ランドスケープデザインコース 岩田瞳【コース奨励賞】
もっとまちが好きになる ~布袋さんは何者か~
まちへの愛着はどうやってうまれてくるのでしょう。
対象地は愛知県江南市、布袋駅前広場。名古屋経済圏のベットダウンとして都市化が進行、近年は駅前中心のコンパクトシティへの転換に向けた整備が進んでいます。
自身にとっては夫のUターン就職に伴って住み始めた地の最寄り駅。私にとってこのまちは、駅まで急ぎ足で通り過ぎる通勤路でしかありませんでした。
新型コロナウイルス感染症の行動制限が解かれた後の神社の掃除。久しぶりに竹ぼうきをもって集まり、茂ったヌスビトハギの種を大人も子供もいっぱいつけ、上手な取り方のコツを伝授しあって笑いあう。穏やかに流れる時間の中で、私にもこのまちの表情が見え始めてきました。
地形、地質、歴史、文化や産業を学んでいくうちに、今のこのまちの風景が、この土地でそれぞれの時代を生きてきた人々の暮らしが積み重なり形つくられてきたものだということがわかってきました。
では、いまの時代を生きている私たちは、どんな風景を将来へ残していくのか。
布袋駅の駅前には、地名にちなみ、地元住民や企業がまちの発展を願い寄贈されたさまざまな布袋様の像が並んでいます。駅の鉄道高架事業の完了を記念して建立された碑には、布袋様は「次世代を担う子供たちを見守る先人」と書かれています。
私は、次世代を育むのは、過去の先人や行政だけではなく、誰かではなく、自分たち自身であると考えます。いろいろな世代の人が集まって、自分たち自身で整備し創り出す、一緒に過ごすことの心地よさや豊かさを感じられる、地域の魅力を再認識して誇れる、そんな場所と仕組みを作りたい。これが私の「もっとまちが好きになる」提案です。
布袋駅の駅前にならぶ地元住民や企業寄贈の布袋様像 (抜粋のみ、お祭りのときに登場する、普段は隠れた像などもあり)
子供の参加もみられる神社の掃除 時期によって草刈り鎌など自ら持参品を代えて集まってくる
まちなかへつなぐ緑の回廊-布袋駅を西から望む
岩田瞳【コース奨励賞】
ランドスケープデザインコース
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