「禁」止
(「禁止」を止める)~禁止が増える昨今に対しての問題提起ポスター~
イラストレーションコース 和田 渓佑
コース奨励賞
B2(W515mm x H728mm)
「禁止」が溢れる日本について、物語性のある連作作品として9枚のポスターを制作しました。
今回卒業制作を行うにあたって、最初に少しでも世の中に対してプラスになることと、私自身が普段から抱いている疑問、そして表現したいこと、全てがマッチする題材と向き合い、制作したいと思いました。
そこで近年、街中であらゆる禁止を促す人々が増え、公園ではボール遊びが禁止されたり、自転車の乗り入れ禁止など、あげればキリがないほどの禁止看板の設置が、後を絶たない状況になっています。
この問題が冒頭で挙げた、三つの要素とマッチしました。この問題提起を行い、過剰な禁止運動を抑制することで世の中に対してのメリット、この禁止運動の増加によって、子どもの可能性が損なわれているのが現状。果たして、そこまでして過剰に禁止にすべきなのかという疑問。そしてより多くの人への認知が必要であるため、イラストにデザイン性も込めた今回の作品が出来上がりました。イラストの基盤が120度で構成される、アイソメトリック法による、機械的、情報的、ユーモアな表現によって、今回の問題を見る方へ鮮明に伝わるものになりました。ポスターとして展開していますが、作品全てAdobe Illustratorで描画を施しているため、他サイズ、その他の媒体へもクオリティを落とすことなく変更可能です。
この1枚の導入とそれに加え8枚のポスター作品にはそれぞれタイトルが設けてあります。そのタイトルには、この問題への啓発、認知のために、ほんの少しの皮肉を織り交ぜてあります。しかし、これらのタイトルは決して大袈裟ではなく、今後いつかの日本の悪化した将来像を表現してあります。
この制作は、「ウソではありません、こうなってしまいます。」をコンセプトに行いました。この問題を認知し、より自由で寛容な日本を取り戻したいのです。
序章として、今回の問題が起こった原因と今の日本の現状を記しました。
「自由当然」まだ自由に溢れている日本の表現を行いました。学校と学生が希望に満ち溢れて、賑やかな様子ですね。今後何が起こるかは、知る由もありません。
「自由は二の次」どうやら禁止運動が始まりました。行政に住民が抗議を行います。自由より優先するものとは一体なんでしょう。
「異常の連続で、正常にしました。」禁止の抗議がうまくいき、禁止看板を淡々と製造する異常な状況が繰り返され、もはやこれが正常になりました。
「アナーキー精神をわからせよう。」禁止運動へ反発する者も現れましたね。この気持ちを忘れないでください。
「食い止めろ。可能性で、」禁止を統括する施設を狙います。本質から食い止めましょう。
「ニンゲンの意図はなんでしょう。」動物に対してもニンゲンの価値観を押し付けてます。しかしなんの効果もありません。いかに無意味なことをしているかが分かりますね。
「可能性の芽、摘み放題。」禁止の歯止めが効きません。遊戯を通して成長する子供の可能性は不要とされました。
「日の丸がこうなります。」案の定です。日本の象徴である日の丸が禁止マークに変更されました。これが「禁止」によって変わり果てる日本の未来です。
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