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空間演出デザインコース 矢野 佐和子

繭の画像


作品タイトル きぬこと 屑繭を活用した絹学習ツール


私が住む八王子市は「桑の都」と呼ばれ、古の昔から、養蚕と織物が盛んな地域でした。
しかし近年、絹繊維産業は衰退の一途を辿っています。 現在、国内に流通する純国産の絹製品はわずか0.16%です。外国産の絹も年々価格が高騰し、絹は私たちの生活からかけ離れたものになりつつあります。千年の歴史の中で築き上げられてきた絹の文化や伝統技術を後世に継承するために、絹の良さを知り、絹に親しむ機会を創りたいと思い、この作品に取り組みました。



テーマ 絹を知り 絹に親しむ

絹はその昔、私たちの暮らしと共にありました。家で蚕を育て、繭から糸を紡ぎ、染め、織るという工程を手しごとでおこない、身の回りのものを創り出していました。絹はヒトの皮膚と同じタンパク質からできており、保湿性、吸湿性、通気性にも優れ、肌馴染みがよく、日本の風土にも適した唯一無二の素材です。 絹は私たちの暮らしを豊かにしてくれる天からの恵みだったのです。八王子の小学校では蚕を育てる学習がおこなわれています。蚕に桑を与え、繭ができるまでお世話をします。その蚕の学習のおとな版として、繭から糸を紡ぎ、絹ができるまでを学習する絹学習ツールをデザインしました。 絹を知り、絹に親しむことで絹が暮らしに寄り添う身近な存在になるのではないかと考えました。



コンセプト 屑繭を活用して絹をもっと身近に
 
高価な絹を身近なものにするために屑繭(くずまゆ)に着目しました。屑繭とは形が悪かったり、汚れていたりして生糸には加工できず、選繭ではじかれた繭のことです。 繭100kgから2kgほど出ると言われています。 これらは真綿や紡ぎ糸に加工されています。生糸に比べると低価格ですが絹の良さはそのまま持ち合わせています。

調査結果をまとめてブックを作成しました

織るキットの小さな木枠を額に見立てて絵を織った作品 

桜の枝で作った木枠に織った作品 
どんなものでも縦糸を固定して緯糸を交差すると織物ができます。

矢野 佐和子

空間演出デザインコース

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