授業風景
2021年1月12日 授業風景
ゲームゼミ 3 年生の成果物となるゲーム作品の講評をいただくため、
ゲーム開発会社であ る株式会社ディンプス様の人事担当者二名、プランナー一名、 デザイナー二名をお招きしての特別授業を行ないました。
3 年生は前期の間に実際に遊ぶことのできるゲームを作っていましたが、コロナの影響で展示会が中止となりました。
しかし何とかして実際に動くところをお披露目したいというゼミ生たちの希望を叶えるべく、この講評会を行なうことになりました。
ゲームの制作自体は、UNITYってなに?ユニクロのTシャツ?なにそれウケる的な状態からのスタートとなり、
春休みの間に UNITY の基本操作を覚え、一カ月で企画を立てて二か月でグラフィック素材の作成、そして最後にレベルデザインとデバッグ。
UNITY の基本操作修得を含め 5 カ月での完成という強行スケジュールとなりました。
遊びのコンセプトを固めていくプロセスについては、過去に何度もアナログゲームを制作してきた経験から何となくツボを心得つつある様子だったので、
あとは気力と体力でやり切るといった感じでした。
そしてディンプスさんによる講評では、予め「★★★★☆」の辛口レベルでお願いしていたので、
学生作品としての低めのハードルではなく、お客様ありきの商品を想定した上でのコメントをいただきました。
コンシューマゲームのみならずドット絵時代のアーケードゲーム開発から携わっている業界のベテランの皆さまだけあって、
一言一言の説得力が凄まじく、「お客様を喜ばせる」、
いやそれ以前に「初めてこのゲームで遊ぶ人に理解していただく」ことの重みをズッシリと受け止めた講評となりました。
ゲーム講評のあとはポートフォリオ講評会。
ここにはゲームゼミだけではなくイラストゼミの学生も加わって、プランナー向けとデザイナー向けのチームに分かれての講評をいただきました。
ここでもやはり「お客様に伝える」ことの重要性を学ばせていただきました。
株式会社ディンプスの皆さま、お忙しい中長時間にわたり講評いただき本当にありがとうございました!
ポートフォリオ講評会の様子
個別のゲーム紹介とメイキングについては、後日「ゼミ通ヒーローズ」にて連載していくのでお楽しみに!
2020年8月5日 授業風景
皆さんこんにちは!
好きなアイドルはピンク・レディーと中森明菜、キャラクターデザイン学科副手のドイです!
先月の音楽プロデュース論の授業にて、
サウンド領域担当の田口雅敏先生による「アイドル論」が行われました。
「アイドル論」とは音楽プロデュース論にて実施企画された、アイドル領域での戦略や他グループとの差別化などアイドルプロデュースの現状についてのお話をして頂く授業です。
今回の「アイドル論」ではなんと!
東京で活躍している現役のアイドルグループ、アイドルカレッジから南千紗登さんと田口空さんのお二人が
オンラインゲストとしてお越しくださいました!!
↑南 千紗登(みなみ ちさと)さん
↑田口 空(たぐち そら)さん
本物のアイドルからアイドル領域についてのお話をして頂けるなんて、すごく豪華な授業!
オンライン授業だからこそ実現できた企画ですね。
アイドルカレッジとは、“未来のアイドルをみんなと育てていこう”をテーマに掲げ、女の子たちに歌やダンス、演技などのレッスンを積ませ、その過程を公開授業という形でファンの方たち(通称:クラスメイト)に見てもらう事で、アイドルとしての成長過程を応援してもらうという、名前の通り「アイドルの学校」として活動しているアイドルグループです。
結成から10年近く活動を続けており、テレビアニメの主題歌やドラマのEDテーマを担当したり、舞台や映画でのソロ活動をしたりと、様々な方面で大活躍しています。
南千紗登さん(※写真左)はアイドルカレッジの初代リーダーを務めていた方です。
舞台や映画にも出演されている他、なんと週刊プレイボーイのグラビア投票企画にて過去最多得票でグランプリに選ばれたという経歴も!
田口空さん(※写真右)は田口先生と苗字が一緒ですね。
面白い偶然もあるものですね~。
・・・という事ではないんです!
そう、実は!田口空さんは田口先生の娘さんなんです!!
田口先生の娘さんがアイドルカレッジのメンバーだったという点も、ゲストとしてお越し頂けた理由のひとつという訳ですね。娘がアイドルとは凄いですね田口先生・・・。
↑実の娘と授業として真面目に話す事に、ちょっぴり恥ずかしさを隠せない田口先生。
とても微笑ましいです。
授業では、グループでの活動についてのお話やアイドルに対する自身の想いなどを熱く語って頂いたり、
横浜アリーナでのライブ映像や新曲のMVを流して頂いたりしました。
アイドルとして今なにができるのか、存続するために何が必要なのか、どこまで上に上がれて、いつまで続けられるのか。
そういった事を日々考えながら前に進んでいくという事の難しさを話すお二人の姿は、とても印象的でした。
アイドルになった事について、
「もしアイドルとしての道を歩まなかったら、周りの皆と同じような学生生活や交友関係があったのかなと思う事はあるけど、その分アイドルにならなければ出来なかった経験をたくさん出来ているから、何かを失ったとは思っていない。全てプラスだと思っている。」
と語る南さん。前向きな姿勢がとても素敵だと感じました。
大学生でもある空さんからはアイドル活動と学生生活の両立についてのお話をして頂きました。
空さんの「何かを両立する」という事に対する向き合い方は、学生たちの胸にも響いたのではないでしょうか。
最後に
『自分たちがアイドルになれたように、走り続ければ得られるものは必ずあるし、掴める未来もまだ先にある。
皆がちょっとへこんだ時とかに笑顔を届けられるようなグループを目指して、私たちはこれからも頑張るので、
学生の皆さんも前を向いて頑張って欲しい。』
というメッセージを伝え、授業を締めくくってくださいました。
学生たちからは
「本物のアイドルの方から実際に話を聞けるなんてすごい経験!」
「売れる為にいろんな戦略や地道な努力をしていると分かって、アイドルってすごい力を持ってると感じました。」
「それぞれのグループでそれぞれの方向性を持っているのが分かって面白かったです。」
「現役アイドルの方がどういうことを考えているのかを知ることができて、とても興味深かったです。」
などの感想をたくさん頂けました。
また、
「アイドルカレッジというグループを今日はじめて知って興味が湧きました!色々調べてみようと思います。」
と、今回の授業を機にアイドルカレッジをもっと知りたい!と思った学生さんもいらっしゃったようです。
本記事を読んでアイドルカレッジが気になったという方は、是非ホームページをご覧ください!
お気に入りのメンバーに出会えるかもしれませんよ?
※アイドルカレッジのホームページはこちら!
田口先生、南千紗登さん、田口空さん、今回は素敵な授業を本当にありがとうございました!!
2020年7月21日 授業風景
今回はHappy Elements(株)さんとの合同授業である「ゲーム制作特殊演習」の授業についてお送りします。
この授業では、架空のゲームプロットを元にコンセプトアートを作成する課題を出しています。
コンセプトアートというのは、これから開発を行なう新規ゲームタイトルのイメージを開発スタッフの間で共有するために作成されるイメージ画を指します。
ゲームは大勢のスタッフによる共同開発になるので、こういうイメージの共有はとても大事なんです。
ゲームの方向性を決める役割も果たすため、当然ながら単に好きなイラストを描くのではなく、企画コンセプトを吟味した上で、その面白さやゲーム性をどのように伝えるかが重要になってきます。
今回の課題となるプロットは、「現代の京都を舞台に、小野篁の子孫と小野小町の子孫が夜な夜な町へ繰り出して妖怪退治をする」というスマホ向けゲームを想定したものです。ゲームシステム等の細かい設定はあるんですが、書き出すと切りがないのでザックリとこの辺で。
…と、文章で書いても面白くもなんともないので、イラストレーションゼミ2年生の石戸智恵美さんの作品を紹介したいと思います。
まずこちらはレイアウトですね。プロットをよく読んだ上で、カメラアングルやキャラクターの立ち位置を決めていきます。ザクザクと描き込んでいますが雰囲気は伝わります。
レイアウトが決まったら、今度はキャラクターの表情も伝わるように細部まで描き込んでいきます。
そして着彩し、光やエフェクトを加えて仕上げ。満月も神秘的でありながら不気味さが出ていてとても綺麗にできています。
そしてアートディレクターさんからの講評です。
「綺麗に描けてるけど、妖怪と闘う要素が含まれていない為、コンセプトアートとしては弱い」とバッサリ!
そうなのです。ついキャラクターを描くことに一生懸命になりがちなのですが、要は「何をして遊ぶゲームなのか」が加味されていないと、ゲーム開発におけるコミュニケーションツールとしては弱くなってしまうのです。例えば奥の鳥居に妖怪が巻き付いてたりすると、ゲームの遊びとしての要素が少し見えてきたかも知れません、とのアドバイスもいただきました。
また、これが開発内部に向けたコンセプトアートではなく一般ユーザーに向けた宣伝素材なのだとしたら、キャラクター紹介の一つとしてこういう絵があっても問題はないとのこと。目的によって描くべき内容が異なるのですね。
今年の課題はなかなかハード。いや、ものすごくハード(笑)
当初は授業内容を考えるときにぶっちゃけ迷ったんです。
クォリティを求めるなら会社に入ればいくらでも描けます。でも今は大学生として自由な発想で自身の描き方を模索するとき。いやいやしかし、発想力を鍛える授業は既にたくさんあるので、ならば技術面をとことん伸ばす専門授業でありプロの現場のシミュレーションともいえるような内容にしてしまおうではないか!ということで、一周回って表現力を追求する授業構成になりました。
次回からはキャラクターデザインの実習作業に入ります。こちらも完成をお楽しみに。
Happy Elements公式サイト
https://www.happyelements.co.jp/
2020年7月15日 授業風景
こんにちは、キャラクターデザイン学科副手のディアスです!
緊急事態宣言の解除に伴い、本学では希望する学生は登校することができる「登校可能日」が数日間設けられました。
5月半ばにオンライン授業が始まり、今やすっかり梅雨の時期に突入してしまいましたが、2020年度前期初の対面授業です。
学生と教員が数ヵ月ぶりに顔を合わせて行う授業となり、「やっぱり直接評価やアドバイスをしていただけるのは嬉しい」「友達と久々に会えて良かった」など、喜ぶ声が多く聞こえました。
今回は初日の、7月1日(水)の登校可能日の授業風景をお伝えします!
↑1年生CG制作基礎の授業風景
対面授業とはいえ、館の各所には消毒用のアルコールの設置や教室の換気、マスクの着用、学生間の距離を空けるなど、感染症防止対策をした上での受講となりました。
また、登校できない学生のために、オンライン授業も同時開講しました。
画面越しでしか1年生の受講する姿を見ることができなかったので、本来あるべき姿ながら、画面に食い入って受講する1年生の姿を見て少し感動しました…。
↑休み時間にCGのソフトについて会話する1年生
授業に集中しているせいか、人が十数人いるのが信じられないくらい教室が静まり返っていたので、「初めての登校で緊張しているのかな…?」と思っていましたが、休み時間になった途端
「あの課題どうやって作ったの?」「あのツールってどうやって使うの?」「さっきのあのやり方わかった?」と水を得た魚のようにぴちぴちと盛り上がる姿を見て、またもや感動してしまいました。忘れかけていたこの姿…。
↑同時刻、別室で行われていたアイデアソンの授業風景
こちらは十分すぎるくらいソーシャルディスタンスを確保しつつ、受講している様子がうかがえます!
「みんな元気~?」
数ヵ月ぶりに登校できて嬉しいのは学生たちだけではありません。
突然の学科長の登場に、登校した学生も画面越しの学生も、カメラを持った副手もニッコリ!
↑3・4限目に行われたキャラクターベーシックA・Bの授業風景
こちらは机の間隔を空け、学生同士が対面しないよう席をずらしています。また、ハウリングしないようイヤホンの着用をお願いし、対面授業とオンライン授業を同時開講する上での工夫もされています。
教室の机が学生で埋まる姿を見て、こんなに感動する日がくるとは…(3回目)。
↑自分の作品をプレゼンする1年生
自身の作品への思いが語られる、熱い3分間です。
初めての対面でのプレゼンに緊張しながらも、さすがキャラクターデザイン学科の学生といったところでしょうか。みなさん、なんとも生き生きとした表情が素敵です。
気付くと構えたカメラを下ろし、私もその輪に混ざって強く頷いてしまいます。
その賑わう様子に、思わず学科長も隣の教室からチラリ。
1年生とは思えないほど、クオリティが高くユニークな作品がモニターに並びます。
やり切ったような面持ちで、1年生は引き続き5限目のキャラクター形成論の教室へと足を運びました。
↑キャラクター形成論の授業風景
笑顔で受講する1年生の様子が、マスク越しでもうかがえます。
「疲れてない?」と聞くと「全く!!楽しいです!!」と返ってくるそのエネルギーに圧倒されつつ、授業を楽しむ1年生の姿を見ることができ、私も嬉しい気持ちでいっぱいでした。
↑プロジェクターで映し出された映像に指を置き、そこを中心にどんどん展開されていく映像を鑑賞する1年生
こんなふうに授業に参加できるのも、対面授業ならではですね!
あらゆる感染症防止対策を実行しながらの登校日となりましたが、まだまだ画面越しでの受講時間の方が長い1年生にとって、前期7週目の授業ながら刺激たっぷりの1日だったのではないでしょうか?
油断できない日が続きますが、対面授業再開に向けて期待が高まってゆくばかりです。
予想以上のボリュームとなってしまったので、別日の登校日の様子はまた別の記事にてお楽しみください!
★次回に続く―――――。
2020年2月12日 授業風景
ゲーム開発会社Happy Elements(https://www.happyelements.co.jp/)様との連携授業も今年で二年目。
「あんさんぶるスターズ!」「メルクストーリア」「ラストピリオド」といった
有名ゲームを手掛けてきた第一線のアートディレクターの先生方に本学までお越しいただき、
現場のノウハウを元に実践的な創作の授業を展開しています。
昨年度はグループに分かれてオリジナルのゲーム企画を立て、その企画書を作るところまでを授業の中で行っていました。
今年度は趣向を変え、表現力のアップを狙った強化授業として、個人制作としてのビジュアル制作に重きを置く形で実施しました。
受講者は、ゲーム業界でのイラストレーターやUIデザイナーを目指す学生12名。
30名ほどの受講希望者の中から、ポートフォリオの審査を経て選ばれました。
前期の授業は、予め用意されているゲームの企画書を読み込んでゲームシステムを吟味し、
そのゲームの世界観を表すコンセプトアートと登場キャラクターを描くという内容になっていました。
ここまでは以前「ゼミ通ヒーローズ」というゲームゼミのブログでも紹介しましたね。
https://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=106684
そして後期に入ると、前期で完成したビジュアルを使って実際のゲーム画面を想定して
UI(ユーザー・インターフェース)デザインを設計し、設定資料集を作成するという内容の授業を行ないました。
制作されたビジュアルは、ただ並べるだけではなく、初めて見る人にも伝わるように意識しながら紙面をレイアウトしていきます。
メニュー画面や戦闘画面など、ゲームの流れが伝わるように要所要所の画面を作り込んでいきます。
物語やキャラクターがあると、つい世界観に合わせたUIデザインを作り込んでしまう傾向があります。
もちろんそれは大事なことなのですが、そこはやはりゲームなので視認性や触りやすさを重視してデザインをしなければいけません。
今回のゲーム企画が和風テイストの世界観だったため、どうしても学生たちは和風のフォントやボタンのデザインに偏ってしまいがちで、
和柄背景と和風のフォントがぶつかりあってとても見にくい画面になってしまう場面も見受けられました。
ここらへんはHappy Elementsの先生方よりビシーッと注意され、ゲームのUIにとって一番大事なものを理解できた様子でした。
「美しいかどうか」ではなく「何をするゲームなのか」がちゃんと伝わらないとプレイヤーに対して不親切ですからね。
今年度はこれで終了となりますが、また次年度も連携授業を展開していきます。
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