情報デザイン学科

【情デの授業】大人気クリエイター「AC部」の特別授業!【インタビュー】

皆さんこんにちは~!イラストレーションコースのみんなは、冬休みボケをしている暇もなく、今日も課題などで忙しくしております!

 

さて、今回は特別授業をご紹介しますよ~!!

いま活躍されている特別ゲストをお招きする授業ということで、とても貴重な体験ができちゃうわけです。記事を担当しますのは、岩城と相場です!どうぞよろしくお願いします。

 

そして気になる今回ゲストは…

だだんっ!!

【AC部】です!!!!

皆さん【AC部】さんをご存知でしょうか?知らないあなたのために、ここで軽くご紹介!

 

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【AC部】

安達亨さんと板倉俊介さんによるクリエイティブチーム。いちど見たら忘れられないような、濃厚でハイテンションな世界観を生み出す。

group_inou MV『THERAPY』、ORANGE RANGE MV『SUSHI 食べたい feat. ソイソース』、高速紙芝居『安全運転のしおり』、アニメ「ポプテピピック」の中の人気コーナー『ボブネミミッミ』などの幅広いジャンルで活躍。

 

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そんな【AC部】さんからの課題は【架空の大ヒット作品のキービジュアルを制作せよ!】。「大ヒットってなんだ?」と頭を悩ませながらも、いつも通りきちんとリサーチから入ります。

 

 

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仕上がった各作品たちはどれもユニーク!各チーム、緊張しながらもハキハキと自信を持ってプレゼンしてましたよ~!

知的なものからバカげたもの、インパクトのあるものからシブイものまで幅広く、合評はとても楽しい時間になりました。

 

さてここからは【AC部】さんのインタビューをどうぞ!

 

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AC部っぽいという期待に応えなくては

 

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__合評、ありがとうございました!全体を通して、今日の授業どうでしたか?

 

(板倉) みなさんよく考えられていますね。あと、僕ら学生の頃はひとりで作品を作って、先生に評価されて…という授業が多かったんですよ。でも皆さんはもう仲間と作っていくということをやっているし、プレゼンテーションも上手だから、社会にちゃんと向いてるんだなって感じました。

 

(安達) 僕らは、自分たちは奥に隠れてて、作品が窓みたいな感じになっていましたね。作品どうしがコミュニケーションを取ってるくらいの感じでした。

 

__AC部さんは学生の頃からずっと一緒に活動されてますが、意見が対立したりはしないんですか?

 

(板倉) 僕らはAC部ってところに所属してる意識が強くて、そこにお客さんが「AC部っぽいもの」を求めて来られるんです。だからその期待に応えなくてはいけないので、意見が対立するというよりは、こうした方がもっとAC部っぽくなるっていうところで考えてるから、そんなに意見の対立は出ないですね。

 

__お客さんに作品がどう見えてるんだろうとかって考えられているんですか?

 

(安達) それは常にしています。何を求めてられているかは、先方の話をよく聞かないと分からないです。「こういう絵柄が欲しい」と具体的に伝える人もいれば、「コンセプトや姿勢が欲しい」と言う人もいます。だからターゲットに合わせて考えてみると、「それはAC部らしくない!」と言われたりします。

先方の考え方をよく聞くということと、それをどこかに公開する時に受け手がどう感じるかを考えることが大事です。

 

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計算だけだとイマイチ

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__AC部さんの作品って「ぶっ飛んでいる」という印象があるのですが、作品とお二人の印象のギャップがかなりありますよね?凄く落ち着いてらっしゃるなと思いまして…。(笑)

 

(板倉)【AC部】というのは、違和感をつくるクリエイティブをやってるんですね。だから違和感というものを、いちばんフラットで見られる状態にしておかないといけないんです。部屋を綺麗にしておいたりとか(笑)。これは変だろうなとか、これを見てどう思うんだろうか、とかをいつも考えたりしています。

 

__では、作品の中での違和感は計算されて作られたものということなんですか?

 

(安達)してる部分としてない部分があるんですが、計算だけだとイマイチだったなで終わっちゃうことが多いです。そのバランスがいい具合だと、回転がかかってくる感じですかね。

 

(板倉)「下手ウマ」じゃなくて「本当に下手クソ」な絵を描くところにシフトしたんです。こうすることによって、ある意味自分のプライドをいったん切り離すことが出来たというか。描ききれないという部分を認めて作品に取り入れるっていう風になると、オリジナルのものが出てきたなっていう。

 

__AC部さんの描かれるキャラクターたちってどれも特徴的ですが、どういうところからイメージが湧いてそのようなビジュアルになるんですか?

 

(安達)こねる感じですね。結構ラフスケッチをするんですけど、色んなものをいっぱい描くというよりも、ひとつの絵をこねこねこねこねイジりまくります。ちょっと輪郭をななめにしようかなとか、そういうのをこねこねこねこねこね…。
出来たかなと思ってちょっと寝かせておいてまた見ると、ちょっと崩しすぎたかなとか、普通だなとか。

 

(板倉)顔って目と鼻と口があって、人間は三つの点があると顔と認識するって言うじゃないですか。それをどれだけずらしたら脳は認識出来ないか、みたいなのを結構考えてます。
それが、1コマでみたら認識出来ないけど3コマで連続した場合に「あ、見えるな」みたいな、そうゆう事をやっていくと、脳に刺激が与えられる印象がつきますね。

 

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良いものが出来るとそこだけずっと見てます(笑)

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__AC部にとって尊敬している人や、影響を受けた存在はいますか?

 

(板倉)やっぱり「王道」を極めているクリエイターの方はとても尊敬しています。少年ジャンプに載っている漫画を描いている方など、子ども時代に影響を受けた方たちにはいまもリスペクトを持っていますね。

 

(安達)通っていた大学の近くにデカい古本屋があって、70年代とかの劇画とかを買いに行っていました。「この絵やばいな」ってだけでジャケ買いをしていました。今はもう直接的にはそういう影響は出てきていなくて、技術として身に付いています。

 

__制作中のテンションやモチベーションはどのようなものなのですか?

 

(安達)ずっと真顔です(笑)。 でも良いものができた時は、思わず笑ってしまったり、気に入ったところとかは、ずっとそこだけループして見てたりとかします(笑)。

 

(板倉)良いものができている時って自分が中毒にかかるんですよ。一部いいアニメーションができたなと思うと、そこだけ再生して、仕事止めてずっと見てたりするんですよ。そうすると気持ちよくなってきます。そういう瞬間が多いものはおのずと良い作品になっていきますね。

 

いろんな強みを増やしてチャンスを掴む

 

__では最後に、この場にいるクリエイターを目指す生徒に何か一言お願いします!

 

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(板倉)卒業したタイミングとかに限らず、チャンスって結構来るんですよ。その時にそのチャンスを掴めるかどうかって、細かい積み重ねだったりするんです。例えば今回の授業も、ちょっとあの部分がんばったなって振り返って、それをまたタネにして次に生かすとか。

そういう積み重ねがこれから卒業してから、チャンスとしてどんどんやってくるんで、ほんとに結構頑張ってほしいなと思います。すごいチャンスがいっぱいくるから楽しいですよ(笑)。

 

(安達)整えてバランスよくしちゃうよりは、どこかに目がけてとにかく突っ走ってみたり。興味があることをとりあえずやってみるとか、めちゃめちゃ観察してみるとか、そんな経験や学習が強みになってくるかなと思います。

なるべく最初のうちにいろいろ手を出しておいて、「案外これ自分イケんじゃん」っていうのを何個か見つけておくと、何十年か経った時に「そういえば昔やったあれがある」っていう助けになりますよ。いろんな強みを増やしていってもらえたらいいなと思います。

 

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以上、AC部さんの特別授業でした!

今回このお話を聞いた上でAC部さんの作品を見てみると、何だか凄く考えさせられますね。おふたりの作品に対するスタンスは、AC部というものにとって欠かせないものなのだと感じました。

私もチャンスを逃さぬよう、日頃からの積み重ねを大事に残りの大学生活を送りたいなと思います!安達さん、板倉さん、本当にありがとうございました!

 

授業では、こうやって今活躍されているクリエイターと関われるチャンスも沢山あります。もしかすると、そこのあなたも憧れのクリエイターに会えるかもしれませんよ?

 

 

【Tsutae取材班】

 

岩城 有香(イラストレーションコース2回、京都市立紫野高等学校 出身)

相場 葵(イラストレーションコース2回、静岡県立磐田農業高等学校 出身)

 

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