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ゆるっと地域づきあいのすゝめ

ー ウェルビーイングの視点から防災を見つめる・楽しむ! ー

(大学院)空間デザイン分野 石澤 志津

超高齢化社である日本では、介護の需要と供給のバランスが崩れるとともに、一人暮らしの老人が増えている。また、この国は地震大国で、いつ大地震に見舞われるか分からなく、近年は甚大な被害をもたらす自然災害も増えている。

「誰一人取り残さない」ためには、世代を超え、多様な人が地域内でつながり支え合う共助の取組を行うことが重要である。しかし、これまで地域共助の一翼を担ってきた町内会は全国的に衰退の一途を辿っている。そこで、ウェルビーイングを手がかりに、地域内の多世代交流を活性化させ、町内会に代わる新たな共助の土台をつくることを目指し、研究課題とした。ここでは、町内会の良い側面と負の側面を考慮しつつ、多様な人が気軽に交流できる新たなコミュニティを「ネオ町内会」と定義する。

私自身がこれまで市民団体として活動した経験から、多世代交流を活性化させる手段として、楽しさや幸福感を体験できるイベントの実施が非常に向いていると確信し、「より良いまちづくりにつながるコト」でもある「防災」をキーワードとした体験型セミナーを企画した。
新たな企画である体験型セミナーは、緊迫した状況を醸し出す既存の防災活動とは一線を画し、参加者が楽しみながら防災を考え、気づきを得る内容である。特徴的なのは、ウェルビーイングの大きな要素である「食」を軸に据えている点だ。「楽しさ」や「幸福感」を体感し、それを共有することで、それぞれが自身にとっての豊かさや地域とのつながりに思いを巡らせ、自らが行動を起こす機会と、ゆるやかな地域づきあいのきっかけをつかむことができるしくみである。この体験型セミナーの開催が、ネオ町内会の種まきとなり、共助の土台がそこかしこに生まれるのである。

卒業論文の題目
ウェルビーイングを手がかりに新たな共助を生み出す試み
-「ネオ町内会」でゆるやかな多世代交流をデザインする-

既存の防災活動は、地域住民の防災意識は高まるが、ゆるやかな地域づきあいにはつながりにくい。そこで、ネオ町内会の種まきになるような体験型セミナーを、地域住民の関心が高い「防災」をキーワードに企画する。

体験型セミナーの詳細を記す。開催場所は、タワーマンションの林立により20年間で人口が3倍に増えたにもかかわらず、加入世帯が激減し、2024年で町内会を解散した川崎市中原区の小杉町三丁目近辺とする。

セミナーの全体の流れと、その中でどのようなコミュニケーションが生まれるかを説明する。 このセミナーを通じて、参加者自らが行動を起こす機会と、ゆるやかな地域づきあいのきっかけをつかむことを期待する。

石澤 志津

(大学院)空間デザイン分野

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