2017年9月
2017年9月26日 イベント
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
9月16日(土)、18日(月)に秋の一大イベントである大瓜生祭が開催されました!
あわせてオープンキャンパス・3回生による学生作品展も開催され、たくさんの方にご来場いただきました。
台風の影響により開催日が縮まってしまいましたが、学生達のエネルギーは大きく、また、たくさんの方がご来場くださり、とても賑やかな学園祭・学生作品展となりました!
学生作品展は、3回生が前期(4月~8月)にそれぞれのゼミに分かれて取り組んだ「歴史遺産学演習Ⅰ」での授業の成果を展示しました。
設営から搬入まで初めての体験で苦戦しながらも、3回生一丸となって良い展示となるよう準備を進めました。
搬入後には後輩の2回生に向けて、展示発表を行ないました。
2回生は来年の学生作品展に向けてイメージするきっかけとなり、また、各ゼミでどのようなことが学べるのか先輩から話を聞ける良い機会となったのではないでしょうか。
岡田先生クラスは伎楽面の復元制作(模造)と螺鈿についての展示です。
伎楽面という奈良時代に使用されていたお面を一人ひとつずつ復元制作しました。
まず、その製作工程の紹介です。
もう一つ、漆と貝殻を使用して模様を施す「螺鈿」の技法でお皿を製作しました。自身の名前をデザインしたもの、泳ぐ魚をデザインしたものなど、それぞれ個性的な作品となりました。
大林先生クラスは屏風の修理についての展示です。
これまでに先輩が取り組んだ源氏物語屏風の本紙の修理を引き継ぎ、今回新たに屏風を仕立て直しました。
屏風の下貼りの構造について分かりやすく解説した展示もあり、皆さん実際に触れながら興味津々に見ていました。
伊達先生クラスは民具の保存修復についての展示です。
展示資料は本学が奈良県立民俗博物館と協定を結び、実際の収蔵品を借用し、保存修復の授業を行なうものです。
お借りした民具を用いての実習から、その保存と修復方法について学びます。
ものによって修復方法が違うので、それぞれの修復工程をパネルで説明しました。
また、修復後の民具の実物も展示されていました。
展示を見るだけでなく、修復実演見学・体験コーナーも設けていました。
民具の修復作業実演中の様子
修復体験コーナーの様子
歴史文化領域はこれまでの調査資料とともに、本年度取り組んでいる立本寺の歴史を紹介した展示です。
通称「寺町調査」といい、江戸時代に京都の寺町に建ち並んでいた寺院を訪れ、所蔵史料を順次調べさせていただき、史料目録を作成することを目的としています。
こちらも古文書調書作成の体験コーナーがあり、皆さん楽しんで参加してくださりました。
くずし字を読むのが難しく、皆さん苦戦されていましたが、読めると達成感がありますね!
在学生も挑戦中です、、!
今回、3回生にとって自分の作品や自分達の学んでいることについて振り返り、来場者と直接お話できる機会となり、
とても良い経験となりました。
人に分かりやすく伝えるための見せかたや話し方、展示の工夫など、今回の学生作品展で学んだことや得たものは
たくさんあるかと思います。
これからの3回生の活躍が楽しみです!!
【ご案内】--------------------------------●
第2回 歴史研究クラブ
ヤコウガイでアクセサリーを作ろう!-古代の技術に挑む-
日時:10月15日(日) 13:00~16:00
集合場所:京都造形芸術大学 人間館(NA)4階 歴史遺産学科自習室
集合時間:12:45 ※当日はスタッフが待機していますので、全員で実施場所へ移動します。
解散場所:大学にて解散します。
対象:高校生・受験生
参加費:無料
持参物:筆記具・ノート
お申し込みはこちらから !
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2017年9月13日 ニュース
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
日増しに秋の気配が濃くなってきていますね。
9月16日(土)・17日(日)に秋のオープンキャンパスと学園祭が開催されるにあたり、学内も
賑わいをみせてきています。
さて、今回は夏休みの学生たちの活動と題しまして、毎年夏休み期間中に行なっている
国立民族学博物館での民族(俗)資料の点検作業の様子をお届けいたします!
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大阪府吹田市の万博公園の一画に国立民族学博物館(民博)があります。
1970年代に開催された万博では、世界各国の民族(俗)資料が収集され、太陽の塔の地下で展示されていました。
こうした資料を引き継ぎ、世界の民族について総合的に研究する博物館として設立されたのが民族学博物館です。
京都造形芸術大学の附置研究センターである日本庭園・歴史遺産研究センターでは、
この貴重な民族(俗)資料の点検作業に協力し、毎年歴史遺産学科の学生が15名ほど参加しています。
民博収蔵の標本資料を毎年1200点ずつ点検作業を行っています。
標本資料は衣類をはじめ、各国の民族(俗)資料です。
点検作業とは、標本資料を構成している素材と形態を調査カードの“材質分類”に従って分類し、
それらに異状がある場合は、その発生個所と内容をチェックするものです。
学生たちは、授業で習得した資料の取り扱いや記録方法などを実際の現場で生かす良い機会となっています。
しかし民族(俗)資料の特徴として、資料を構成している素材が多岐におよぶこと、
さらに民博収蔵資料の特徴として、世界各国から収集されているため、その材質やそれらに発生した異状を特定しなければいけません。
このことから多くの資料を限られた期間内で点検するということは容易ではありません。
本作業は、実践的でかつ応用力を要し、特に資料の材質については多くの種類を見極める訓練となっています。
点検作業の様子
2017年9月8日 イベント
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
9月に入り、暑さも少しずつ和らいできましたね。
朝晩の心地よい風に秋の訪れを感じます。
さて、今回は9月3日(日)に開催された歴史好きの高校生や受験生のみなさんを対象とした
歴史研究クラブの様子をお届けいたします!
今年度第1回目となる今回は、京の暮らしの知恵を探ろう-京町家を訪ねる-と題しまして、
代々呉服卸商が営まれていた長江家住宅を訪ねました。
現在、長江家住宅の庭園の発掘調査に携わっておられる仲先生引率の元、出発です!
まずは歴史遺産学科フィールドワーク恒例!北はどっちでしょうクイズです!
緊張をほぐしつつ、京都の土地や通りについて学びながら現地へ向かいます。
到着です!
長江家住宅は職住一体の典型的なたたずまいを今に伝える数少ないひとつとして、「京都市指定有形文化財」の指定を受けています。
まずは長江家住宅の歴史や外観のつくりについて学びます。
そして中へ入らせていただき、屋敷の配置を見ながら見学しました。
こちらは「ミセの間」です。
この部屋にお客さんを招き、やりとりをしていたそうです。
格子窓は中から外が見えるようになっていますが、外から中は見えないようになっています。
ひとつひとつに工夫が凝らされており、先人の知恵や技術力の高さを実感しました。
通り庭をぬけ台所を見学させていただきました。
台所よりさらに奥に進むと「座敷」です。
こちらの部屋は主人の居間で、親しい人のみが通される部屋です。
座敷から見える中庭です。
中庭は、薄暗くなりがちな部屋の中に光や風を通してくれる役割もあります。
窓を開けると室内に涼風がめぐり、木漏れ日が取り込まれ、普段なかなか感じることの出来ない空間を体感しました。
何が見えるか、どんな印象を受けるかそのような点にも注目しながらお庭の鑑賞をしました。
お庭の雰囲気に家主の個性や人柄が出るのも見所のひとつです。
そして今の時期、夏の暑さをしのぐために、家の中全体に簾戸が取り付けられていました。
京町家では住まいの衣替えとして夏と冬の年2回、「建具替え」を行ないます。
夏は風通しをよくするために簾戸に、冬は暖かさを保つために襖や障子に替えます。
家のしつらいが変わり、日ごとに季節の移ろいを感じることができるのも、京町家ならではですね。
暮らしをより良くするための工夫が家のいたるところにされており、
参加してくださったみなさんも興味津々に見学したり、質問したりととても充実した歴史研究クラブとなりました!
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
そして次回の歴史研究クラブは10月15日(日)に開催されます!
第2回目となる次回はヤコウガイを使ったアクセサリー作りです。
古代の技術を実際に手を動かしながら学び、体験していただきます。
気になる方は、是非ご参加ください!みなさまのご応募お待ちいたしております!
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【第2回 歴史研究クラブ】
ヤコウガイでアクセサリーを作ろう!-古代の技術に挑む-
日時:10月15日(日) 13:00~16:00
集合場所:京都造形芸術大学 人間館(NA)4階 歴史遺産学科自習室
集合時間:12:45 ※当日はスタッフが待機していますので、全員で実施場所へ移動します。
解散場所:大学にて解散します。
対象:高校生・受験生
参加費:無料
持参物:筆記具・ノート
お申し込みはこちらから !
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あわせてお知らせです!
9月16日(土)・17日(日) 秋のオープンキャンパス
大瓜生山祭・学生作品展も同時開催のイベント盛りだくさんです!
会場内では秋期コミュニケーション入学のエントリーもできます。
学生作品展では3回生がそれぞれのゼミに分かれ、成果を展示します。
歴史遺産学科学生作品展の会場は人間館4階 NA401教室です。
ご家族やお友達などお誘い合わせの上、皆さま是非お越しください!
秋のオープンキャンパスの詳しい情報はこちら
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