映画学科

特講『映画を見せるということpart3』レポート

去る、8月14日と15日の二日間にわたって、「映画を見せるということpart3」の特別講義が行われました。

「映画はお客さんに見てもらう事で完成する」というけれど、では私たちはどんなふうに、映画を見せるという事を捉えたらいいのか?について、今回は4人のゲスト講師の皆さんにそれぞれ4つの講義を行っていただき、作品を届ける事の実践的なお話をしていただきました。

 

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映画配給宣伝会社マジックアワー代表の有吉司さんの講義では、映画作品の配給と宣伝についてリアルで具体的なお話をしていただきました。有吉さんが海外映画祭から買い付けて来た、新旧に配給と宣伝を行っている映画作品のメインビジュアルを紹介し、学生からビジュアルの印象を聴くなど、リアルな映画宣伝の現場を感じる事の出来る時間でした。映画の宣伝配給には明確な正解というものはなく、一本ごとに宣伝方法を試行錯誤されているというお話が印象的でした。

 

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京都みなみ会館の館長であり、映画学科の卒業生でもある吉田由利香さんは、シネコンとミニシアターという現在の日本の映画館の在り方の違いから、お話をされました。京都のミニシアターである京都みなみ会館は、映画のセレクトショップという立ち位置から、映画作品の番組づくりを漫然とではなく確信を持って紹介していきたいと話す吉田さんでした。映画館運営の楽しみと苦労についてのお話、学生のみんなはどんな印象を受けたでしょうか。

 

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二日目の講義の一回目は、京都造形芸術大学アートコミュニケーション研究センター所長で、アートプロデュース学科前学科長・福のり子さんによるワークショップ形式の講義でした。福さんは、「みる」というキーワードを元にワークショップを展開。人は普段、いかに「みる」事を、思い込みの中でしているかという事を、楽しく驚きをもって証明していきました。既成概念がどんどんと壊れて行く福さんのワークショップは、とてもスリリングでした。

 

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映画学科の非常勤講師もつとめられる、SPOTTED PRODUCTION代表・直井卓俊さんの講義は、数々の日本映画を企画・宣伝・配給してきたこれまでの活動から、現在も東京・新宿のケイズシネマで開催中の音楽と映画のコラボ映画祭『MOOSICLAB2017』についてへのお話へと展開しました。学生からは、「どんな意識を持って映画を作ればお客さんに届くか?」等の具体的な質問が飛び出しました。

 

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今回、講義をしていただいた4人のゲスト講師の皆さんは、それぞれ違ったフィールドで映画やアートを見せる事に実践的に携わっており、そのフィールドごとに語られる多様でリアルな、「お客さんに見せるという事」のお話を、今回の受講生の皆さんはどんな風に受け取ったでしょう。そして、今後どんなかたちでみなさんが世界に作品を紹介していくことになるのでしょう。

 

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今回の特別授業を引き受けて下さった、有吉司さん、吉田由利香さん、福のり子さん、直井卓俊さん、どうもありがとうございました!

 

 

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