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汚染された廃村

イラストレーションコース 浦田 萌

突如出現した虫の卵鞘のような物体により村の住民はその毒気に侵され異形化してしまった。その状況を解決しようと国が村に出兵し、殲滅作戦が実行された。それにより異形化した村人と兵士は共倒れのようになってしまい、今もその時の状況が残されている。現在では卵鞘からは毒気は完全に抜けており抜け殻のようになっている。
まずはダークファンタジーの世界観を作るということを根幹に制作しているため、全体的に暗めかつ不気味な様相を表現する必要があった。ただ暗くすることで表現したいものがつぶれてしまったり、退屈な印象を与えないように様々な工夫を施した。その一つとして「ランドマークの設定」がある。今回は背景ビジュアルコンセプトアートを制作しているため、一枚のイラストの作品としての完成度を高める必要があったので、ランドマークを設定し視線を誘導させ飽きさせない絵作りを行った。しかし、あくまでコンセプトアートは絵による仕様書的な側面があるので、周囲の環境を考えることでリアリティの演出と設定上の矛盾が生じないように注意しながら作成した。時代設定は中世、地域は西洋かつ田舎であることから石造ではなく木造での住宅に設定し、王都からの侵攻があったということで投石器、トレビュシェット、大砲などにより攻撃を受けることを想定して建物の倒壊模様を考えた。潰れるというよりえぐれるような崩壊の仕方に設定した。また、侵攻があってからかなり時間が空いて建物の自重によりさらに倒壊して、攻撃でえぐれた部分がさらに大きな穴になったという設定もある。表の伝えたい印象として禍々しさであるので争いで命を落とした兵士の甲冑や武器を配置した。裏の伝えたい印象として寂しさがあるので風化し錆び鏡面反射をしなくなった甲冑を描くことで時間を表現した。

浦田 萌

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