和の伝統文化コース 砂子 貴紀
「茶道」と「茶の湯」、その言葉の意味や概念の違いでさえ、朧げな人も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人でした。日本には言葉の背景にその言葉を繋いできた多くの先人の文化や思想が反映されていると考えられます。今回、私が注目した「数寄」という言葉もまさに先人の文化や思想が集約された言葉の一つといえることが本研究でも確認されました。私たちが日常で使う「好き」の語源、もしくはその「好き」と併用されたであろう「数寄」には、まさに日本、つまりは和の伝統文化の変化や時代からの要請があったことがみてとれます。私が日常で偏愛する茶の湯の世界と数寄が同義であった時代に対し、今の時代では新たな意味と意義を作り出していることが本研究で確認されました。過去を探究することと同様に、現代を探究することも歴史や文化の研究では重要だと考えます。本学での学びと本研究を通して、「数寄」とは現代人にとって決して馴染み深くはなくとも、現代の茶の湯業界、そして日本、果ては世界・地球にとって重要なコンテクストであると私はより確信しました。「数寄」の探究はまだまだ続きそうです。
現代における「数寄」の在り方
神奈川県
砂子 貴紀
和の伝統文化コース
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