RPG『moon』を紐解く――もう一度、冒険に出て見つけた「ラブ」
アートライティングコース 岡田 まりん
本作品は、1997年に発売されたテレビゲーム『moon』を題材にしたアートライティングである。私が中学生の頃にプレイして衝撃を受けたこのゲームは、約30年経ったいま、改めて触れても新たな発見に満ちていた。そんなゲームから得られる体験の価値について、具体的なプレイの描写に加え、ゲーム業界で働いてきた経験談などを交えながら考察した。
「テレビゲーム」というジャンルは他の芸術と比べて体験のハードルが高く、馴染みがない人が理解するきっかけも少ないため、魅力が伝わりづらい側面がある。そのため、本稿ではゲームシステムなど専門性の高い内容は極力避け、ゲーム体験を「一人旅」と捉えた比喩などを用いて、身近な体験として想像できるよう心がけた。
『moon』は敵を倒して強くなるという王道RPGの逆をいき、戦わずに他者と関わることで「ラブ」を得て成長していく。考察を通して、私はこのゲームを「愛のある世界との関わり方」を思い出させてくれる存在であると結論づけた。ゲームという文化が、単なる娯楽として競争や興奮の媒体となるだけでなく、優しく人に寄り添う存在でもあってほしい。それが、私がこの文章に込めた願いである。
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