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国宝《風神雷神図屏風》制作年代の考察

芸術学コース 野村 里香

 本研究では、《風神雷神図屏風》の制作年代というテーマを通して、俵屋宗達の表現の魅力と、その成立の背景について考察しました。私がこの作品に強く関心を持ったのは、画面に広がる勢いと、のびやかで自由な表現に心を動かされたからです。一方で、この作品が長く「最晩年作」とされてきたことに、違和感を覚えたことが、本研究を始めるきっかけとなりました。宗達はどのような過程を経て、このような大胆な表現に辿り着いたのか。その問いを軸に、作品と向き合いました。
 研究では、落款や印章、筆致、構図、主題の強調方法などを丁寧に見比べ、作品そのものが語りかけてくる表現の特徴を読み取ることを大切にしました。明確な結論に至らない部分もありますが、作品と真摯に向き合い、自分なりの問いを立てて考察する姿勢の重要性を学ぶことができたと感じています。
 最後に、本研究を進めるにあたり、多くの示唆と温かいご指導をくださった石上先生、濱村先生に、心より感謝を申し上げます。

野村 里香

芸術学コース

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