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芸術学コース 鈴木 淳子

 大正・昭和期に日本画家として活躍した前田青邨が、若い頃に描いた《遊魚》について考察しました。歴史画家として名声を得ていた青邨が、魚を題材にした屏風絵を院展に初めて出品し、それまでの作風を一変させた価値ある作品です。当時はあまり注目されませんでしたが、この作品には後の青邨の代表作につながる表現の萌芽が見られ、青邨特有の線・構図・色彩として今日高く評価される作風のルーツを有していることがわかりました。また研究を通して、作品の制作過程や着想の要因、当時の画壇や展覧会の状況なども明らかになり、青邨が《遊魚》を通してどのような日本画を目指していたのかが見えてきました。《遊魚》は、青邨の長い画業の初期において、作風の転換を図った重要な作品として位置づけることができ、自身にとっても意義ある研究になりました。 


新潟県

前田青邨筆《遊魚》についての考察

鈴木 淳子

芸術学コース

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