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青花白菊 ~花手水のように~

陶芸コース 古田 佳子

25cm×23cm×20cm【他】
磁土/一号透明釉薬、マイセン呉須、雲母銀、金/酸化焼成/手びねり、土はさみ技法
     

 仏閣神社の手水鉢に花を浮かべる「花手水」の光景を
テーマにして制作。
かつては花に宿る朝露で手を清めたという由来を知り、
その所作の静けさと美しさに強くこころを動かされた。
 青い花には動きのある「動」を、白菊には静かなる「静」を託し表現、「動」と「静」の対比を軸にした作品構成にしている。
 白菊は2ミリから3ミリに薄く仕上げた陶板に、
土はさみ技法で細かな切り込みを入れ、白菊が水面に浮かぶような揺らぎを表現している。
 青い大輪の花は型を使わず、花びら一枚一枚を角棒や丸棒で細工をし、薄く仕上げることで自然な動きを生み出している。
青の色彩は極細目マイセン呉須をエアブラシで吹きつけグラデーションを表現、焼成後に雲母金・銀を重ねて朝露のきらめきの表現を加えている。
 花が水に浮かぶように高低差をつけ、花の間隔や重なりを調整することで、鑑賞者の視線が自然に流れる空間を形成。
 生け花的な間の取り方も意識し、花手水の持つ美しさと静けさを、視覚的・空間的に体感できる作品にしている。

古田 佳子

陶芸コース

 花をテーマにする作品が多く、30年ほど花の造形を手細工で表現するパンフラワーの作品を制作していました。
その技術を陶芸に落とし込んで制作しています。
自然の花々の表情は1つ1つ違い、手作業による切り込みや重なりを用い、規則性の中に生まれるわずかな違いや揺らぎをテーマに制作しています。
今回取り入れた、はさみ技法から同じ形の反復の中で、一つひとつ異なる表情が立ち上がることに魅力を感じています。
 本作品は、これまでの技法を融合し、光や色、見る角度によって印象が変化する表現も試みました。
自然の花々の表現から静けさの中にある動きを感じていただければ幸いです。

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