桜國の記
− Chronicles of the Sakura Kingdom −
写真コース 高野 亘正 (コウノ ノブマサ)
桜國の記(おうこくのき)
− Chronicles of the Sakura Kingdom −
私たちは満開の桜には目を向けるものの、花が散ったあとの桜に意識を向けることは多くない。
古木の朽ちつつも確かに生きる太い幹や、狂おしいほどに曲がりくねる枝ぶりは、まるで人間の細胞のようでもあり力強い生命の輪郭を宿す。
また、桜は人と自然を結ぶ結節点のひとつとしての役割を果たしているように思える。古来よりこの国に自生する桜は、人々の精神文化に大きな影響を与えてきた。身の回りには多くの桜があり、まさに日本は桜の王国と言える。
桜との語らいを、花とともに忘却の彼方へ追いやってしまうのは惜しい。花を介さずとも桜と向き合うことで、より深い美や生命のたくましさに触れ、自然を感じることができるのではないだろうか。
そこで本作品では、都市に在る桜と樹齢数百年から千年を超える桜を各地に訪ね撮影し作品として構成した。
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