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まだまだ楽しめ!

国士無双

書画コース 水野里香

30×90㎝ 額 9×6㎝カルタ型色紙 卵の殻にアクリル絵の具、クレヨン、ネイルを使って着色。カルタ色紙を牌に見立て、額の台紙を雀卓の緑にし、モザイクアートで制作した。

私はいつも人生は楽しむ為、楽しく生きる為に生まれてきたと思ってきた。だから幼い頃から自分にとって楽しいこと、嬉しいこと、心地のいいことをいつも心のどこかで探しながら生きてきたように思う。
コンセプトは「楽」だ。
幼いころに祖父母宅のモザイクタイルの温かさ、楽しい思い出から、卵の殻に着色してモザイクアートに発展させて、父との楽しい思い出を作品にした。

痴呆も始まり、父と麻雀を打つことができなくなったが、楽しい思い出は何と言っても「麻雀」だ。
嫁いでから毎年、徹夜麻雀大会で年越しをするのがあたりまえで、父の手ほどきを受けて、少しずつ覚えていった。父は当たり前に麻雀が強く、普段の父とは違う勝負師の顔で牌を切り、すかした顔でロンと言い、イケオジだった。
数回しかない大会で、麻雀の代名詞と言われる「国士無双」、私の憧れである役満の一つをいつも狙っていた。でも大体誰かに当てられるか、小さな役で上がる程度で、結果は負けることが多く、もちろん父は一人勝ちが多かった。
言い訳ではないが、勝てなかったのは、年に数回しか打たない麻雀で牌の認識が難しかった点だと言いたい。
大会開始2時間位までは、まだ集中力があるから、なんとか頑張っているのだが、除夜の鐘が鳴り始める頃から集中力が欠け、眠気との戦いにもなってくる。萬子、字牌は間違えが少ないのだが、索子、筒子は焦って訳の分からない牌を捨ててしまい、フリテン状態で最後はツモれなかったり、チョンボだったりと、しまいには当てられたりと散々なゲーム運びが多かった。
索子、筒子はとにかく区別がしにくく、6なのか9なのか、同じ形が並んでいるだけで、とにかくわかりずらい。

だからこの索子、筒子を自分の好きなデザインにワクワクしながら変えてみた。
筒子を大好きなフルーツで表現をした。
一筒はスイカの半分に切って断面図にした。九筒はフルーツを9個ならべ、国士無双の待ちはイーピンで黄スイカにした。
一索は本来なら孔雀のような鳥だが、大好きなカメレオンで一索、九索はスイーツを9個ならべた。
こんな楽しいデザインなら集中力が落ちたり、眠気がきても牌の見間違えや、読み違えも減り、もっともっと楽しく麻雀が打てる。
ひそかにずっと温めていた私の牌のデザイン変更願望が制作できたことが、何よりも嬉しいし、制作していて楽しかった。
心残りは父が元気なうちに国士無双であがって、ドヤ顔をしたかったな!

黒地キャンバス生地 33×24㎝ 文字は「楽」の篆書体。 卵の殻にアクリル絵の具、クレヨン、ネイルを着色し、モザイク画を制作
A3サイズ額 44×32㎝ タイルを並べ白の目地材を使用し、文字は「楽」の篆書体。
60×48㎝額 白、赤、紺色と和紙を紙すきをして「笑」を字すきで制作

水野里香

書画コース

私はいつも人生は楽しむ為、楽しく生きる為に生まれてきたと思ってきた。だから幼い頃から自分にとって楽しいこと、嬉しいこと、心地のいいことをいつも心のどこかで探しながら生きてきたように思う。この世に生を受けて、楽しく生きる権利がある中、さまざまな環境、置かれた立場により、生きていくことが苦痛な人々の多さに心が痛い。もちろんいつも楽しく生きられる訳ではなく、毎日人と関わり生きていると、ストレスも感じ、上手くいかないこと、後悔、失敗、悔しさ…たくさんある。でもそれを含めて生きているってこと。だけど、そんな中でも楽しさを探して生きていきたい。人生まだまだこれから、そして、最期は楽しかったとハッピーエンドであったらいいな!

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