まんまんちゃん
文芸コース 葎屋康子 (ムグラヤヤスコ)
作品に込めた想い
まんまんちゃん
とある路地で主人公慶子(よしこ)と一緒に暮らしていたおばあさんやおじいさんたち。おばあさんやおじいさんたちはもうこの世にはいない。過ごした頃の思い出を主人公の甥である諒(りょお)ちゃんに伝える物語。伝えることで主人公の心は癒されていく。
忘れないために書いておきたい。自分の記憶から消えてしまうかもしれない。
書いておかなければきっと忘れ去ってしまうから。
中学生で書いた自叙伝。父が作った目玉焼きにごねていたわたし。
書いていたからこそ読んだとたん、その場面が映像として浮かび上がってきた。
祖母の回想録を読んだ。祖母と言っても血のつながりはなく結婚後、縁があって出会う。あの世に旅立った後、子ども達に読んで欲しいから書いたの、と言ってたのに。
身近な人にはなかなか自分のことは話さない。きかれもしないのにわざわざ話はしない。
辛い思い出だとなおさら。
書いた人がこの世からいなくなっても、書いた記録は残る。
読んだ人の心にも刻まれている。わたしの頭の中には祖母が書いた話はあるから。
京都に生まれて育った。けれど、あまり好きではなかった。
その地を離れた。そのことが深く知るきっかけになった。
ずっと同じところにいたら気がつかない。そのことにも気がついた。
あたりまえは、あたりまえではないのだ。
教えてもらったことの数々。
忘れたくない、残しておきたい、残さなければならない。
ほかの人にも伝えたい。
いつも読み返したい作品になった。
わたしが生まれてから56年分の思いが詰まった物語です。
(この物語の制作を終えるにあたり、卒業研究でご指導を賜りました京都芸術大学通信教育部芸術学部芸術学科文芸コースの川﨑紀弘先生、麻宮ゆり子先生、ならびに、論文研究でご指導を賜りました、寒竹泉美先生、小川佳世子先生、安藤善隆先生、小柏裕俊先生、野口良平先生、河田学先生、ご一緒させていただいた学生の皆様方、読書会、発表会、合評会、ほかの講義、airUコミュニティ、卒業式などでご指導を賜りました先生方をはじめ、卒業生、在学生の皆様方、事務局の皆様方、また、文芸の学びに際しましてご指導を頂きました同大学通信教育部芸術学部芸術学科文芸コース主任の川﨑昌平先生に深く感謝し、御礼を申し上げます。)
葎屋康子 ムグラヤヤスコ
文芸コース
葎屋康子(むぐらや・やすこ)
1970年 京都府京都市右京区生まれ。城陽市で育つ。現在、京都市東山区に在住。
1988年 京都私立京都女子高等学校普通科卒業。
1991年 奈良県立医科大学附属看護専門学校看護学科卒業。
2005年 立命館大学文学部心理学科心理学専攻卒業。
2026年 京都芸術大学通信教育部芸術学部芸術学科文芸コース卒業。
現在、作家・主婦学生。人と人とのつながり、が主なテーマ。
著書:『か先生のおすすめの本『新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。』を2021年6月3日㈭からやってみた。ノートに書いてあるのを読み直した。そして、1週目だけをパソコンで入力してみた件について。』
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