2013年7月
2013年7月26日 イベント
今週末の27・28日はオープンキャンパスです!
アートプロデュース(ASP)学科ってどんな学科?何を勉強するの?とお思いの受験生のみなさん、
ジャイアント・トラやんが目印の学科ブースにてみなさんのお越しをお待ちしております!!
今回のオープンキャンパスに合わせて、学科紹介パンフレットが新しくなりました!
ASP学科を知る5つの「?」が解き明かされています。
また、今回は新イベントとして「スタンプラリー」を開催することになりました!
すてきなプレゼントを用意していますので、みなさんぜひご参加ください。
▼スタッフが作ったスタンプです。味のある感じに仕上がっています。
オープンキャンパスの詳しい情報はこちら
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2013年7月24日 ニュース
2013年7月22日 インタビュー
日頃は”庭師”をされている山内朋樹先生。ASP学科では、庭師ならではのフィールドワークの授業を実践いただき、学生達も楽しんで京都の特質について学んでいます。
今回は、その様子も兼ねて、フィー ルドワークについて解説いただきました。
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こんにちは。「フィールドワークI」を担当している山内朋樹です。僕は「草木の使」(そうもくのつかい)という作庭グループの代表をしている庭師なのですが、西洋や日本の庭の研究もしています。どちらが本業かよく分からないかもしれませんが、ともかく庭に関することをやっている人間です。
さて、「フィールドワークI」では、京都でしか体験できないフィールドを対象に、三人の専門家がみなさんのガイドをすることになっています。それぞれの専門家は各々の観点から、京都の伝統やそこから生まれた作品などを紹介し、解説し、みなさんを連れまわるわけですが、僕はそのなかで庭のフィールドワークを担当しています。
京都の庭というとどんな庭を想像しますか? やっぱり格式高くて厳粛な雰囲気でしょうか? それとも桜や紅葉とともに観光のなかで消費される背景のようなものでしょうか? たしかにそれらも京都の庭のあり方のひとつですが、それだけのものではありません。
無鄰菴:ひょうたん池。樹林の向こうに借景の東山を臨む
この写真の無鄰菴などは広々としており、静かに見るだけの庭とは違ってなかをうろうろできますし、時期によっては人もまばらです。また次の写真の平安神宮神苑も厳粛な雰囲気はなく、伸びやかな場所です。
これらは同じ七代目小川治兵衞という庭師が明治期につくりあげた庭で、それまでの日本庭園の伝統を引き継ぎつつも、西洋の公園のような、明るい見とおしのきく空間が目指されています。庭はお寺の縁側に座り、黙って大真面目に見るだけのものではありません。歴史的に見れば、庭は歩きまわったり、宴会をしたり、飲み食いをしたり、休んだりする空間でもあったのです。
平安神宮神苑臥龍橋
フィールドワークでは、庭を目の前にして他愛もない思いつきを話合ったり、遊んだり、休憩してお茶を飲んだりするなかで興味をもったり、面白い発見をすることがあります。なので庭という空間を体験し、その場所になじんで、ゆっくりしてみることも重要な要素です。そこからなにか重大な考察を展開させるというのは、もちろんできれば素晴らしいことですが、まずは庭に足を踏み入れて、思い思いに楽しんでもらいたい。庭はそういうものでなければと思います。とはいえ、学生はこういうことはわざわざ説明するまでもなく、いとも簡単にやってのけるし、ときとしてやり過ぎるわけですけれど。
平安神宮神苑、蒼龍池周辺:庭になじみ過ぎて調子に乗るの図
(*庭へのなじみ方には個人差がありますのでご注意ください)
もちろん庭とはこうした体験にとどまるものではありません。たとえば平安神宮神苑には琵琶湖で生息数が激減した魚類が生息していますが、これは琵琶湖疏水が琵琶湖の水をこの東山地区一帯に引き入れているからです。さらにこの疏水をたどってみれば、この辺りの庭の多くがこの流れを取り入れて、滝や川や池をつくっていることが分かりますし(無鄰菴もそのひとつ)、京都の産業や発電事業の歴史さえものぞき見ることができます。
ここからわかるのは、庭とはたんに庭の敷地に閉ざされた空間なのではなく、周辺の自然環境や土地の歴史、人間がつくりだしてきた伝統など、庭よりももっと大きな広がりへと開かれているものだということです。このフィールドワークでは、こうした京都の自然史、文化史的背景にも注目しながら庭を見ていくことになります。
琵琶湖疏水インクライン跡:インクライン跡をひたすら歩いて帰る。おい!大学に帰るまでがフィールドワークだ!メモをとるんだ!!
僕は偶然京都で庭と出会い、まんまと庭師になってしまいましたが、大学の美術科に進学し、京都に出てきたときには自分が庭師になるとは思ってもみませんでした。でも京都に出てくると、本人が気づくかどうかは別として、庭をはじめとした伝統との接点は思いのほか多いのです。
このフィールドワークはこうした出会いを、フィールドワークという形式をとおしておこなうものです。もちろん自分の経験からしても、教員が演出し、ときとして押しつける出会いは、学生からすれば興味のもてない、つまらないものになってしまい、結果として「出会い損ね」になってしまうことが多くあります。僕自身、自分が進んだ美術科での絵画制作は放りだして遊んでばかりいたのですから。それでもそうした出会い損ねは(もちろん出会いもですが)、それを経験した人に、遠いところから、知らないうちに影響をあたえてしまいます。
平安神宮神苑臥龍橋:講義なのか修学旅行なのか分からなくなってきた。
(*写真は「フィールドワークI」のイメージです。実際の講義とは異なる場合がございます)
だからこそ、このフィールドワークでは庭との出会いがたとえ出会い損ねであっても、それがよりよい出会い損ねになるように、知恵を絞ってみたいと思っています。そして大学で数々の出会い損ねを経験して去っていくみなさんが、遠い将来、思わぬ形で庭と出会ったりするとすれば、それは本当に嬉しいことです。それでは、みなさんと京都の庭を散策して回れる日が来ることを楽しみにしています!
僕のように気がついたら庭師になっていることのないように、そのときはくれぐれも気をつけてフィールドワークに臨んでくださいね☆
無鄰菴:樹林内からひょうたん池を振り返る
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2013年7月19日 授業風景
ACOP(芸術表現演習1)恒例の「仮装行列」が行われました!
昨年よりパワーアップしたイベントとなりました。
各班の発表後、学内を練り歩きました。
▼集合写真その1
▼集合写真その2
いつもの自分を脱ぎ捨てることで、新しい視野が広がる!
仮装することで、後期のACOPを乗り切るヒントを得られたのではないでしょうか。
▼おまけ(学科内掲示用ポスターです)
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2013年7月18日 授業風景
上写真の”鉄腕アトム”(左)は、今回の特別講師 徳雅美さんの息子さんの描いた絵です。アメリカの子ども達は、足から上に向かって書くとか。なので、お尻でっかちで、頭の小さいアトム。これを聞いただけでおもしろい!と思った学生も多かったと思います。
息子さんが小さい頃から描いた絵を年齢ごとに追いながら、自分の嗜好の原因がどこからきているかを発見、理解し、言葉で伝える能力が鑑賞する上でも必要だということや、自分を知ってその上で他者を理解していくということなど、米国の「芸術鑑賞教育」の在り方と今後の方向性についてお話いただきました。
徳さんが、鹿児島の奄美にて実施されているワークショップに興味をもった学生もたくさんいたに違いありません。マイクなしで1時間熱くご講義ありがとうございました。
▼以下、学生の感想です。
・アメリカの美術教育では一般大学にでさえも必ず学ぶ授業に「美術鑑賞」があることに驚きました。おそらくアメリカでは、美術そのものが重要なのではなく、「なぜ自分はこう考えるのか」ということを自分で考え、相手に伝える能力、あるいは相手の言っていることや考えていることを察っする能力を養うことが目的なんだと思います。それは、芸術鑑賞の場面に関わらず、社会のそんなシーンにおいてもその能力は役立つと思います。
・鑑賞を通して、自分の好みや動機を言語化していくトレーニングを一般の人がやっている。日本では考えられない。アメリカの方が、より自分に引き付けて関係のあるものとして美術を扱っている気がした。
・ACOPでナビをするときに「皆の意見をうまく聞こう」とか「まとめよう」としていたけれど、楽しませることができていないから全然うまくいかなかったと思います。今日の先生のように、人に楽しんでもらえる話がしたいです。
・今日のお話の「嗜好の好き嫌いの原因をどこから来ているか学ぶ学問がある」という話に、ただ言葉や文字にする能力が私になかったのだと知りました。理由なき好き嫌いはないのですね。私も自分の嗜好を言葉にしてみたいです。カリフォルニアの大学にとても興味を持ちました。芸術への言葉にならない感動を言葉にする能力を持ったとき、他者を受け入れることを成すというのは納得です。
・今、ACOPで鑑賞教育の授業を受け、入学時から比べると自分の中に様々な変化がありました。ASP学科で、アートの学び方に発見があったのは本当によかったと思い、たくさんの人に、この鑑賞教育の授業を知って欲しいと思っていますが、それを知らない人に説明し、、またどんなメリットがあるか未だ人に伝えることが出来ずにいます。しかし、この講義で「鑑賞教育とは何か?」「どんなことが身につくのか?」などを改めて説明してもらうことにより、次に自分が人とこのことを話すときにとても役立つと思いました。
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