- 2026年3月3日
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日常の「気配」を共有するプロダクト。繋がっている安心感をデザインする|卒業展受賞者インタビュー|学長賞・三木心暖さん
こんにちは!プロダクトデザインコースです。
先日無事に会期を終了した卒業展。たくさんの方にご来場いただき誠にありがとうございました。
今回は、卒業制作で独自のコミュニケーションのあり方を提案した、学長賞 三木心暖(みきここあ)さんへお話を伺いました!
—まずは作品について教えてください。
離れて暮らす家族や大切な人との間で、言語ではない「日常の気配」を共有するためのプロダクトを提案しました。
かつて友人と長時間「作業通話」をしていた時、向こう側で物音が聞こえるだけで安心感を得られる一方で、常に繋がっていることで自由が制限されるもどかしさも感じていました。
その「繋がっている安心感」だけを抽出して残したいと考えたのが始まりです。
—どうやって今の形に辿り着いたんでしょうか?
一番最初に出たアイデアは、片方で息を吹きかけたら、もう一方も回る仕組みの「風車」の形だったんです。
でも、先生たちと「わざわざ意識してアクションしないと伝わらないなら、SNSと変わらないんじゃないか?」という話になって。
そこから、最終的に植物の葉っぱのようなモチーフに辿り着きました。
これには「無意識」と「意識的」という2つのアクションを盛り込んでいます。
1つは、センサーの前を横切るという無意識の動作が、離れた場所にあるプロダクトを風に煽られるようにゆったりと揺らす機能。
もう1つは、葉っぱを撫でるという意識的な動作が、向こう側で「わさわさ」と人為的な動きとして伝わる機能です。
監視されている感覚を与えず、相手がそこにいることを優しく感じられるデザインを目指しました。
—制作する中で、一番苦労したところはどこですか?
「自分の技術力でどこまでできるんだろう?」という境目を探るのが大変でしたね。
4年生の8月までは、「自分に出来るか分からないけれど、できたら楽しそう!」っていうことをずっと追いかけていた期間でした。
でも、だんだん「これ、自分の研究範囲だけじゃ収まらへんぞ……」ってなってきて。
そこから考え直して、自分の手の届く範囲でアイデアを形にするまでは、精神的にも実装的にもかなりハードでした。
—三木さんは高等専門学校出身だそうですね。なぜプロダクトデザイン学科へ?
幼い頃から手を動かすことが大好きで、高専では電気や機械、プログラミングを広く学びました。
ただ、高専での学びは「どう作るか」という技術に特化したものが多く、次第に「誰に届けるか」「使う人の顔が見えるものづくり」に興味を持つようになったんです。
そんな時、プロダクトデザインという領域を知り、この大学の体験授業型入試を受けて「楽しい!」と直感して入学を決めました。
—実際に大学での4年間を振り返ってみていかがでしたか?
一瞬でした!本当に色々なことを経験させてもらいました。
1年生の冬に有志で「Zats(ザッツ)」というグループを結成して自主制作の展示を行ったり、産学連携授業で企業の方と関わったり。
自分たちで動けば、先生も学生も面白がって乗っかってくれる。そんな可能性が無限に広がる環境だったと思います。
—今後の展望を教えてください。
テクノロジーが進化すると、どうしても冷たい社会になるイメージがありますが、僕は逆に「テクノロジーが入ることで、もっと生活があたたかくなる」ような関わり方をし続けたいです。
この大学に入ってから、より自分の名前を意識するようになったというか。「心暖(ここあ)」っていい名前だなって思うと同時に、「名前の通りでありたいな」と思うようになったんです。キビキビ、パツパツしているよりは、なんか「ふにゃー」って笑っているような、ゆとりがある感じ。心あたたかい人でありたいし、豊かでありたい。なんででしょうね(笑)。でも、そういうマインドは自分の作るものにも現れている気がします。
テクノロジーが進化しても、どこか「ふにゃー」としたあたたかさやゆとりを感じられる。
そんなプロダクトで、世界を大きく変えるというよりかは、まずはお家の中のような、身近なところからハッピーにしていけたらと思っています。
社会に出るのが楽しみです!
—最後に、後輩へのメッセージをお願いします!
とにかく「楽しいよ!」と伝えたいです。
世の中にある製品の形や色に、どんな意図や理由があるのかが見えてくるのは本当に面白いです。
この大学は自分の好きなことを思い切り伸ばせる場所なので、学びの機会を最大限に活かして、ワクワクする方へ突き進んでほしいなと思います。

三木さん、インタビューありがとうございました!
三木 心暖 / MIKI, Kokoa
2002年生まれ
受賞者のみなさん、おめでとうございます!
|学長賞|
三木心暖さん(奈良工業高等専門学校出身)
|優秀賞|
宇都翔太さん(大津商業高等学校出身)
|同窓会特別賞|
市岡瑞季さん(大阪府立牧野高等学校出身)
|奨励賞|
村井寛紀さん(滋賀県立八日市高等学校出身)
八木佑磨さん(大阪府立旭高等学校出身)
德田奈緒さん(京都外大西高等学校出身)
天池凜伽さん(大阪府立佐野高等学校出身)
児島成哉さん(滋賀県立堅田高等学校出身)
中道季敬さん(大阪府立桜宮高等学校出身)
池永悠人さん(和歌山市立和歌山高等学校出身)
|教職員賞|
大江賞 竹内日菜さん(兵庫県立姫路南高等学校出身)
時岡賞 牛嶋拓人さん(三田松聖高等学校出身)
風間賞 藤永悠生さん(大阪府立いちりつ高等学校出身)
上林賞 福本万葉さん(大阪府立池田高等学校出身)
北條賞 大澤樂さん(長野県長野西高校出身)
技官賞 神崎那由さん(大阪府立香里丘高等学校出身)
学科事務賞 鈴木波音さん(好文学園女子高等学校出身)
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