- 2014年1月16日
- イベント
【環境デザイン学科】2013年度高校生対象「自然と生きる暮らしのデザインコンペティション」審査結果
京都造形芸術大学環境デザイン学科主催
高校生対象 自然と生きる暮らしのデザインコンペティション
2013年テーマ 水辺に暮らす
審査経過並びに審査講評
2013年9月22日
審査委員長 城戸崎和佐
京都造形芸術大学環境デザイン学科長
審査の経緯
2013年9月6日13:00より、京都造形芸術大学NA301教室にて、審査委員4名により、審査開始。応募登録者数は144名、応募作品数は118作品であった。第一段階として、審査委員はひとりが10作品を選出し、下記の登録番号の作品に票が入った。
第一段階選出作品:
002(3票)、003(2票)、004(3票)、015(1票)、044(1票)、052(4票)、053(3票)、057(2票)、059(2票)、060(4票)、061(3票)、101(2票)、102(1票)、103(1票)、107(1票)、114(1票)、125(1票)、126(1票)、132(2票)、135(1票)、144(1票)
選出された21作品のうち、1票を獲得した10作品から賞の候補として推す作品について議論した。1票獲得作品のなかから103、114、126、135、144の5作品と2票以上獲得の11作品の計16作品から、最優秀賞と優秀賞に相応しい作品を選出することとなった。
第二段階選出作品:
002、003、004、052、053、057、059、060、061、101、103、114、126、132、135、144
この16作品のなかから、審査委員の議論により、002、057、059、060、132が最優秀賞および優秀賞の候補作品となった。
第三段階選出作品:
002、057、059、060、132
このなかからまず、満場一致で060が最優秀賞に決定した。次いで優秀賞の候補作品について議論があり、132が優秀賞に決定した。もうひとつの優秀賞について、慎重な議論があり、第二段階に残った作品についても再度、特長が議論され、その結果、052が優秀賞に決定した。第三段階に残った002、057、059と第二段階に残った作品で特長が著しかった053、103、144の6作品が佳作に決定した。
審査講評
最優秀賞060(藤波友希さん/静岡県立科学技術高等学校)
川に面した敷地の特長を活かしたプランニングと、美しいフリーハンドのドローイングが圧倒的でした。住宅の内部と外部に水を使った提案がいくつもあり、そのどれもが暮らしの豊かさや、生活空間と環境の融合を生み出していて、高校生とは思えない完成度の高い作品です。
優秀賞052(喜多広実さん/神戸市立科学技術高等学校)
穴のあいた大きな円盤が2枚、空中に浮かぶ公園の提案です。モチーフは全て円ですが、単純になりすぎないデザインの巧みさと、水の上に並ぶ段差のある小さな円柱や円盤の穴の下に吊られた小さな床など、シンプルでありながら楽しい空間を生み出す断面構成が評価されました。
優秀賞132(吉田結衣さん/三重県立伊勢工業高等学校)
敷地全体をていねいに、かつ、いくつものアイデアでデザインした公園の提案です。段差が階段になったり家具になったり遊具になったりと、身体寸法に配慮し、また大人と子供の身長差にもうまく働きかけ、水辺にだんだん近づいていく空間づくりが評価されました。
佳作002(松野千晶さん/長崎県立長崎工業高等学校)
水のなかを歩く楽しさが、円弧を使ったデザインで表現されています。敷地から川までが無理なく繋がっているところも好感が持てます。
佳作053(柿崎つばささん/神戸市立科学技術高等学校)
水に浮かぶ分棟型の住宅をテラスで繋ぎ、それを京都の夏の風物詩である川床に見立てた、爽やかで美しい提案です。
佳作057(芦川湧哉さん/静岡県立科学技術高等学校)
木の葉でつくった船のような3次元の形状に、地中の温熱環境を利用した空調システムをプラスした頭脳派の提案です。
佳作059(田中麗斗さん/静岡県立科学技術高等学校)
水に浮かぶ住宅の機構と、水面越しに刻々と変化する景観をとりこむため筒型の空間が魅力的な作品です。
佳作103(衛藤雅矢さん/兵庫県立農業高等学校)
植物でできたボックスを外皮としたエコハウスの提案で、随所にセンスの良さとデザイン力を感じました。
佳作144(寺井里緒さん/金沢市立工業高等学校)
あえて図面の要素を排除して、暮らしのシーンを繋いだイラストに、五感で感じる水辺の心地よさがきちんと提案されています。