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芸術学コース 澁江 摩樹

現代芸術は、私たちが直面している先行きが不透明で混沌とした現代の断面を作品に反映させ、私たちに多くの示唆を与え得る可能性を秘めている。アーティストは常に新しい表現を求め、私たちはその多様な表現を鑑賞する。そのことは、私たちに、異なる価値観や考え方などを認めて生きていくことの大切さを示してくれる。作品が内包する豊かさや、他者の視点、多様性は、私たちの日々の生活の中に反映させることができるものである。
芸術の意味は絶対的なものでなく、価値も一定ではない。それらは見る人の心の中にあるといっても過言ではない。作品鑑賞とは目の前のものだけを見るのではなく、その背後をも読み取ることである。その時、鑑賞者自身の価値観や考え方、感性に呼応させた、自分の生き方からの視点が必要となる。見る側の自立性が伴って初めて、芸術は、人びとの柔軟な視点を育み、私たちの「生きる力」となり得るのではないだろうか。
本研究は、オラファー・エリアソンらの現代芸術と環境問題との関わりを、パンデミックを経験してますます身近となるはずの「新しいエコロジー」の視点から考察し、これらの考えを改めて確認したものである。


東京都

「とりまくもの」との対話へ誘う芸術について
-新しいエコロジーに向き合う現代の環境芸術をめぐる考察-

澁江 摩樹

芸術学コース

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