見えなくて、青い眼鏡をつけてる人には反対に青い障害物が消えるという状況で、

お互いに声を出し合いながら障害物の位置を説明し合って、協力してゴールを目指すゲームになってました。

そんな協力プレイの感覚に渾然一体感があって凄く良かったです。あとはビジュアルも可愛くて、この作品の受賞は納得でした。

 

ゼミ通座談会6

ゲームジャムの会場にて、他のチームが制作したゲームを試遊する奥田(左)とちょむ(右)。

 

村上

個人的には、あの作品が受賞したのは、まず単純に嬉しかったなぁ。ていうのも、ゲームジャムの現場に企画の女の子が一人で乗り込んできて

「仲間が誰もいないので誰か手伝って下さい」って言いながら企画のプレゼンをする姿がたくましかった。

でも最初はそのプレゼン内容が正直あまり面白いと思わなくて少し心配だったんだけど、

徹夜状態で試行錯誤しながら完成まで漕ぎつけて、更には優勝するっていうサクセスストーリーに感動した。

 

菊竹

なんか、完全にお父さん目線ですね(笑)

 

それ聞くと、我々は悪役ですね。事前にガチガチに仕様を固めて、しかも11人もの大所帯で乗り込むっていう(笑)

 

石倉

しかも京都コンピューター学院さんからプログラマーのナオヤさんだけいただいて更に組織力を強化して。

 

村上

でも彼は石倉の企画プレゼンが面白かったから我々のチームに協力したって言ってたよ。

 

石倉

本当にありがたい限りです。

 

菊竹

11人もいるチームに1人で入ってくる勇気が凄いですよ。普通怖いですよね。

 

奥田

髪染めてるのもウチらだけで浮いてたしね(笑)

 

村上

ガラの悪い大学だと思われただろうな。

 

一同

(爆笑)

 

 

ゼミ通ヒーローズ Vol.10 Part2に続く

 

 

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