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THE NEVERENDING NOTE

子から親に贈る 終わらない終活手帖

空間演出デザインコース 出張 智子

【終活】という言葉が一般的に使われるようになり、生前に自身の身辺整理をすることも珍しくなくなった。

私自身、同世代の友人と親の終活について話す機会が増えたが、「言い出しにくい」「話し方が難しい」「不安にさせてしまった」などと、悩みは多い。
日本では、死について話すことをタブー視してきた歴史があり、今もなお、センシティブな話題になりがちだ。
人生の最期だけ切り取って考えようとすると、「死」の一文字を唐突に提示されたようで、頭も心もついていけなくなる。親子の間にも齟齬がうまれる。

皆にひとしく、終わりはやってくる。
終わりがあるからこそ、「今」を生きている。人生は「今」の連続だ。
親は「今」をどう重ねてきたのか。「今」をどう生きているのか。それを知らずして、最期の話だけできるだろうか。
最期にだって、むしろ最期にこそ、自分らしさがあるはずだ。
人生を閉じる支度の前に、「今」という時を、自分らしく開いてほしい。そして、その生き方を、次の世代に見せてほしい。

治療のこと、葬儀のこと、お墓のこと、財産のこと…それらを決めて告げる実務的な終活でなく、親にしか語れない「生きる言葉」を子に残す終活を、親子で一緒にできたらと考えた。
自分を言葉にしたら、最期のことも、きっと自然に見えてくる。そして、その言葉や、親子でともに紡いだ時間は、静かに次の世に生き続ける。
そんなネバーエンディングな終活を提案する。

『THE NEVERENDING NOTE』の目指すもの

作品概要(visual illustration)

主要アイテム。【親手帖】は、親がこれからの人生をより「自分らしく」開くための手帖。【子手帖】は、子が親を無理なくサポートする方法を見出すための手帖。

親手帖内の問いは、ライフレビュー、心理学、児童文学、コーチング、そして、ご住職はじめ多くの方への死生観調査より制作。

『THE NEVERENDING NOTE』が円滑に使われ、機能するための“サポートアイテム”。【子のてびき】では、親手帖内の全問いの意図と答えの読み取り方、支援例を紹介する。

”つながりのアイテム”。 キットを通して生まれた時間が安心に繋がるように、 一緒にいる時も離れている時も、お互いが確かな存在として「いるよ」と感じられるよう作られている。

はじめやすく、続けたくなる『THE NEVERENDING NOTE』の使い方。

経年変化を楽しめる革を採用。ワックスで霧を纏った革とそのままの革をクロスで縫い合わせることで、ふたつの「つぐ」をデザイン。

桐箱には、やわらかなおくるみのような風呂敷。赤ちゃんへの贈り物のような佇まいで、親子の時間と絆を感じる設計。植物モチーフのタグで生命力を表現。

手書きで進める手帖に合わせ、挿絵も手のぬくもりを感じる貼り絵を50種制作。手描きのデザインペーパーをちぎり貼り合わせた。冊子表紙やギフトタグにも採用。

出張 智子

空間演出デザインコース

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