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写真コース 江口 辰之 【奨励賞】

デジタル/インクジェットプリント



きょうの石

京都の街なか、四つ辻の角に据えられた大きな石は「いけず石」と呼ばれる。「いけず」とは京都のことばで「意地悪」の意味だ。京都の交差点は直角で車は曲がりにくい。石は見えにくいので、うっかりすると車に傷がつく。
いけず石は「入らないで、近づかないで」と文字や言葉を使う代わりに、相手の配慮を求めて直接の衝突を避けようとするものだ。ただ、街には違和感のある自然石だが、京都の街の風景の中にしっかりと組み込まれ、街の人の生活に余裕や安心すらもたらしている。
しかし、町家の代わりに、京都にもマンションや大きなホテルが増え、街並みも変わり、石もなくなっていく。今日の京都の、石がある風景を残しておきたい。

江口 辰之 【奨励賞】

写真コース

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