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石原吟八郎の唐子像と妻沼聖天堂奥殿の 狩野派図様の受容

― 北関東の近世社寺彫刻文化を手がかりに―

芸術学コース 廣瀬 努

 寺や神社を訪れたとき、建物に目を向けると、思いがけず生き生きとした彫刻に出会うことがあります。あっと驚くような迫力を醸し出す龍などの聖獣や、遊ぶ子どもたちの姿、どこか人間味のある表情――それが宮彫です。
 私は、こうした宮彫が単なる建築装飾として片づけられがちな存在であることに違和感を覚え、美術史の視点から見直したいと考え、研究を始めました。本研究では、埼玉県熊谷市の歓喜院聖天堂を中心に、彫刻の造形や表情に注目し、その表現の特徴や工夫について考察しています。
 専門的な知識がなくても、彫刻の前に立つと、つくり手の工夫や遊び心は自然と伝わってくるように思います。この研究を通して、建物の「飾り」として見過ごされがちな宮彫に、少し立ち止まって目を向けてもらえたら嬉しく思います。

廣瀬 努

芸術学コース

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