- 2021年7月16日
- ニュース
SPURT展 講評会と表彰式
長雨と梅雨の違いを皆さんご存じですか?
私はこの記事の出だしを書こうして不思議に思い、今調べました。
さて、気分の滅入る天気が続いていますが、ギャルリ・オーブではSPURT展の会期を前に、先生方による講評会と先生方による投票の結果、SPURT賞と吉川左紀子学長が選出した作品に吉川左紀子学長特別長賞が与えられました。
その様子を少しだけご紹介いたします。
◆吉川左紀子学長特別長賞◆
張鄭ショウ Zang Zhengjie(環境デザイン領域 ランドスケープ分野)
「聴覚・嗅覚からの梅小路公園改修案」
張鄭ショウさんは昨年、中国廬山と日本庭園の比較を行い、現在のランドスケープは視覚を中心としてデザインされているという問題提起を行い、今回は梅小路公園を聴覚と嗅覚の角度からより視覚化を行い、改善を試みた作品の展示を行った。
吉川学長からは講評会時のプレゼンテーションから研究の根本にある人への優しさを高く評価されての受賞となりました。
◆SPURT賞◆
金賞
國本真美子 Kunimoto Mamiko(環境デザイン領域 建築分野)
「corner architecture」
建築空間を「隅」に還元することで、人間の空間知覚と情動の関与を探る。
篠原一男の蓼科山地のスケッチの研究と共に、建築を一分の一スケールで展示会場に作ってしまうというその発想が評価されての受賞となりました。
銀賞
御村紗也 Mimura Saya(美術工芸領域 油画分野)
「Keep it down」「息を吐いてから吸う」
ある景色を閉じ込めて、自分とそれを包む空間と時間の尊さについて知る。
その泡沫の香りのように触れられぬ存在を手に取れる形にする。
修了作品へ向けての着実な歩みと、作品の鑑賞者の様々な視線(作品を見る際の心情や受ける印象、考え等)を受け止めることができる度量の大きさが評価されての受賞となりました。
銅賞
李偉坤 Li Weikun(文化創生領域 地域文化デザイン分野)
「食卓の上に身体の記念物」
消費社会の中で私たちはほとんど工場で作られた物を使い生きています。食料の獲得や、ものづくりの身体などの人間が本来生きる為の持っていた身体の使い方を全部機械に任せています。今回の映像作品は現在の日常生活のなかから、人間の身体の知恵を見出す試みです。
まず今回展示を行ったギャルリ・オーブの階段の下という空間と作品の組み合わせを評価する声が多かった。
また、日本の文化に飛び込みそしてそれを自らの肉体をもって表現するその姿勢とその個性が評価されての受賞となりました。