2017年10月
2017年10月23日 授業風景
昨年からACOPの授業で開催されている「スラックライン」が今年も行われました!
「スラックライン」とは、ライン状のベルトの上を渡っていくスポーツで、綱渡りのようなものです。
「両手を伸ばすとラインの上でバランスが取りやすいよ」と、まずは伊達先生からレクチャーしていただき、その後はそれぞれ3つのグループに分かれて綱渡りに挑戦です。
集中力とバランス感覚が必要になるので、最初は思ったように進まず、ラインの上で激しく揺れる学生も…! 周りの人に支えてもらって、なんとかライン上を歩いていきます。
落ちてしまっても、何度も挑戦する学生たち。
みんな練習に練習を重ね、はじめはほとんど歩けなかったのが暫くすると…
ひとりでも渡れるようになったり、颯爽と渡ったり、一番高いラインもブレずに行けるようになりました。たった数十cmでも、渡れたときは本人も周りもとても嬉しそう!
一見するとスラックラインはACOPと何のつながりもないように思えますが、周りのみんなとどう取り組んでいくか考えたり、物事を成し遂げていくために具体的に行動し、挑戦し続けたりするところなどはACOPにも通じるところがあったと思います。
来週にはACOP説明会もあり、鑑賞会本番まであとわずか。
後期のACOPもグループ全体で協力し合いながら、素敵な本番を迎えられると良いですね。
みなさん、おつかれさまでした!
2017年10月20日 授業風景
10月18日(水)に『古美術を鑑賞するってどういうこと?』というテーマで特別講義を開催しました。ゲストでお越しいただいた水谷亜希さんは京都国立博物館に勤務しており、教育普及担当として「文化財ソムリエ」という活動を行っています。文化財ソムリエとは、京都市内の小中学校を対象に文化財を鑑賞する訪問授業をすることで、子どもたちが文化財に興味や関心を持ってもらうことを目的としています。
この活動がどういったものなのか体験してもらうために、前半は実際に対話型鑑賞を行いました。作品は俵屋宗達の『風神雷神図屏風』。鑑賞会の進行役には、以前から文化財ソムリエとして活動を行っている西村歩さん(アートプロデュース学科2回生)に登場していただきました。風神雷神の表情やポーズを実際に真似て、感情を考えてみたり、どういう場所にいて、どんな会話をしていそうなのかなどを想像し、発言しあいました。
後半は、博物館・文化財ソムリエの役割や前半に鑑賞した『風神雷神図屏風』をもとに「古美術」を現代へ伝えていくことの意義を水谷さんからご講義いただきました。
「古美術は生きてきた美術」と語る水谷さん。古美術は一見取っ付き難い印象を与えがちですが、対話型鑑賞によって、過去の歴史や当時に生きた人々の生活を学んだり、現代にも活かされている技術の発見などがあったりしました。過去から現在までたくさんの「みる」人たちがこうした学びや発見を繰り返してきたことによって、古美術は現代にまで大切に生き残ってきたのだと実感できました。
アートプロデュース学科の学生たちにとって、外部で作品を「プロデュース」していくこと、「伝えていくこと」の重要性を普段とは違った視点から考えさせられる講義だったのではないでしょうか。
水谷さん、ご講義いただきありがとうございました。
以下、学生の感想から抜粋
●ACOPでの学びをどう社会に活かすことが出来るのか考えていたので、その考えを深めるためにも文化財ソムリエはすごく良い体験になると思いました。参加してみたいです!
●なぜ古美術の鑑賞が必要なのかを考えてみる良い機会になりました。古美術は時代と時代を繋ぐタイムマシンみたいな存在だと思いました。
●古美術を鑑賞し、過去を知ることで新しいことをはじめるヒントになると思いました。鑑賞者が興味を持って作品をよくみて考えることで、古美術を現代や未来の人たちに作品を伝える一員となる気がしました。
●鑑賞の仕方を目的によって変えるというお話を聴いて、はっとしました。自分がその方法を使う目的をあまり考えていなかったなと思いました。また、鑑賞をした後も考えたことがありませんでした。その鑑賞が参加者に何を及ぼすのか、そして私は何を伝えたいのかを考えて、今後鑑賞をしていきたいです。
2017年10月16日 授業風景
10月4日(水)に行われた特別講義は、ゲストに株式会社大と小とレフ取締役の鈴木一郎太さんをお招きし、『目の前に何がある?から始まる「つなぐ」仕事』というテーマでご講義いただきました。
今回鈴木さんをゲストとしてお招きしてくれたのは、3回生の大場美里さん。夏期から鈴木さんの元でインターンシップを行っていることがきっかけで、アートプロデュース学科で特別講義をしていただくことが決定しました。当日ははじめに似顔絵のワークショップを行い、後に大場さん、阿部先生(アートプロデュース学科教員)を交えて、鈴木さんの活動についてお話をしました。
以下、大場さんの講義レポートです。
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後期第一弾の特別講義は、株式会社大と小とレフを設立しプロジェクト企画、マネジメント、アートディレクションに携わる「鈴木一郎太さん」をゲストとしてお招きし、どのような活動をしてきたのか、活動する時に大事にしていることなどをお話していただきました。
一郎太さんはさまざまな活動をする中で「肩書を持たない」という姿勢で物事に取り組んでいます。どんなことをやっている人なのかを一言で表すことができません。しかし、肩書きを持たないところが一郎太さんの面白いところのひとつだと私は考えています。一郎太さんと初めて会った時に「僕自身はやりたいことがない。でも、誰かのやりたいことに関わって相手のやりたいことを成功させたい。」と言っていたことが、私の中で非常に強く印象に残りました。私以外にも、アートプロデュース学科の学生の中に、この言葉が響く人がいるのではないかと思い、今回講義をお願いしました。
一郎太さんに「アーティストを子どもへの療育を行っている施設に招きたい」という依頼がありました。一郎太さんは施設では何が行われているのか、何か困っていることがあるのかなどを聞き、その施設に合ったアーティストを探し「織り込み」ます。その施設には演奏者が選ばれました。本来ならば「異物」である存在なのに、その場にとても溶け込み、空気のように馴染んでいました。こちらから積極的に動きすぎるのではなくその場に合わせて、子どもたちにとって居心地の良い場をつくるということが、この施設のしたかったことなのかなとお話を聞いて思いました。
講義中、一郎太さんが活動の時に大切にしているキーワードとして「織り込む」という言葉が挙がりました。さまざまな糸が重なり合って布ができていくように、活動の中で関わりあう人たちが互いのことを意識することで、ひとつのモノができてくようなイメージが一郎太さんの中にあり、「織り込む」という言葉を大切にしているのかなと思いました。
また、一郎太さんが「織り込む」という表現をした時、教室中が一気にざわざわしだし、多くの学生がメモを取っていました。学生たちにこのワードが響いたのだとすぐに分かりました。一郎太さんのいう「織り込む」という表現は、アートプロデュース学科の学生にとって「繋げる」という言葉と似たような感覚かもしれません。人と作品を繋げることを学んでいる学生として「織り込む」という表現は新鮮で、面白く、自分たちにも当てはまると感じたのだと思います。と同時に、一郎太さんの活動に興味が湧いた学生が多いということを改めて感じました。
講義後、ある学生が「私も自分のやりたいことをやって自由に生きたい。会社に縛られないで生きていきたいと思っていたから、一郎太さんの講義は面白かった」という感想を言っていました。自由に生きていきたいけど、どのようにして生きていったらいいのか分からなかった学生にとって、ひとつのヒントになったのかなと思いました。
(大場美里)
2017年10月6日 ニュース
昨日、本年度の蒼山会 創作・研究補助制度授与式が行われました。この制度は、本学学生の自主的な活動を支援することを目的としています。長期的、計画的かつ社会性のある創作・研究活動のために、蒼山会(保護者会)から総額200万円の補助金が支給される制度です。
今回たくさんの応募の中から書類選考や企画のプレゼン・面接を通過し、アートプロデュース学科からは、齋藤智美さん(3回生)の採用が決まりました。
【企画テーマ】
Part-time Suite個展「私を待って、墜落する飛行船の中で。/Wait for Me in a Crashing Airship」の開催、カタログ制作に向けて
採用金額:480,000円
齋藤さん、企画チームのみなさん、おめでとうございます!!!
この採用を機に、みなさんの今後の活動・研究がより素晴らしいものになるよう期待しています。
2017年10月2日 イベント
毎年たくさんの方々にご参加頂いている「ACOP鑑賞会」を今年度も開催します。
アートは「難しい、わからない」と敬遠する人は少なくありません。「一人でも多くの人たちがアートを身近に感じ、親しめるようになるにはどうすれば よいか?」このような疑問に取り組むため、私たちは2004 年度より、ACOP / エイコップ(Art Communication Project)を実施しております。
私たちが実践しているのは、「みる・考える・話す・聴く」という、人間がすでに持っている能力を基礎にして、人と作品、人と人の対話をとおした鑑賞方法です。それは、美術史などの知識に偏らず、視覚情報に基づくコミュニケーション を通して、作品と私たちの間に独自の関係を築こうというものです。
一人でも多くの方に「コミュニケーションをとおした作品鑑賞」を体験していただき、また、学生にナビゲイターとしての実践の場を提供するために、「鑑賞会」を企画しました。つきましては、ボランティアで鑑賞会にご参加いただける方を募集します。今年度も皆様からの応募を心よりお待ちしています。
詳細は、アート・コミュニケーション研究センターのHPをご覧ください。
PDFの募集要項はコチラ
→多くの方にご応募いただき2017年度鑑賞会は定員に達しました。
来年度以降の募集については、また随時おしらせいたします。
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「鑑賞者ボランティア」の皆様には、基本的に計4回本学にお越しいただくことをお願いしております。最初は「説明会」、残り3回は学生がナビゲイターとして行う作品鑑賞会です。すべての回に出席いただくことが条件です。
鑑賞会を、「グループ1」、「グループ2」、「グループ3」の3つに分けております。ご都合の良い日時をお選び下さい。
■ 説明会(全グループ共通)
2017年10月28日(土) 13:00~15:00今回ボランティアとしてご参加いただく皆様を対象に、「なぜ鑑賞者が大切なのか?」
「なぜこのような授業が必要なのか?」を説明させていただきます。
■ 作品鑑賞会(各グループ定員20人)
グループ1
第1回鑑賞会 11月18日(土) 14:00~17:00
第2回鑑賞会 12月2日(土) 14:00~17:00
第3回鑑賞会 12月16日(土) 14:00~17:00
グループ2
第1回鑑賞会 11月19日(日) 9:30~12:30
第2回鑑賞会 12月3日(日) 9:30~12:30
第3回鑑賞会 12月17日(日) 9:30~12:30
グループ3
第1回鑑賞会 11月19日(日) 14:00~17:00
第2回鑑賞会 12月3日(日) 14:00~17:00
第3回鑑賞会 12月17日(日) 14:00~17:00
■ 応募方法
①ご氏名(ふりがな) ②ご住所(郵便番号から)③ご所属 ④確実に連絡のとれるご連絡先(メールアドレス等)
⑤参加希望グループ ⑥鑑賞会をお知りになったきっかけ(どこで、またはどなたから)
以上をご記入いただき、下記までお申し込みください。
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京都造形芸術大学
アート・コミュニケーション研究センター
担当:岡崎大輔・青山真樹
〒606-8271
京都市左京区北白川瓜生山2-116
FAX: 075-791-9185
mail:info@acop.jp(岡崎・青山)
WEB: http://www.acop.jp/
※電話でのお申込みはお控えください。
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