美術工芸学科
文化財保存修復・
歴史遺産コース
仏像も書画も、歴史的建造物も。
文化財と歴史を守るプロになる。

学べる分野
歴史文化学(日本史・世界史・地理学・文化史・仏教美術)│
考古学(遺跡学・景観学・歴史まちづくり)│文化財保存修復・文化財科学
将来のキャリア・就職
学芸員をはじめ、行政や企業で
文化財・歴史遺産を守る人材へ。
専門職としては、美術館や博物館の所蔵資料を扱う学芸員、国・県・市など行政機関で文化財保護の専門職、文化財の保存修復技術者などがあります。また、研究を続けるために進学や研究機関に所属する卒業生もいます。一般企業への就職では伝統文化産業の人気があり、企業内で資料を扱う部署において、学芸業務に携わる道もあります。
主な就職先
文化財保存技術者
岡墨光堂│美術院国宝修理所│修美│松鶴堂│環境事業計画研究所│空間文化開発機構
文化財専門職
大阪府教育委員会│福井県教育委員会│城陽市教育委員会│愛荘町商工観光課│
大成エンジニアリング
博物館・美術館
石川県立歴史博物館│舞鶴引場記念館│四国民家博物館│新潟市歴史博物館
伝統文化産業
松栄堂│清昌堂やました│くろちく│満月│淡交社編集局│龍村美術織物
地域文化産業
日本郵政グループ│JAグループ│明治安田生命│ホテルオークラ京都│石清水八幡宮 ほか
入学に必要なスキル・知識
美術や歴史を学んだ経験がない方も、このコースを目指すことが可能です。体験授業に取り組む姿勢や意欲などから能力や適性を評価する授業形式の入学試験に是非チャレンジしてください。
コースの特色
- 京都で歴史遺産や文化財に触れる
- 貴重な文化財の保存と修復を実践
- 古写真からまちづくりまで多彩なゼミ
- 学外の歴史的建造物の管理や活用
- 歴史をもとに新たな芸術を創造する
4年間の学び
基礎を身につける。
京都のまちが学びの場。絵画や掛け軸、うつわ、所作などさまざまな要素で構成される茶の湯を中心に歴史文化や伝統工芸などへの理解を深めます。

京都でのフィールドワーク
現存する社寺や町並み、祭礼、世界遺産や身近な生活空間を探訪するほか、博物館で美術工芸品を見学。観察し、考えたことをノートにまとめ基本となる「気づく姿勢」を身につけます。
保存や修復を実践。
残されてきた貴重な資料や文化財を用いながら、読み解く力や、保存し新たな価値へとつなげることを考える1年。仏像彫刻や仏教美術史なども学びます。

芸術文化を読み解く
素材の特性を知り、古文書や絵画を読解するスキルを身につけます。美術史も学びながら、実際に社寺や地域に伝わる仏像や石造物も調査し、新たな歴史価値を発見することにつなげます。
専門技術を習得。
「歴史文化」「文化財保存修復」の2つのアプローチから、文化財の将来あるべき姿を探究し、専門技術を習得。学外での社会実装型プロジェクトにも参加します。

専門領域ごとのゼミ
東洋書画や古写真、民俗文化財、美術工芸品、考古遺跡、庭園などの修復技術や、文化財科学、考古学、歴史まちづくりなど専門領域ごとのクラス(ゼミ)に分属し、学びを深めます。
研究・制作に挑む。
4年間の学びを結集し、未来の創造へとつながることを意識しながら卒業制作・研究に取り組みます。自身の研究が社会に還元される第一歩となります。

卒業制作
全員が研究論文を執筆します。また、研究した歴史文化をもとに新たな作品づくりに挑むなど制作をすることも可能です。研究結果が他者に伝わることを意識し、展示発表も行います。
- 在学生向けの内容です。参考にご確認ください。
TOPICS
これも、文化財保存修復・歴史遺産コース。友禅の老舗企業とのプロジェクト
京都の友禅の老舗企業「株式会社千總」と連携し、千總文化研究所の指導のもと調査しながら貴重な資料の保存と修復を行うプロジェクトです。帳面を読み解き、新たに復元や制作を行い、歴史を現代につなげる重要さを学びます。
京都だからこそできる学び
京都の寺社に残されてきた掛け軸や文章を実際に読み解くことや墓石の調査、文化財の修復や古い庭を発掘して新たな庭をつくるなど、このまちだからこそできる学びを多数用意しています。歴史に直に触れられる贅沢な4年間です。
歴史的建造物を修復・活用する
大学としても珍しい、学外の歴史的建造物(茶室や庭園)の管理を本コースの学生で行っています。発掘調査や修復を実践するほか、作品展示を行うなど新たな活用にも取り組みます。京都の文化、風景を守る一端を体験する貴重な機会です。
学びを活かした幅広い仕事
文化財の修復や遺跡の発掘、博物館学芸員、企業でのお土産の企画、歴史・美術系の出版社への就職、歴史をもとに新たな作品を生み出す作家やゲームデザインなど、歴史遺産や文化財に関する仕事は幅広く、卒業後の進路は多様に広がります。


学生作品
教員紹介
卒業生紹介美術工芸学科
「シェル美術賞2020」学生特別賞、「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2021」Proactive賞受賞。現在は京都にアトリエを構え「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2022」やグループ展「DAWN-EXPOSITION2021.04-」に参加。2022年には個展「outline」「ピースとホール」を開催するなど、次々と作品を発表している。
大学1年生の頃から「対話型鑑賞」と呼ばれる鑑賞法を繰り返し、作品と人のかかわりについて考える日々を過ごす。芸術や文化とのかかわりが深く、「対話型」の経営を大切にする社風に惹かれて京都信用金庫に入庫。「ゆたかなコミュニケーション室」に所属し、イベント企画や広報誌の制作など、地域と人、人と人をつなぐ活動に携わっている。

ドットや線など、手仕事を反復することで画面や空間全体を覆う作品を制作。沖縄の「HOTEL ANTEROOM NAHA」に、高さ6 mのエントランスをドットで埋め尽くすインスタレーション作品を制作、注目を集めている。
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創刊70年以上続く日本の伝統文化、芸術、工芸をテーマに扱う看板雑誌をはじめ、歴史や仏像、絵画、和菓子など幅広い分野の書籍編集者として企画、取材、執筆などを担当。
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取得できる資格
※2024年度入学生~
- 中学校教諭一種免許状(美術)
- 高等学校教諭一種免許状(美術)
- 博物館学芸員
全学科参加型
プロジェクト
学年や学科を飛びこえて、
社会とつながる教育プログラム