文芸表現学科

学生紹介

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2013年10月16日  学生紹介

「進々堂百年史」編集部座談会1 優等生の企画書

 

 
新元ゼミでは、2012年春~2013年初夏にかけて、
株式会社進々堂の100周年社史づくりに携わってきました。
進々堂は京都の老舗パン屋さんです。
 
過去の社史や、社内に残る膨大な資料を研究し、
構成を考え、取材やインタビューを行ない、
原稿を執筆し、プロのカメラマンやデザイナーとやりとりをして、
印刷にも立会い、無事に出来上がったのがギャラリーでも紹介している
『進々堂百年史』です。
 
傍で見ていても、とてもハードな仕事でしたが、
学生たちの成長は著しいものがありました。
 
進々堂社史づくりを終えたばかりの学生たちに、
この一年を振り返ってもらいました。
 
 

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takeuchi  
- 社史に取り組み始めたのはいつ頃でしょうか?
   
   
adachi 昨年の4月ですね。
初回の授業で資料を渡されて、最初の頃は、50年史とか80年史とか、
進々堂のむかしの社史を読んでいました。
進々堂の資料室へ通い始めたのが夏休みからなので、
それまではわりと無駄な動きをしていたかも。
   
   
naniwa 夏休み中に他の会社の社史を見ようという話になって、
いろんな会社の社史を見て、良いと思う要素をどんどん抜き出しながら、
構成を考えていきました。
社史って、あまり社外に出ていないので、
京都府立図書館と大阪の中之島図書館で探して読んだよね。

   
   
adachi 中之島図書館は、社史をけっこう専門的に集めてる図書館なんですよ。
『月刊島民』(※1)で、
中之島図書館から良い社史をピックアップして
組んだ特集記事を読んだことがあります。
   
   
takeuchi  
- 最初の企画はどのように考えたの?
   
   
adachi  
いちばん最初は、すごくスタンダードなものを出したんですよ。
単なる企業史だけのようなものを。
 
   
   
naniwa  
ボツになったんだよね。
   
   
adachi  
そうそうそう。
   
   
naniwa  
たしか社長に、小見出しだけ書いたものを見せて。
   
   
adachi 「これだけだと優等生的だね・・・」って言われました。
そういう社史が多いんですよ。企業史だけの、スタンダードなものが。
   
   
takeuchi  
- 社長はどういうものを求めてたんだろう?
   
   
adachi 最初は私たちも普通の企業史で良いと思ってたんです。
創業者についても、取り上げて欲しいとは言われていたけど、
ああそうなんや、くらいの感じでした。
社長の思いとか、熱意とかはあまりこちらに伝わってなかったので。
   
   
naniwa 社長が社史をプロジェクトとして、
学生と一緒にやることをどう思っているのか
ぜんぜん分からないまま、
社史だけ先に進んでいて、
私たちも会社のことがあんまり分からないから、
いついつどういう事があったんですか? 
と出来事ばかりを聞いていたかんじです。
 
 
それで、夏休みが明ける頃に、
一度社長の思いとか、プロジェクトのことなどを話す機会があって、
「京都造形芸術大学に頼んだのは、
僕が考えるものを僕がつくろうとしてしまうと、
どういうものが出来るか想定できちゃって面白くないから、
期待を裏切ってほしい」
みたいなことを言われて。
   
   
adachi  
それを聞いてから、なんとなく優等生の意味が分かったんですよね。
  tuzuku

 
 
※1 大阪市中之島をテーマとして発行されている月刊のフリーペーパー。
 発行人は江弘毅(編集集団140B)。社史の特集はvol.49(2012年8月1日発行)に掲載されている。
 http://nakanoshima-univ.com/about/tomin.html

 
 
 
 
 

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2013年6月10日  学生紹介

学生紹介01 Choi Cheol-Jin

 
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Choi Cheol-Jin(チェ・チョルジン)くんは、韓国からやって来た交換留学生です。
Korean National University of Arts(通称K-ARTS)のクリエイティブ・ライティング学科の4年生ですが、
今年4月から8月末までのあいだ文芸表現学科で学びながら、日本語で小説を書くことにも挑戦しています。

 

山科の毘沙門堂にて

山科の毘沙門堂にて


京都に来て2ヶ月が経ちましたが、どうですか。
  
ほんとうに気に入りました。静かだし、京都は現代的な都市の雰囲気と、日本の歴史的な雰囲気とが融合していて、私にはとても合っているなと思っています。実はおととしに一度、旅行で京都に来たことがあるんです。そのときにとても京都の雰囲気が気に入ったので、交換留学を希望しました。こちらに来てから、いくつものお寺をまわっています。清水寺、金閣寺、銀閣寺、東寺、西本願寺、東本願寺、三十三間堂、青蓮院、永観堂などです。どこも同じようではあるけれど、一つ一つ雰囲気がちがっていてとても面白い。個人的には銀閣寺が好きですね。
 
 
日本で学ぼうと思ったいちばんの理由は何ですか。
  
京都に来たかった、というのがいちばんですが、日本の小説や漫画や物語が昔から好きでした。村上春樹や大江健三郎、芥川龍之介、いまは政治家ですが石原慎太郎の『太陽の季節』も読みました。あとは柴田錬三郎や吉本ばなな、江國香織も読みます。漫画だと、『ドラゴンボール』、それに浦沢直樹はぜんぶ読んでますね。『モンスター』がいちばん好きです。他には伊藤潤二の『うずまき』とかですね。
 
 

韓国の大学のことを教えてください。また、京都造形芸術大学の授業はどんな印象を持ちましたか。
 
Korean National University of Arts(K-ARTS)には、音楽、演劇、TVマルチメディア、ダンス、ビジュアルアーツ、伝統芸術と6つのスクールがありますが、さらに「Inter-School Division」というスクールがあり、6つの分野を横断的に学びながら、さまざまな学生が出会い、さらに新しいものを創造することを目指すということになっています。私が所属するクリエイティブ・ライティング学科は、このInter-School Divisionに含まれているので、美術史も学ぶし、韓国や日本、欧米の漫画研究をしたり、伝統舞踊の授業で踊ったりもしています。
 
クリエイティブ・ライティングの学生は、1学年に5名しかいません。先生は小説家や詩人、評論家などがいます。授業は毎週毎週互いの作品を読んで、意見を交換し合います。最初の頃は、とても楽しかったのですが、違う刺激も欲しくて日本に来ました。日本では、とにかく学生が多いことが新鮮です。意見交換するにしても、多くの意見をきくことができます。また、実技だけじゃなくて「文芸メソッド」のように、講義形式で小説の書き方を学ぶことができるのも面白いと思いました。
 
 
チェ君は、どんな小説を書いているのですか。
  
韓国の学生たちはいろいろな小説を書いています。テーマも構造も。私の場合は、奇抜なものと言うのでしょうか。たとえば星新一とか、村上春樹のような小説を書いています。奇抜はちがいますか? 斬新? 新鮮? 日本語はまだ難しいです(笑)。
韓国では小説のコンテストがあって、受賞者の作品を集めた本が出版されています。私の小説も、アンソロジーですが2冊出版されています。日本に持ってきているので、研究室に1冊ずつ差し上げますね。
 
 

将来はどんなことをしようと考えていますか。
 
また日本に来て、日本美術史を学びたいと思います。できれば来年とか、再来年に留学できれば良いのですが、お金と相談です。本を読んだり、小説を書いたりするのは、もちろんやります。それは自分の基本だから。だから、それ以外のことをいろいろやってみたいと思っています。
 
 

韓国で出版されている、チェ君の小説が載ったアンソロジー。

韓国で出版されている、チェ君の小説が載ったアンソロジー。

 
 
 
(2013年6月7日 聞き手・たけうち)
 

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