子どもの絵をのぞいてみよう
イラストレーションコース 久保田 瞳
子どもにとって絵は「心を伝える」手段であり、発達の記録です。言葉でうまく表現できない感情や思いを「描く」ことで私たちに伝えてくれます。
子どもの描いた絵は自由奔放です。クレヨンでグルグルした絵を「ママ」と言ったり、顔から手が生えていたり、腕がもの凄く長かったり・・・独特な表現に「これで大丈夫かな」と感じたりすることはありませんか。
私たち大人は写実的な絵を見ると、つい「上手い」と思い評価してしまいます。だから無意識に子ども達の絵を写実的な方向へ導いてしまいます。しかし、最初から写実的な絵を描ける人はほぼいません。生まれてから体の中心~末端にかけて自分の意思でうごかせるように発達していくことで、描くことができるようになります。
そして絵を描くことができるようになると、周りの人に「描いたよ!」と見せてくれるようになります。その際、どのような声かけをしますか。写実的な絵を「上手い」、写実的ではない独特な絵を「下手」と評価していませんか。そして「こう描いてみたら?」などの声かけをしていませんか。
周囲の人のちょっとした声かけで、子どもはもっと絵を描くことが好きになったり、逆に描くことをやめてしまったり苦手意識をもってしまいます。私は、声かけは想像以上に重要だと感じています。
しかし、良い声かけを知っている人は少数ではないでしょうか。子どもの創作意欲をしぼませてしまわないように、私たち大人や周囲の人がより適切な声かけを知ってもらいたい。また、「絵を描くことが楽しい」と思える子ども達が増えてほしいと思い卒業制作のテーマとしました。
この卒業制作では、0~6歳の子どもの体の発達や、絵の特徴、見るポイントなどを分かりやすく説明しています。また、何気ない一言が絵を描く行為を萎縮させてしまったり、逆に描く喜びに気づかせたりなど例を用いて、漫画にして説明しています。専門的になりすぎない言葉と絵で、まずは知ってもらう・興味を持ってもらうことが大切だと感じ、手軽に手に取れる小冊子(A5サイズ/8ページ)を想定してさまざまな人が読みやすいように制作しました。
久保田 瞳
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