バルカン半島の追憶
(大学院)日本画分野 鷹取 研佑
<アドリア海の夕日>P80
<クロアチアの港町><モンテネグロの大聖堂><ボスニアヘルツェゴビナの古い橋><スロベニア、ブレッド湖の聖マリア教会>P6
高知麻紙、水干絵の具、岩絵の具、顔彩
旧ユーゴスラビアの「漫遊記」のはずが、思いもよらぬ「心象体験の旅」となった。作品の原点は激しい戦火に見舞われた内陸部の歴史的古い街並みと、民族の戦いの苦難の末に肩を寄せ合って平穏で無事を祈ったであろう街の古い教会らと対象して、まるで不幸な戦いの出来事などなかったかのように生命を育むアドリア海の「母なる海の夕日」を並べる平面構成を主にメインの80号の海の夕日と小作品の6号風景画を4枚レイアウト。
1枚は旧ユーゴスラビアの歴史、内戦、解放と独立の注釈を配した構成で、絵画による目に映る光景だけでなく、絵自身の背後にある情景や、その時代に生きた人々の命の息吹を感じてほしいという思いで全体を構成したのである。
<アドリア海の夕日>
夕日に染まるアドリア海は、感動のあまり涙を誘うほどに美しいのである。
それは、永い苦悩の歴史を刻んできた国々を擁するが故にであろう。南北に続く何百キロものバルカン半島のその海沿いの港町や漁村は今なお決して過度な観光的華やかさや豪華さのない心安らぐ明媚な街々であった。
鷹取 研佑
(大学院)日本画分野
このコースのその他作品