龍虎字
龍虎字(5)
書画コース 伊澤勝典
コース奨励賞
額装 900mm×1800 mm(高知和紙) 宿墨・白墨
伝統的な龍虎図を字で表現することをテーマにした。陰陽と黒白、龍虎の対立と呼応の世界観を字で現代的に表現する試みである。墨と白墨によって生成された不定形の層は、陰陽という二項対立を固定的な象徴ではなく、揺らぎ続ける状態として提示する。その内部に現れる「龍」「虎」の文字は、書かれた形象ではなく、むしろ画面から切り抜かれた余白として機能し、背景との主従関係を反転させる。文字と地、黒と白、充填と欠如が相互に侵食し合う構造の中で、意味は解体され、視線の運動そのものが作品体験として立ち上がる。龍虎という相反する力の象徴を文字として内在化させ、視線より身体感覚で感応させ、書と絵画の境界を横断する表現を試みた。
伊澤勝典
書画コース
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