和の伝統文化コース 剣持 道子
きものは、その着装法や作成技術から、日本が誇る伝統的な文化であり、工藝作品でもある。きもの着装時に使用する帯締めは、過去の研究において「幕末の廃刀令により刀の下げ緒を帯締めへと活用した」とされているが、明治期の美人画には、組紐帯締めの使用が見られない。
一方、現代において、きもの着装時には、組紐帯締めが使用されていることから、その普及の時期について興味を持ち、調べることとした。明治後期に発刊された婦人雑誌について昭和50年代までを閲覧し、明治後期から戦前にかけて作製された商業広告ポスター(100点)も併せて調査した。写真ポスターがなかった時期に、女性のきもの姿を描いたポスターは人気があり、全国の百貨店や駅、銭湯や飲食店等に掲示されたものである。
調査結果から組紐帯締めは、昭和初期から徐々に流行していったことが明らかとなった。
さらに、皇族のきもの着用の影響による「昭和のきものブーム」や、光淳皇后が趣味とした「組紐」の影響から全国的に広がった着付け教室と組紐教室により、組紐帯締めは、昭和40年代から大きな勢いで広まっていった。
この調査により、商業広告ポスターの魅力を知り、楽しい研究となった。
いつから普及したのか 組紐帯締め
神奈川県
剣持 道子
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