これから住む街で
日本画コース 大鳥 千枝美
116.7 × 160.6 cm(P50号×2)
高知麻紙 厚口 / 岩絵具、水干絵具、膠、墨
転居後に卒業制作が始まった。新しい土地での慣れない生活の中、モチーフやテーマ、構図がなかなか決まらず、新しい街を散歩しながら構想を練った。
苗字の「大鳥(オオトリ)」の文字がこの街の中にちらほら目についた。
100号の自由制作は焼き鳥屋さんの「大鳥一(オオトリイチ)」を含めた街の風景をデッサンした。
環境の変化により自分自身の心の内を見つめ、葛藤を素直に受け入れ、絵を描くことで消化し、落ち着かせたい願望があった。構図の選択には制作中、迷いや不安ばかりであったが、店主との会話や商店街の取材を兼ねた散歩、日常生活の中でのこの街の新たな発見や感動などで、少しずつ納得しながらこの街を受け入れていく自分に気付いていった。
パネルの面積が今まで経験したことのない大きさであることもあり、労力は要したが、驚いた事に描きながら楽しんでいる自分がいた。
時間をかけて作品を制作することで、手を止めて悩む時間は多いものの、一種の愛着の様なものが生まれていった。
大鳥 千枝美
日本画コース
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