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芸術学コース 森田 葉子

「上村松園研究 ―作品に見る色彩の変遷―」で目指したのは、上村松園の色彩における独自の取り組みを明らかにすることである。松園は女性として初めて文化勲章を受章し、美人画の第一人者として知られる日本画家であるが、独特の技法と表現について実技的側面から言及されることはほとんどなかった。本論文ではそれらを明らかにすることを目的とし、その切り口として着物の色に着目した。松園は明治期にはさまざまな色、柄の着物を取り入れたが、大正末頃からはほぼ無地の着物ばかりを描くようになった。またそれと同時に、背景の表現も簡潔になり、着物の色が作品の大部分を占めるようになったのである。毛利伊知郎は松園が大正末・昭和初期に女性像を完成させたと指摘しているが、その時期と着物の色が作品の中心となった時期はほぼ一致する。ゆえに着物の色選びに松園作品の独自性があるのではないかという仮説を立て、着物の色に着目して松園の技法と表現について検証することとした。


上村松園研究 ―作品に見る色彩の変遷―

森田 葉子

芸術学コース

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