映画学科

映画の仕事【俳優編】

1本の映画は、録音や照明など各ジャンルのプロフェッショナルが協力して作ります。
そのいくつかを、学生の話を交えてお伝えしています。

今回は「俳優」です。

 

<きっかけ>
映画学科俳優コース4年、本田朝希子さんです。
本田さんが俳優を志したのは、小学校低学年の頃だったそうです。

「母とテレビを見ていて、母はドラマ好きでドラマを見て楽しそうに喜んでいました。そんな母を隣で見ていて、『テレビの人ってすごいなあ、わたしもテレビに出る人になって母を喜ばせたいなぁ』と」

 

 

<入学して、そして>
そして京都芸術大学映画学科俳優コースに進学。
しかしはじめは辛かったといいます。

「本読みの授業があってセリフを言うのですが、『つまんない、面白くない』といわれて、ショックで。鏡の前で、表情を変えたり強弱をつけたりして練習しても、わかんなくて」

その後に本田さんがたどり着いたのは“人生の前後を考える”ということでした。
「映画では、その演じる人の人生の一部を切り取って撮影しているけど、映像に映っていない人生ももちろんあるはず。その映っていない部分、その人の人生そのものを考えて肉付けするのが俳優ではないかと」

 

本田さんは卒業作品となる映画『折にふれて』の中で、20歳の主人公のふみを演じています。
ふみには10年間部屋から出てこない30歳の兄がいて、映画ではこの2人が同じ時を過ごす時間が重要な場面になっています。

「(主人公の)ふみは人前では苦しい表情を見せなくて、笑っていて、気持ちをため込みます。このふみを演じるには、ふみの20年だけでなく、兄の30年も形作らなくてはいけなくて、ちょっと大変でした」

 

 

<これからについて>
そんな、役作りに打ち込んできた本田さんが卒業後選んだのは、「俳優」ではありませんでした。
「俳優は自分が決めたことだから、やらされていなくて、言い訳ができなくて、でもやり抜きたいと思えることに出会えて幸せだった。そして全力で妥協せずにやり切りました」

「いまは全力で農業や食に関わりたいと思っています。実家が農家というのもあるのですが、生産から製造・販売・提供まで、トータルで食にかかわりたいと思っています。やりたいことに努力し続ける、きついこともあるけど、幸せだと思います」

 

本田さんが出演する「折にふれて」を観ていただく機会が、2月3日(土)より11日(日)まで、京都芸術大学映画学科卒業展【+01CINEMA】プラスワンシネマとして開催されます。

会場は、瓜生山キャンパス映像ホールと、高原校舎各教室と試写室となっております。

どの作品も渾身の力で作り上げられていますので、是非ともみなさま、映画学科卒業展【+01CINEMA】プラスワンシネマにお越しください!

また、いくつかの作品は、DSTUDIOを通じて、期間限定のオンライン配信で観る事が出来ます。

詳細は下記からどうぞ。

映画学科ポータルサイトD STUDIO・【+01CINEMA】プラスワンシネマ特設ページ

https://www.takahara-dst.com/event/plus01cinema/

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