野菜デ神奈川沖浪裏
-Vegetables: Under the Waves off Kanagawa-
(大学院)日本画分野 後藤 るみ子 (後藤麗羽)
1220×1980 素材:雲肌麻紙、典具帖紙、薄美濃紙、膠、岩絵具、夜光貝
葛飾北斎の神奈川沖裏浪裏の波がフリルレタスに見えるようになり、そこからこの絵の全てのパーツを野菜で表現できないかという思考に至り、当てはめていくことにした。
波のフリルレタスをどう立体的に表現するべきか考え、絵具で盛り上げるのではなく、独特な波の表現を紙で紙縒り表現することに。
典具帖紙を細かくちぎり、煮詰めた後、ミキサーでさらに細かくした後、水晶末と膠を寝たものと、合わせ、ペーパーナイフとピンセットで形成しながら乗せ、岩絵具で何層か着彩した後、紙やすりで削り出し、立体感と、葉脈を作っていった。
波筋はキュウリで表し、波飛沫には光の加減によってキラキラと色が変わる夜光貝を細かく砕いて散らし、波の合間にはひょっこりと現れるトマトやミョウガにワラビを。
カツオを運ぶ舟にはオクラとトウモロコシで表現。
下半分の波筋には色鮮やかなピンク、紫、ホワイトのアスパラガスとひもナス。
右側の立ち上がる波には筋がカラフルな色が特徴のスイスチャードとギザギザ葉先のワサビ菜。
雲はレンコンに砂子入の典具帖紙を乗せてふんわりとした空気感を表現した。
名峰富士には世界一美しい野菜と言われるロマネスコを配置し、水晶末で粒粒感を盛り上げることで表現した。
また、神奈川沖浪裏は、フィボナッチ数列と言われる黄金比率で描かれているとされる。視線が渦を巻くように追って観るのはどうかと考え、パネル自体もその比率に近い数値にし、分割した。
色鮮やかな色彩と、水晶末を混色し乗せることで観る角度で光が反射しキラキラと輝くように。そして、いたるところにクスッと笑えるような仕掛けがある。
オクラの種は近づいて見ると北斎の自画像や神奈川沖浪裏のミニチュア版、ハートマークが。ワラビの穂先にもあれ?なんでにゃんこの手が?
ぜひ目で追って探しながら楽しんでもらいたい。
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