キャラクターデザインコース

京都芸術大学✕立命館大学✕京都精華大学合同授業「ヘンなゲームコントローラーを企画する」Part3

ヘンなコントローラーを企画するワークショップの第三部では、チームごとにオリジナルゲームの企画を立てて発表していきます。

 

3大学の学生をシャッフルしてグループディスカッションを実施

 

約束事は、コンシューマゲームではなくPCゲームを想定し、マウスやキーボードではなく、もちろん通常のゲーム用コントローラーでもなく、まだゲームに使われていないようなセンサー類から数値を取得してゲームに応用すること。そして、ストーリーやキャラクターに頼るものではなく、仕組みや体験の面白さから発想すること。これがディスカッション内容の条件となります。

ゲームといえば横スクロールアクションとかノベルゲーム、オープンワールドといった固定観念を抱きがちですが、新たな表現の可能性を見出す方法を学び、学生たちの構想もどんどん膨らんでいる様子でした。

 

ディスカッションは本学のねぶた制作のように、3大学の1年生~4年生と大学院生をシャッフルして編成されたチーム別に行われます。

更にその中にはゲームデザイナー、ビジュアルアーティスト、プログラマーが混在するため、多種多様な視点でのアイデアが溢れていました。

 

企画がまとまると、今度は代表者を選出してのプレゼンテーションです。そこで我々教員と、宮澤氏、中野氏によるフィードバックを行いました。

 

様々なアイデアが発表されました。例えばこれは「ペットボトル」をコントローラーにして、握ったり振ったり、キャップを回して弾を装填するシューティングゲームの案。

 

これは懐中電灯をコントローラーにして、光を当てることで植物を育てたり、光を嫌う敵を撃退する案。

 

更には、「背負い投げ」の動作を何か面白い遊びに変えられないかと、サンタのプレゼント袋を叩きつけるような動きに見立てた案など、突拍子もないアイデアが次々に発表されました。

 

一通りの発表を終えた後は、教員全員からの総評

 

多様化の時代どころか、5年後はどうなっているか予想もつかないほどの速度で進化するゲーム媒体に対し、今の流行りを追いかけるのではなく、全く新しい切り口での「面白い」を発見していく力を身に付けることが重要となります。

また、ゲームはゲーム、アニメはアニメとエンタメに垣根を作ること自体が意味をなさず、領域を横断して、ともすればどこからどこまでがゲームなのかすらも分からないような新しいエンタメが生まれる可能性も十分あるわけです。

今回の授業では、宮澤氏と中野氏による「変なゲーム」(失礼w)を通して、「アイデアはどこにでも転がっていて、それに気づく力があるかどうかが重要」であり、何より「普通」という考えを排除して新たな表現を実現することの重要さを再認識させられました。

 

京都のゲーム系教育機関同士の連携授業はいつかやってみたいと考えていながら、なかなか実現しなかったのですが、今回宮澤氏と中野氏を招聘するタイミングで、こんな面白い授業を本学だけでとどめていては勿体ないと思ったことから一気に話が進み、実現に至りました。

今後も更に連携を深め、領域の横断だけではなく教育機関の垣根すらも壊して力を合わせ、共に世界を面白くする活動をしていかねばならないと決意した、そんな実りあるワークショップでした。

 

 

 

 

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